結論テキスト
本件審判の請求は、成り立たない。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 2024014950 |
|---|---|
| 審判種別 | 記載はありません。 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理 由
本願は、令和5年8月9日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年2月8日付け :拒絶理由通知書
令和6年3月22日 :意見書の提出
令和6年5月28日付け:拒絶査定
令和6年8月30日 :審判請求書の提出
本願商標は、「京都泡系ラーメン」の文字を標準文字で表してなり、第43類「ラーメンを主とする飲食物の提供」を指定役務として、登録出願されたものである。
原査定は、「本願商標は、「京都泡系ラーメン」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「京都」の文字は、「近畿地方中部から北部に位置する府。」、「泡」の文字は、「液体が空気を包んでできた小さい玉。あぶく。」、「系」の文字は、「名詞に付いて、一つのまとまりのある関係にあることを表す語。」、「ラーメン」の文字は、「中国風に仕立てた汁そば。」の意味を有するものである。そして、インターネットの情報によると、本願に係る指定役務を取り扱う業界では、泡状のスープを使用したラーメンが「泡系ラーメン」と一般的に称されている実情があり、また、京都府の飲食店において、「泡系ラーメン」が提供されている実情もある。よって、本願商標は、全体として、「京都府で提供される泡状のスープを使用したラーメン」ほどの意味合いを容易に認識させる。そうすると、本願商標を、その指定役務に使用するときは、これに接する需要者・取引者は、単に「京都府で提供される泡状のスープを使用したラーメンの提供」であること、すなわち単に役務の質、提供の場所を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するというべきである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記意味合いの役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、拒絶したものである。
(1)商標法第3条第1項第3号の該当性について
本願商標は、上記2のとおり、「京都泡系ラーメン」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「京都」の文字は「近畿地方中央部、大阪と共に二府の一つ。」の意味を、「泡」の文字は「液体が空気を含んで、まるくふくれたもの。気泡。」の意味を、「系」の文字は「組織だった分類。また、その部門。」の意味を、「ラーメン」の文字は「中国風に仕立てた汁そば。」の意味をそれぞれ有する語として(いずれも出典:広辞苑第七版(岩波書店))、広く一般に使用されている。
そして、原審において示した別掲(1)から(6)のウェブサイトの記載によれば、本願の指定役務に関する分野において、「泡系ラーメン」の文字(語)が、「泡状のスープを使用したラーメン」を表す語として使用されている実情が認められ、「泡系ラーメン」が京都府内において提供されている実情も認められる。
また、当該実情は、当審における職権調査からも、うかがい知ることができる(別掲(7)~(11))。
そうすると、「京都泡系ラーメン」の文字からなる本願商標は、これをその指定役務に使用しても、その取引者、需要者によって、「京都府における泡状のスープを使用したラーメンの提供」や「京都由来の製法を特徴とする泡状のスープを使用したラーメンの提供」であること、すなわち、役務の質を表したものと認識されると判断するのが相当である。
また、本願商標は、標準文字で表されているから、普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものである。
してみると、本願商標は、単に役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、ラーメンの泡状のスープにつき、製法上泡状になるスープや、出来上がったスープを更に泡立てた製法のものなど、それぞれ泡状のスープのものではあるが、それらを総称して「泡系ラーメン」と称されることはない旨や、「ラーメン屋用語辞典」のウェブサイトにおいても項目がないことから分かるとおり、まだ「泡系ラーメン」は、一つのジャンルとして確立されていない旨主張する。
しかしながら、請求人が提出する「ラーメン屋用語辞典」のウェブサイト(当審で提出された資料1)に「泡系ラーメン」の項目がないとしても、上記(1)のとおり、別掲の各ウェブサイトの記載によれば、「泡系ラーメン」の文字(語)は、「泡状のスープを使用したラーメン」を表す語として一般に使用されており、また、それらは特定の製法に限られるものではなく、様々な製法で作られているという事実も確認できることから、「泡系ラーメン」の文字に接する取引者、需要者は、「泡状のスープを使用したラーメン」ほどの意味合いを容易に認識するというのが相当である。
イ 請求人は、請求人及びその代表者は、2014年以降、京都市内においてラーメン店を経営しており、京都市内における「泡系ラーメン」の正当な継承者だと一般に理解されており、その証拠として、グルメサイト「食べログ」において、「京都市」、「ラーメン」の6位に位置していること、同サイトの「ラーメン WEST 百名店2023」にも選出されていることなどを述べ、京都市内において「京都泡系ラーメン」といえば、需要者・取引者は一番に請求人のラーメン店を想起するから、本願商標は、単に役務の質等を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するものとはいえない旨主張している。
しかしながら、提出された証拠によっては、請求人が本願商標を指定役務に使用している事実すら明らかではなく、本願商標が、請求人の業務に係る役務であることを表す出所識別標識として、取引者、需要者の間に認識されるに至っていると認めることはできない。
ウ したがって、上記請求人の主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、これを登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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