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Trademark Appeal Case

地名と役務の質・場所表示

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025003753
審判種別記載はありません。
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和6年2月1日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和6年 9月18日付け:拒絶理由通知書

令和6年10月28日受付:意見書

令和6年12月 6日付け:拒絶査定

令和7年 3月 7日 :審判請求書

令和7年 6月24日付け:審尋

令和7年 8月 4日受付:回答書、手続補正書

2 本願商標

本願商標は、「湘南キャリブレーションセンター」の文字を標準文字で表してなり、第42類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として登録出願されたものであり、その後、指定役務については、当審における上記1の手続補正により、第42類「品質管理」に補正されたものである。

3 原査定の拒絶の理由の要旨

本願商標は、「湘南キャリブレーションセンター」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「湘南」の文字は「相模湾沿岸地帯の称。」の意味を、「キャリブレーション」の文字は「較正。計測器などのメモリを標準器などを用いて正すこと。」、「圧力計や荷重計などの測定用計器の目盛りが正しい値を示すかどうか検定すること」の意味を、「センター」の文字は「その分野の中心となる機関・施設。」の意味を有するものである。

そして、本願指定役務に係る業界においては、「キャリブレーションセンター」の文字が、「キャリブレーションを行う施設」ほどの意味合いで使用されている実情がある。

そうすると、本願商標を本願役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、その役務が、「湘南にあるキャリブレーションを行う施設において提供される役務」であることを表示したものと理解するにとどまるから、本願商標は、役務の質、提供の場所を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

4 当審における審尋

本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、当審の暫定的見解及び職権に基づく証拠調べの結果(別掲)を請求人に通知し、意見を求めた。

5 審尋に対する請求人の回答

請求人は、前記4の審尋に対し、令和7年8月4日受付の手続補正書によって、本願商標の指定役務を、第42類「品質管理」に補正するとともに、同日受付の回答書において、本願商標は、補正後の指定役務との関係において、それが具体的にどのような役務であるか不明であり、本願商標の指定役務との関係で直ちに役務の質を具体的かつ直接的に表示するものとはいえず、商標法第3条第1項第3号に該当しない旨を述べている。

6 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号について

本願商標は、「湘南キャリブレーションセンター」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「湘南」の文字は「相模湾沿岸地帯の称。」(岩波書店「広辞苑第七版」参照)の意味を、「キャリブレーション」の文字は「較正。計測器などのメモリを標準器などを用いて正すこと。」(「コンサイスカタカナ語辞典第5版」三省堂)の意味を、「センター」の文字は「その分野の中心となる機関・施設。」(岩波書店「広辞苑第七版」参照)の意味を有するものである。

また、別掲のとおり、「キャリブレーションセンター」の語は、「計測器などのメモリを標準器などを用いて校正する業務(以下「校正業務」という。)を行う施設」を指称するものとして広く一般に使用されており、中には、地名や地域名を冠して「○○キャリブレーションセンター」(○○には、地名や地域名を表す語が入る。)と称している例もある。

そうすると、本願商標は、構成文字全体として、「湘南に所在するキャリブレーション(校正業務)を行う施設」の意味合いを認識させる。

そして、補正後の本願指定役務である「品質管理」は、「製品の品質の安定化および向上をはかること」(前掲書参照)であり、また、校正業務は、計測器などのメモリの品質の安定化や向上を目的として行われるものでもあることは、原審で提示した証拠からも伺えるところである。

してみれば、本願商標を補正後の指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、その役務が、「湘南に所在するキャリブレーション(校正業務)を行う施設において提供される役務」であることを表示したものと理解するにとどまるから、結局、本願商標は、役務の質、提供の場所を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

(2)請求人の主張について

請求人は、本願商標は、補正後の指定役務「品質管理」との関係において、それが具体的にどのような役務であるか不明であり、本願商標の指定役務との関係で直ちに役務の質を具体的かつ直接的に表示するものとはいえず、商標法第3条第1項第3号に該当しない旨を述べている。

しかしながら、上記(1)のとおり、校正業務は、計測器などのメモリの品質の安定化や向上を目的として行われるものでもあることから、本願商標を補正後の指定役務について使用しても、これに接する取引者、需要者は、その役務が、「湘南に所在するキャリブレーション(校正業務)を行う施設において提供される役務」であることを理解するにとどまり、結局、本願商標は、役務の質、提供場所を具体的に想起させるものといえる。

したがって、請求人の主張は採用できない。

(3)結論

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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