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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025004455
審判種別記載はありません。
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和6年7月31日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和6年 9月17日付け:拒絶理由通知書

令和6年10月25日 :意見書の提出

令和7年 1月 9日付け:拒絶査定

令和7年 3月24日 :審判請求書の提出

2 本願商標

本願商標は、上段に「Re.Terrace」の欧文字を、下段に「リテラス」の片仮名を上下二段に横書きしてなり、第36類「損害保険契約の締結の代理,損害保険に係る損害の査定,損害保険の引受け,保険料率の算出,建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,建物又は土地の情報の提供,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介」及び第37類「建設工事,建設工事に関する助言,建築設備の運転・点検・整備」を指定役務として登録出願されたものである。

3 原査定の拒絶の理由(要旨)

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6381278号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、令和2年6月17日に登録出願され、「建物の管理並びにこれに関するコンサルティング及び情報の提供,建物の貸借の代理又は媒介並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,建物の貸与並びにこれに関するコンサルティング及び情報の提供,建物の売買並びにこれに関するコンサルティング及び情報の提供,建物の売買の代理又は媒介並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,建物又は土地の鑑定評価並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,土地の管理並びにこれに関するコンサルティング及び情報の提供,土地の貸借の代理又は媒介並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,土地の貸与並びにこれに関するコンサルティング及び情報の提供,土地の売買並びにこれに関するコンサルティング及び情報の提供,土地の売買の代理又は媒介並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,建物及び土地の有効利用に関する企画・指導及び助言,建物又は土地の価格調査,入居者の募集並びに契約及び契約更新又は解約の手続きの代行,賃貸料及び共益費の改定交渉の代行,建物又は土地の情報の提供,店舗用建物の貸主に対する店舗の出店希望者に関する情報の提供」を含む第36類に属する別掲2の役務を指定役務として、同3年4月22日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

4 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号該当性について

ア 本願商標について

本願商標は、上段に「Re.Terrace」の欧文字を、下段に「リテラス」の片仮名を上下二段に横書きしてなるところ、上下段は互いに近接した構成からすれば、下段に表された「リテラス」の文字は、上段の「Re.Terrace」の文字の読みを片仮名表記したものと容易に理解できるものである。

そして、その構成中の「Re」の文字は「相互,反,再び,さらに」等を、「Terrace」の文字は「テラス」等(いずれも出典は「新英和中辞典第7版」株式会社研究社)を意味する語であり、中間にある「.」の記号は、終止符(出典:「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)を表す記号であるところ、「Re.Terrace」の文字全体としては、一般的な辞書に載録がなく、特定の語義を有しない一種の造語として理解されるというのが相当である。

そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して、「リテラス」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

イ 引用商標について

引用商標は、別掲1のとおり、2つの円を重ねた図形(以下「図形部分」という。)の右に、「RETERRACE」の欧文字を横書き(以下「文字部分」という。)で書してなるところ、図形部分と文字部分とは、それぞれ重なり合うことなく、独立して表されていることから、視覚上、明確に分離して看取し得るものである。

そして、図形部分は、特定の事物又は意味合いを表すものとして認識されているというべき事情は認められないことから、特定の称呼及び観念は生じないものであって、図形部分及び文字部分との間に、観念的にも密接な関連性を見いだすことはできないから、引用商標の図形部分と文字部分は、分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているとはいえない。

そうすると、引用商標については、文字部分を要部として取り出し、他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。

他方、引用商標の文字部分は、一般の辞書等に載録された語ではなく、特定の意味合いを表す語として一般に使用されているような特別な事情も認められないことから、これよりは、特定の観念は生じないものであり、また、特定の語義を有しない欧文字からなる商標については、ローマ字風又は英語風の発音をもって称呼されるのが一般的といえる。

そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して、「リテラス」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

