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Trademark Appeal Case

商品商標の役務使用立証

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第31091号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第2504150号商標の指定商品中「回転電気機械、配電用または制御用機械器具」については、その登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第2504150号商標(以下、「本件商標」という。)は、昭和62年11月30日に登録出願され、「HIGH WAY」の欧文字を横書きしてなり、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として、平成5年2月26日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁を概略次のように述べ、証拠方法として甲第1ないし第2号証を提出している。

(1)本件商標は、請求人の調査によれば、継続して3年以上、日本国内において、商標権者あるいは使用権者によって使用された事実がない。

(2)被請求人は、使用権者の使用に係る乙第2号証の1(以下「パンフレット」という。)を提出し、本件審判請求に係る指定商品中の「電源コンセント(配電用又は制御用機械器具)」に本件商標が使用されていることがパンフレットによって証明されていると主張している。

しかしながら、パンフレットの表紙等に「Highway」の文字が表示されていることは認められるけれども、表紙には「通信のプロフェッショナルによる法人向けインターネットサービスです。」「CSKネットワークシステムズは特別第二種電気通信事業者です。」の記載も明らかであり、第2頁及び第3頁にわたっては「企業環境に最適なインターネット法人サービスをラインナップ」と極めて大きく横書きしてある他、インターネットサービスに関する役務案内事項が満載されており、しかも、最終頁(4頁)の下方には「※Highway.CSKはCSKネットワークシステムズ株式会社が株式会社CSKから使用許諾を受けている、株式会社CSKの登録商標(サービスマーク)です。」という「Highway」の文字は「サービスマーク」(登録を受けている)であることの注意書きまで明記されているのであるから、パンフレットはたとえ、その第3頁の下方の「その他の関連サービス」の項目中の1つに「ネットワーク機器、コンピュータ機器など関連周辺設備の販売」の記載があるとしても、このパンフレットは商品についてのものではなく、インターネットサービスに関する役務についてのパンフレットであることは自明のことである。

(3)また、該パンフレットをみるに、これは上記のとおり、役務についてのものであるが、これが仮に商品にも関するものであるとみても、パンフレットのなかに、たとえ「ネットワーク機器、コンピュータ機器など関連周辺設備の販売」の記載があるとしても、「ネットワーク機器、コンピュータ機器など関連周辺設備」なる表現は、商品を具体的に把握するには極めて抽象的で、かつ、曖昧であって、本件審判請求に係る指定商品「回転電気機械、配電用または制御用機械器具」のいずれかについての商品を具体的に示しているものではない(少なくとも「電源コンセント」の記載もない)から、このパンフレットによって、本件審判請求に係る指定商品のいずれかについて本件商標の使用が証明されているとは到底いえない。

したがって、本件商標は、その指定商品中「回転電気機械,配電用または制御用機械器具」について使用されていないといわざるを得ないから、商標法第50条第1項の規定により、これらの指定商品についての登録が取り消されるべきである。

3 被請求人の答弁

被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする旨の審決を求めると答弁し、その理由を概略次のように述べ、証拠方法として乙第1ないし第2号証(枝番を含む。)を提出している。

(1)通常使用権許諾契約の締結の事実

被請求人は、本件商標に関し、商標登録原簿へ登録してはいないものの、被請求人の関連会社であるCSKネットワークシステムズ株式会社(以下「通常使用権者」という)と平成9年4月4日付で商標使用権許諾契約書を締結している(乙第1号証)。

この商標使用権許諾契約書においては、その設定の範囲として本件商標を「日本国全域」で「電気機械器具,電気通信機械器具,電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く),電気材料」に使用することを許諾している。

(2)通常使用権者による本件商標の使用の事実

乙第2号証の1は、通常使用権者が業として製造・販売または提供する、商標を継続的に使用している商品及び役務のパンフレットの写しである。これによると、通常使用権者の製造・販売または提供する商品及び役務「Highway Internet サービス」を「アクセスサービス」「サーバシェアリングサービス」「インテグレーションサービス」に分類し、更にそれらを詳細に区分している。とりわけ「インテグレーションサービス」に着目してみると、「アウトソーシング」、「イントラネット構築」、の他、「その他関連サービス」に「ネットワーク機器、コンピュータ機器などの関連周辺設備の販売」と明記されている。

