結論テキスト
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 2025011550 |
|---|---|
| 審判種別 | 記載はありません。 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理 由
本願は、令和6年8月27日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和7年 3月26日付け:拒絶理由通知書
令和7年 4月16日 :意見書の提出
令和7年 5月21日付け:拒絶査定
令和7年 7月24日 :審判請求書の提出
本願商標は、「かの焼そば」の文字を標準文字で表してなり、第30類「焼そばの麺,即席焼そばの麺,焼そば入りのパン,焼そば入りの弁当,調理済みの焼そば,調理済みの冷凍焼そば,焼そば用の調味料」を指定商品として登録出願されたものである。
本願商標は、「かの焼そば」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「かの」の文字は、ありふれた氏の一つである「狩野」ないし「鹿野」を平仮名で表したものと認識されるものであり、また、「焼そば」の文字は、「蒸した中華麺を肉・野菜などの具とともに炒め、ウスターソースで味つけした料理。」を意味する語で、指定商品との関係では、商品、原材料として使用されているものである。
そうとすると、本願商標は「かの焼そば」の文字を普通に書してなるにすぎないものであるから、これをその指定商品に使用しても、取引者、需要者は「ありふれた氏である狩野ないし鹿野に係る焼そば,ありふれた氏である狩野ないし鹿野に係る焼そばを使用した商品」ほどの意味合いを理解するにとどまり、何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものといえる。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
本願商標は、「かの焼そば」の文字を標準文字で表してなるところ、これ自体は一般的な辞書類に掲載されている成語ではないものの、その構成態様及び本願の指定商品がいずれも「焼きそば」に関連するものであることから、「かの」の文字と「焼きそば」の文字とを結合したものと、容易に理解し得るものといえる。
ここで、原審は、本願商標の構成中の「かの」の文字について、ありふれた氏の一つである「狩野」又は「鹿野」を平仮名で表したものと認識される旨認定、判断したが、例えば「広辞苑 第七版」(株式会社岩波書店)において、「かの」の読みの見出し語としては、「姓氏の一つ。」として「狩野」が掲載されているほかに、「刈野」や「かの(彼の)」などの複数の語が掲載されており、また、「鹿野」は掲載されていない。
そして、原審提示の情報としても利用されている、日本人の姓氏に関する情報を集めたウェブサイト「名字由来net」(https://myoji-yurai.net/)によれば、氏としての「狩野」は、「かの」の他に「かのう」「かりの」などと読むこともあり、これを「かの」と読む氏を有する者の人数等は必ずしも明らかでない。また、氏としての「鹿野」についても、「しかの」などと読むこともある上、すべての読みを含めても全国人数でおよそ1万7千人前後であり、全国順位としては1,000位前後であって、全国的にみてその数が多いともいえないことからすれば、「かの」と読む氏としての「狩野」又は「鹿野」が、我が国においてありふれているものとはいい難い。
以上のことからすれば、本願商標の構成中の「かの」の文字が、ありふれた氏を表したものとして直ちに理解、認識されるとはいえないのであって、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者が、原審説示のごとく、それより「ありふれた氏である狩野ないし鹿野に係る焼そば,ありふれた氏である狩野ないし鹿野に係る焼そばを使用した商品」ほどの意味合いを理解するとはいえない。
また、当審における職権による調査では、本願の指定商品を取り扱う分野において、「かの焼きそば」の文字又は「かの」の文字が、特定の意味合いを表す語として一般的に使用され、理解されているというべき事実を発見することはできず、そのほか、本願商標に接する需要者が、それを自他商品の識別標識とは認識し得ないというべき事実を発見することもできなかった。
そうすれば、本願商標は、全体として特定の意味合いを認識させない造語として理解されるものというべきであって、これをその指定商品に使用しても、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものとはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。