ウ 本願商標と引用商標の類否について

本願商標と引用商標との比較において、本願商標は上記ア、引用商標は上記イの構成からなるところ、外観において、両商標は、本願商標における「.」及び「リテラス」の片仮名と引用商標における図形部分の有無の差異を有するものの、それぞれを構成する欧文字9文字が、大文字と小文字の相違があるとしても、同じつづりからなるものであるから、近似した印象を与えるものである。

そして、称呼において、両商標は、いずれも「リテラス」の称呼を共通にするものである。

また、観念において、両商標は、いずれも特定の観念は生じないため、観念において比較することができない。

そうすると、本願商標と引用商標とは、観念においては比較できないものの、外観上近似した印象を与えるものであり、称呼も共通にするものであるから、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、本願商標と引用商標は、役務の出所について誤認混同を生じるおそれのある、互いに類似の商標というのが相当である。

エ 本願の指定役務と引用商標の指定役務との類否について

本願の指定役務中、第36類「建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,建物又は土地の情報の提供,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介」は、引用商標の指定役務中、第36類「建物の管理並びにこれに関するコンサルティング及び情報の提供,建物の貸借の代理又は媒介並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,建物の貸与並びにこれに関するコンサルティング及び情報の提供,建物の売買並びにこれに関するコンサルティング及び情報の提供,建物の売買の代理又は媒介並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,建物又は土地の鑑定評価並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,土地の管理並びにこれに関するコンサルティング及び情報の提供,土地の貸借の代理又は媒介並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,土地の貸与並びにこれに関するコンサルティング及び情報の提供,土地の売買並びにこれに関するコンサルティング及び情報の提供,土地の売買の代理又は媒介並びにこれらに関するコンサルティング及び情報の提供,建物及び土地の有効利用に関する企画・指導及び助言,建物又は土地の価格調査,入居者の募集並びに契約及び契約更新又は解約の手続きの代行,賃貸料及び共益費の改定交渉の代行,建物又は土地の情報の提供,店舗用建物の貸主に対する店舗の出店希望者に関する情報の提供」と同一又は類似する役務である。

オ 小括

上記アないしエによれば、本願商標は引用商標と類似する商標であり、かつ、その指定役務も、引用商標の指定役務と同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)請求人の主張について

ア 請求人は、本願商標が、上段がピリオドを含む欧文字の「Re.」と「Terrace」、下段が片仮名の「リテラス」である二段表記の商標である一方、引用商標は、特徴的な図形及びその右側に配置されている全て大文字である欧文字「RETERRACE」からなる商標であるため、それぞれの構成態様において明らかに相違していることから、視覚的な印象が相違し、外観上、両者は相紛れるおそれがない旨主張している。

しかしながら、両商標は、本願商標における「.」及び「リテラス」の片仮名と引用商標における図形部分の有無の差異を有するものの、該「リテラス」の片仮名は、「Re.Terrace」の読みを表したものと容易に理解できるから、当該差異は、看者に対し強い印象を与えるものではなく、また、「.」の記号は、終止符を認識させる以上に、格別の観念を生じるものではなく、「.」自体が外観上の顕著な特徴を有する記号であるとはいえず、さらに、引用商標の文字部分が図形部分から独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得る要部であり、加えて、両商標を構成する欧文字9文字が、同じ綴りからなるものであることを考慮すれば、両者は外観上、近似した印象を与えるものであるというのが相当である。

イ 請求人は、過去の審決例を挙げ、本願商標も登録されるべきである旨主張している。

しかしながら、請求人が挙げる商標の審決例は、いずれも商標の構成態様を本願商標と異にするものであって、本願とは事案を異にするというべきものであるばかりでなく、商標の類否の判断は、登録出願に係る商標と他人の登録商標との対比において、個別具体的に判断されるものであるところ、本願商標と引用商標とは、上記(1)ウのとおり、類似の商標であるから、請求人の挙げた審決例があるからといって、それらが上記判断を左右するものではない。

ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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