sokuhyo

Trademark Appeal Case

役務の記述的商標

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2021−900192(T2021−900192/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第6375776号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第6375776号商標(以下「本件商標」という。)は、「メディカルヒーリング協会」の文字を標準文字で表してなり、令和3年1月13日に登録出願、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,図書の貸与,書籍の制作,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,インターネットを利用して行う映像の提供,映画の上映・制作又は配給,インターネットを利用して行う音楽の提供,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,放送番組の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与」を指定役務として、同年3月8日に登録査定され、同年4月9日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第9号証を提出した。

(1)本件商標について

本件商標「メディカルヒーリング協会」は、それぞれ「メディカル」、「ヒーリング」及び「協会」の語からなる。「メディカル」の語は「医学の、医療の」という意味があり、「ヒーリング」の語は「治療、癒し」という意味がある(広辞苑)。

よって、「メディカルヒーリング」の語からは、「医学的な治療」や「医学等の専門知識に基づき心の病や疲れをいやす」という意味合いが生じる。

インターネット検索(甲2)によれば、「メディカルヒーリング」の語が「医学等の専門知識に基づき心の病や疲れをいやす」メソッド等の名称として使用されている事実がある(甲3〜甲7)。また、「○○メディカルヒーリング」のように「メディカルヒーリング」や当該語を含む語が「医学等の専門知識に基づき心の病や疲れをいやす」メソッドの名称として使用されている事実がある。

また、世界的に著名な研究者が、ホリスティック・メディカル・ヒーリング・セラピスト養成講座を2012年以来開催している(甲7)。

さらに、一般社団法人HITキャラクトロジ一【R】心理学協会(決定注:「【R】」は○の中に「R」の記号である。)では、主催者をはじめ認定講師がメディカルヒーリングという名称を2013年から継続して、東京・大阪・名古屋・札幌・松山・全国各地にて使用している(甲5)。その結果、メルマガ配信人数は50万人、読者数は6千人であり、ヒーリングを行った実績としては約3万人、知識を享受したスクールでは受講生500人の実績を持つ。

このような事実に鑑みると、「メディカルヒーリング」の語は、「医学等の専門知識に基づき心の病や疲れをいやす」メソッド等の名称として、多くの人に長年に渡って、日本の各地において継続して使用されていることがうかがえる。

したがって、「メディカルヒーリング」の語は、「医学等の専門知識に基づき心の病や疲れをいやす」メソッドの名称として、本件商標権者に限らず、同業者や利用者の間で、広く深く浸透しているといえる。

また、「協会」の語は、「ある目的のため会員が協力して設立・維持する会」という意味がある。

よって、本件商標「メディカルヒーリング協会」からは、「医学的な治療のための会」や「医学等の専門知識に基づき心の病や疲れをいやすための会」という意味合いが生じる。

例えば、サウンドヒーリング協会のホームページの活動内容において、「音とその体感音響振動を使ったサウンドヒーリング健康法の理論、精神、実技法を教育し、その内容を習得した人材に資格を認定する」とある(甲8)。よって、サウンドヒーリング協会という名称の下、サウンドヒーリングについての知識の教授やセミナーの企画等を行っている。

また、一般社団法人日本ヒーリングフード協会のホームページのヒーリングフード・インストラクター養成講座においては、「ヒーリングフードについて基礎的なことを学ぶ講座」と紹介している(甲9)。すなわち、日本ヒーリングフード協会という名称の下、ヒーリングフードについての知識の教授やセミナーの企画等を行っている。

このように、「○○協会」という名称で活動している会であれば、○○に関する知識の教授やセミナーの企画等の本件指定役務を行っていることは、広く一般に用いられるものであるから、「○○協会」からは、「○○に関する知識の教授やセミナーの企画等を行っている会」といった観念が生じる。

以上を踏まえると、本件商標「メディカルヒーリング協会」からは、「医学等の専門知識に基づき心の病や疲れをいやす会」といった意味合いにとどまるものであるため、指定役務の提供の場所、態様、提供の方法等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものといえる。

(2)商標法第3条第1項第3号について

本件商標を本件指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、単に指定役務の提供の場所、態様、提供の方法等を表示した語と認識するにとどまるから、本件商標は、自他役務識別標識としての機能を果たし得ないものというべきである。

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものである。

3 当審の判断

(1)「メディカルヒーリング協会」の語(文字)について

申立人提出の甲各号証、同人の主張及び職権調査(インターネット情報、新聞記事情報など)によれば、「メディカルヒーリング」の語が「心身の不調を整える施術」というような意味合いで用いられていること及び「メディカルヒーリング協会」の語が、「いわゆる『メディカルヒーリング』に関する協会」の意味合いを想起させるものであることは認め得るものの(甲2〜甲9)、「メディカルヒーリング協会」の語が本件商標の指定役務の提供の場所、態様、提供の方法等を表示するものとして用いられている事実は見いだせない。

さらに、「メディカルヒーリング協会」の語が、本件商標の指定役務について、その提供の場所、質、態様、提供の方法を表示するものと認識させるなど、自他役務識別標識としての機能を有しないものというべき事情は発見できなかった。

(2)商標法第3条第1項第3号について

本件商標は、上記1のとおり「メディカルヒーリング協会」の文字を標準文字で表してなるものである。

そして、上記(1)のとおり「メディカルヒーリング協会」の語(文字)が、本件商標の指定役務について、その提供の場所、態様、提供の方法等を表示するものとして用いられている事実は見いだせず、また、自他役務識別標識としての機能を有しないものというべき事情は発見できなかった。

そうすると、「メディカルヒーリング協会」の文字からなる本件商標は、これをその指定役務に使用しても、その役務の提供の場所、態様、提供の方法等を表示するものとはいえず、自他役務識別標識としての機能を果たし得るものといわなければならない。

したがって、本件商標は商標法第3条第1項第3号に該当するものといえない。

(3)まとめ

以上のとおりであるから、本件商標の登録は、本件商標の登録査定時において、商標法第3条第1項第3号に違反してされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。