結論テキスト
登録第5922867号商標の商標登録を取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 2023300282 |
|---|---|
| 審判種別 | 記載はありません。 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理 由
本件登録第5922867号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成27年6月16日に登録出願、第29類「韓国海苔,干し海苔,味付け海苔,お茶漬け海苔,ふりかけ」を指定商品として、同29年2月17日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
なお、本件審判の請求の登録日は、令和5年5月23日であり、本件審判の請求の登録前3年以内の同2年5月23日から同5年5月22日までを以下「要証期間」という。
請求人は、結論同旨の審決を求め、審判請求書及び令和5年7月24日付け差出の審判事件答弁書(以下「答弁書」という。)に対する同年10月13日付け審判事件弁駁書(以下「弁駁書」という。)において、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
本件商標は、その指定商品(以下「請求に係る指定商品」という場合がある。)について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取消されるべきものである。
(1)被請求人は、YURI CO.,LTD(所在地:埼玉県朝霞市)が作成した商品仕様書(乙1)を提出しているが、商標権者とYURI CO.,LTDとの関係が不明であり、当該仕様書が商標権者又は使用権者による使用の事実を明らかにするものではない。
(2)被請求人は、本件商標を付した商品がインターネットショッピングサイト(乙2)に出品されているとしているが、このインターネットショッピングサイトの出品者及び出品時期についての証明がされておらず、商標権者又は使用権者による本件商標の使用の事実を明らかにするものではない。
(3)被請求人が提出した株式会社有利(本店所在地:埼玉県さいたま市桜区)(以下「有利社」という。)の履歴事項全部証明書(乙3)は、有利社と商標権者との関係を証明できておらず、商標権者と有利社との関係が全く不明である。したがって、商標権者又は使用権者が本件商標を使用した事実を明らかにするものではない。
(4)被請求人が提出した商標に関する説明書(乙4)は、被請求人が単に本件商標の商標登録までの経緯を説明したにすぎず、商標権者又は使用権者の本件商標についての使用の事実を客観的に証明するものではない。
また、被請求人は、商標に関する説明書(乙4)において、本件商標を付した商品の製造販売における役割分担表を提示している。この表に記載された者の相互の関係性、本件商標との関係性を裏付ける客観的な証拠の提出はなく、本件商標の使用権者による本件商標の使用の事実を明らかにするものではない。
(5)よって、指定商品のいずれかについて、要証期間に本件商標が商標権者又は使用権者により使用された事実は存しないから、3年間不使用であり取消されるべきである。
被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を答弁書において要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第4証を提出した。
商標登録時から現在に至るまで継続して商標の使用をしている。
(1)商標登録までの経緯(乙4)
商標権者は、2000年頃、韓国食品を農協関連のスーパーに卸販売している際に、韓国海苔製造会社代表者であるK氏と韓国海苔の取引を開始。
その後、K氏は商標権者に日本での営業活動及び製品のパッケージデザイン相談、商標登録などの協力を依頼。
製造していた商品は当初ソムンナンサンブジャ商標にて製造していたが、ソムンナンの部分は「うわさの」という修飾語に当たるので、類似商標登録を防ぐためサンブジャのハングル文字を商標登録した。
ところが、類似商標が次々と登録され、取消を求めても類似ではないとの判断になった。その判断を受けて、上記ハングル文字の商標には意味がなくなったため、改めてホンヘサンブジャを登録したという経緯がある。
現在、商標検索サイトにおいて呼称サンブジャで検索すると複数の商標登録が存在する。ホンヘサンブジャで検索した場合には、商標権者の商品のみが表示される。
類似商品の存在はやむを得ないとしても、呼称ホンヘサンブジャについては商標権者の固有の商品として製造販売している。
(2)製造の経緯について(乙4)
K氏は、商標登録以前においては、韓国国内での製造と販売、日本への輸出をしていたが、日本において、生産販売基盤のある有利社と契約することで、韓国国内での生産を終了し、日本でのみ生産販売を開始し現在に至っている。
(3)役割分担について(乙4)
K氏(韓国在住):韓国海苔材料調達、製造指導
商標権者:商標登録及び管理、品質管理
有利社:韓国海苔製造、卸
販売各社:ネットショプamazonなど
審判長は、被請求人に対し、令和7年3月11日付けで、合議体の暫定的見解を示した審尋を送付し、相当の期間を指定して、当該審尋に対する回答を求めたが、被請求人は、何ら応答していない。
(1)本件商標の商標権者と使用者について
ア 商標権者は、2000年ころ韓国海苔製造代表者であるK氏と韓国海苔の取引を開始し、その後、商標権者はK氏から日本での営業活動や商標登録などの協力を依頼された(被請求人の主張)。
イ 有利社は韓国海苔製造、卸の会社である(被請求人の主張)。
ウ K氏は有利社と契約し、日本で生産販売を行っている(被請求人の主張)。
(2)使用商標及び使用商品について
Amazonのウェブサイトには、商品の梱包用の箱と考えられる写真が表示されており、当該写真には、「韓国味付け海苔」「味付けのりサンブザ」の文字のほか、別掲2のとおりの標章(以下「使用商標」という。)が中央に大きく表されている。また、商品の説明として「サンブジャ 韓国海苔 1箱」「ブランド:ヒョソン」の文字、出荷元及び販売元として「★★食卓応援隊★★」の記載がある(乙2)。
(1)Amazonのウェブサイトにおいて、「★★食卓応援隊★★」を出荷元及び販売元とし、請求に係る指定商品に含まれる「韓国海苔」(以下「使用商品」という。)の梱包用の箱に、本件商標と文字のつづり及び書体を共通にするハングル文字5文字を構成中に有する使用商標が表示されている。
しかしながら、当該ウェブサイトには、出力日(印刷日)及びURLの記載等がないことから、要証期間において、同ウェブサイトが存在し閲覧可能であったとは認められない。また、「★★食卓応援隊★★」と商標権者との関係が明らかではない。
(2)被請求人は、ア 商標権者はK氏から日本での営業活動や商標登録などの協力を依頼された旨、イ K氏が有利社と契約し、同社が日本で韓国海苔の製造及び卸を行った旨主張するが、当該主張を裏付ける証拠が何ら提出されていない。したがって、商標権者とK氏並びに有利社との関係は明らかでなく本件商標の使用者も不明である。
(3)上記(1)及び(2)のとおり、使用商品が請求に係る指定商品に含まれる商品であり、梱包用の箱に付された使用商標が本件商標と社会通念上同一の商標といい得るものであるとしても、商標法第2条第3項各号のいずれの使用か、使用商標が商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれにより使用されたのか、また、使用に係る年月日が明らかではないことから、当該使用商標は、要証期間に、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかにより使用されたものと認めることはできない。
(4)上記(1)ないし(3)のとおり、被請求人の主張及び提出された乙各号証によっては、被請求人が、要証期間に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが、本件審判請求に係る指定商品に、本件商標又は本件商標と社会通念上同一と認められる商標を、商標法第2条第3項各号に掲げる使用をした事実を証明したものとは認められない 。
以上のとおり、被請求人は、要証期間に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが、本件商標を請求に係る指定商品について使用をしていることを証明したものと認めることができない。
また、被請求人は、請求に係る指定商品について本件商標を使用していないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。