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Trademark Appeal Case

称呼の長短と類否判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025010055
審判種別記載はありません。
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和6年4月16日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和6年10月31日付け:拒絶理由通知書

令和6年12月17日 :意見書の提出

令和7年 3月25日付け:拒絶査定

令和7年 6月27日 :審判請求書の提出

2 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第29類「肉製品」を指定商品として登録出願されたものである。

3 原査定の拒絶の理由(要旨)

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4284974号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成4年9月28日登録出願、第29類「肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,カレー・シチュー又はスープのもと」を指定商品として、同11年6月18日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

4 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、別掲1のとおり、金色で縁取られた黒色地の横長長方形内に、金色で「SagamI」の文字及び左向きの豚をモチーフにしたと考えられる図形(以下、「豚図形」という。)を表し、また、下方の縁は幅が広く、そこに黒色で「SINCE 1924」の文字が表されているものである。

そして、原審説示のとおり、本願商標の構成中の豚図形や「SINCE 1924」の文字部分が、それぞれ単独では自他商品の識別標識としての機能を有しないか、当該機能が弱い部分であるとしても、同構成中の「SagamI」の文字についても、これは「旧国名。今の神奈川県の大部分。」(出典:「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)などを意味する「相模」の語の読みをローマ字で表したといえるものであり、本願の指定商品との関係において、その商品の産地、販売地又は品質を表示したといい得るものであって、自他商品の識別標識としての機能を有しないか、当該機能が弱いものといえる。

また、本願商標構成中の「SagamI」の文字及び豚図形は、いずれも金色の縁とつながって表されており、さらに、同文字は豚図形を取り囲むような態様で表されているものであって、「SINCE 1924」の文字についても、金色の縁上に長方形の地と同じ黒色で表されているものであるから、本願商標は、外観上まとまりよく一体的に表されているものといえ、全体として一体不可分のロゴとして認識されるものというのが相当である。

以上のことからすると、本願商標よりは、出所識別標識としての称呼が生じ得るとしても、その構成文字全体より「サガミシンスイチキュウニヨン」の称呼のみが生じるものといえ、また、全体として特定の観念が生じるとはいえないものである。

(2)引用商標について

引用商標は、手書き風の書体で「サガミ」の片仮名を横書きしてなると考えられるものであるが、そのうち「ガ」の文字については、平仮名の「が」と同様に右上の点が3つであり、このような表示方法は一般的とはいえないことから、普通に用いられる方法で表されているとはいえないものであって、また、単に「相模」の語の読みを片仮名で表したものともいえず、特定の意味合いを認識させない造語として理解されるというのが相当である。

そうすると、引用商標よりは、その構成文字に相応した「サガミ」の称呼が生じ、また、特定の観念が生じるとはいえないものである。

(3)本願商標と引用商標の類否について

本願商標と引用商標を比較するに、外観においては、豚図形の有無、色彩、構成文字やその書体など、全体として明らかに異なるものであり、明確に区別することができるものである。

そして、称呼においては、本願商標より生じ得る「サガミシンスイチキュウニヨン」と、引用商標より生じる「サガミ」とでは、「サガミ」の音を共通にするものの、「シンスイチキュウニヨン」の音の有無の差異があることや、全体の構成音数が明らかに異なることから、明瞭に聴別することができるものである。

また、観念においては、いずれも特定の観念が生じるとはいえないことから、比較することができないものである。

そうすると、本願商標と引用商標とは、観念において比較することができないとしても、外観においては明確に区別できるものであり、称呼においても明瞭に聴別できるものであるから、両商標が与える印象、記憶等を総合してみれば、商品の出所について誤認混同を生じるおそれのない、非類似の商標というのが相当である。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、両商標の指定商品の類否について判断するまでもなく、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しないものである。

したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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