これら「ネットワーク機器、コンピュータ機器などの関連周辺設備の販売」としては、パソコン本体(電子応用機械器具)、モデム(電気通信機械器具)などは言うまでもないが、そもそも、これら電子応用機械器具、電気通信機械器具類を稼動させるにあたって電源を確保することは必要不可欠であり、そのために必要な関連周辺設備たる電源コンセント(配電用または制御用機械器具)が含まれることは当然のことである。

したがって、これは商標法第2条第3項第7号に規定するいわゆる商標の広告的使用の事実を表すものである。

なお、この乙第2号証の1は、平成9年9月以前に株式会社レッカ・コミュニケーションズへ5000部作成することを発注し、平成9年9月末頃に通常使用権者のオフィスへ納品され、通常使用権者により納品後より配布を開始したものである。乙第2号証の1の製作費用については、平成9年9月30日に請求され(乙第2号証の2)、その後支払をおこなっている。

乙第2号証の2から明らかなように、本件審判が請求された平成11年9月13日より前から本件商標が「配電用または制御用機械器具」において使用されていることは明らかな事実である。

4 当審の判断

(1)被請求人は、本件取消請求に係る指定商品中の「配電用または制御用機械器具」について、通常使用権者が本件商標を使用していると主張し、証拠を提出しているので、該証拠について検討する。

乙第1号証は、本件商標に関し、「日本国全域」を範囲とする「電気機械器具,電気通信機械器具,電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く),電気材料」について通常使用権者に使用許諾する、平成9年4月4日付の被請求人と通常使用権者間の商標使用権許諾契約書の写しと認められる。

乙第2号証の1は、通常使用権者の取り扱いに係るパンフレットの写しと認められるところ、表紙の右上には「Highway」の文字が大きく表され、その下に小さく「Internet」の文字が書され、その下に「通信のプロフェッショナルによる法人向けインターネットサービスです。」、また社名の下に「CSKネットワークシステムズは特別第二種電気通信事業者です。」との記述が認められる。さらに、4頁には「CSKネットワークシステムズは、21世紀のコミュニケーション・ネットワークシステムの構築をめざし・・・総合情報通信サービス企業です。」、その下方には「※Highway.CSKはCSKネットワークシステムズ株式会社が株式会社CSKから使用許諾を受けている、株式会社CSKの登録商標(サービスマーク)です。」との記述が認められる。

また、「インテグレーションサービス」の「その他の関連サービス」の項目中の1つに「ネットワーク機器、コンピュータ機器など関連周辺設備の販売」の記載が認められる。

乙第2号証の2は、「Highway Internet法人向けカタログ制作」に関する平成9年9月30日付けで株式会社レッカ・コミュニケーションズが発行した通常使用権者宛ての請求書の写しと認められる。

以上によれば、通常使用権者の取り扱いに係るパンフレットの「Highway」の文字部分は、本件商標と社会通念上同一のものといい得るものであるとしても、該パンフレットは、その記載内容からして、インターネット通信に関する役務についてのものとみるのが自然であり、これをもって「配電用または制御用機械器具」についてのパンフレットであるとし、該商品についての本件商標の使用にあたるとすることはできない。

被請求人は、「ネットワーク機器、コンピュータ機器などの関連周辺設備の販売」としては、パソコン本体(電子応用機械器具)、モデム(電気通信機械器具)などは言うまでもないが、そもそも、これら電子応用機械器具、電気通信機械器具類を稼動させるにあたって電源を確保することは必要不可欠であり、そのために必要な関連周辺設備たる電源コンセント(配電用または制御用機械器具)が含まれることは当然のことである旨主張している。

しかしながら、「ネットワーク機器、コンピュータ機器など関連周辺設備の販売」の記載のみでは、本件審判請求に係る指定商品「回転電気機械、配電用または制御用機械器具」のいずれかについての商品を具体的に示しているとはいえず、被請求人は、これを認めるに足りる立証もしていない。

したがって、上記記載をもって、被請求人が「配電用または制御用機械器具」の販売をしているとは認められないから、被請求人の主張は採用することができない。

以上のとおり、本件商標は、その指定商品中「回転電気機械、配電用または制御用機械器具」について、被請求人及び通常使用権者によって、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において使用されていたものとはいえず、かつ、使用していないことについて正当な理由があるものとは認められない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定に基づき、その指定商品中の「回転電気機械、配電用または制御用機械器具」についての登録を取り消すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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