結論テキスト
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 2025008923 |
|---|---|
| 審判種別 | 記載はありません。 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理 由
本願は、令和6年5月7日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和7年1月6日付け :拒絶理由通知書
令和7年3月17日 :意見書、手続補正書の提出
令和7年3月26日付け:拒絶査定
令和7年6月10日 :審判請求書の提出
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第28類及び第35類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものであり、その後、本願の指定商品及び指定役務については、上記1の手続補正により、別掲2のとおりの指定商品及び指定役務(以下「補正後指定商品及び指定役務」という。)に補正されたものである。
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下に掲げるとおりであり、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。以下、これらをまとめて「引用商標」という。
(1)登録第5978776号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:別掲3のとおり
登録出願日:平成29年4月5日
設定登録日:平成29年9月8日
指定商品:第28類に属する商標登録原簿に記載の商品
(2)登録第6773644号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:digdig(標準文字)
登録出願日:令和5年11月6日
設定登録日:令和6年1月25日
指定役務:第35類に属する商標登録原簿に記載の役務
原査定は、「本願商標と引用商標1は、「ディグ」の称呼及び「掘る、掘り返す」の観念を共通にし、外観について、「DIG」の文字を有する点で一定の類似性を有するため、本願商標と引用商標1は類似する商標である。また、本願商標と引用商標2は、「ディグディグ」の称呼を共通にし、観念については比較できないものの、外観について、両者は同一の綴りである点で一定の類似性を有するため、本願商標と引用商標2も類似する商標である。」として、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとしたものである。
(1)本願商標
本願商標は、別掲1のとおり、円形と白抜き及び赤色からなる略三角形とを組み合わせ、略三角形のうち円形の内部に配置される白抜き部分に当該外郭に沿うように先端に向かって大きさを徐々に小さくし図案化した「DIG」の欧文字を含んでなる幾何学図形(以下「図形部分」という。)を表し、その右側に立体的に図案化された「DIG」の欧文字(以下「文字部分」という。)を配した構成よりなるものである。
そして、本願商標の文字部分と図形部分とは分離して配置されている上、右側の「DIG」の欧文字が大きく明瞭に表されているのに対し、左側の図形部分は、右側の文字部分をさらにデフォルメして顕著に図案化したものを円形の内部に幾何学的に表した、全体として一体的な図形として捉えられるものである。
そうすると、本願商標は、右側の文字部分(以下「本願商標の要部」という。)に相応して、「ディグ」の称呼を生じ、「掘る」(「新英和中辞典 第7版」研究社)の観念を生じるものである。
(2)引用商標
ア 引用商標1
引用商標1は、別掲3のとおり、「D」の欧文字、斜めに表した鉛筆の図形、「G」の欧文字及び犬の図形を横一列に配してなるところ、「D」及び「G」の欧文字は認識されるとしても、斜めに表した鉛筆の図形は、何らかの欧文字を認識させるものとはいい難いから、引用商標1は、原審説示のように直ちに「DIG」の欧文字を認識させるものとはいえず、「ディグ」の称呼及び「掘る」の観念を生じるとはいえないものである。
イ 引用商標2
引用商標2は、「digdig」の文字を標準文字で表してなるところ、これは、我が国における一般的な辞書に載録がない語であり、既成の語ではない欧文字にあっては、親しまれたローマ字読み又は英語読み風に称呼するのが一般的であるから、その構成文字に相応して「ディグディグ」の称呼が生じ、特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標の類否
ア 引用商標1との類否
本願商標と引用商標1を比較するに、両商標は、それぞれ上記(1)及び(2)アのとおりであるところ、外観においては、両商標の全体の比較に加え、本願商標の要部での比較においても、構成態様、色彩の有無及び構成文字等において明確に区別できるものである。
また、称呼においては、本願商標から「ディグ」の称呼が生じるのに対し、引用商標1からは「ディグ」の称呼は生じないものであるから、両商標は、称呼上、相紛れるおそれはないものである。
さらに、観念については、本願商標は「掘る」の観念を生じるのに対し、引用商標1は「掘る」の観念を生じないものであるから、両商標は、観念上、相紛れるおそれはない。
そうすると、本願商標と引用商標1とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれがないものであるから、外観、観念及び称呼等によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
その他、本願商標と引用商標1とが類似する商標であるというべき事情は見いだせない。
イ 引用商標2との類否
本願商標と引用商標2を比較するに、両商標は、それぞれ上記(1)及び(2)イのとおりであるところ、外観においては、両商標の全体の比較に加え、本願商標の要部での比較においても、構成態様、色彩の有無等において明確に区別できるものである。
また、称呼においては、本願商標から生じる「ディグ」の称呼と、引用商標2から生じる「ディグディグ」の称呼は、構成音及び音数に明らかな差異があるため、両商標は、称呼上、明瞭に聴別できるものである。
さらに、観念については、本願商標は「掘る」の観念を生じるのに対し、引用商標2は特定の観念を生じないものであるから、両商標は、観念上、相紛れるおそれはない。
そうすると、本願商標と引用商標2とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれがないものであるから、外観、観念及び称呼等によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
なお、本願商標の図形部分における図案化された「DIG」の部分と文字部分とを一連にみて本願商標から「ディグディグ」の称呼が生じる場合があるとしても、当該称呼と引用商標2の「ディグディグ」の称呼の共通性は、両商標の外観上の差異を凌駕するほど大きな影響を与えるものとはいえないから、外観、観念及び称呼等によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、引用商標に係る指定商品又は指定役務と同一又は類似する商品及び役務について使用するものであるとしても、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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