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Trademark Appeal Case

模様の識別力と使用による識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2023016337
審判種別記載はありません。
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和4年11月17日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和5年 5月22日付け:拒絶理由通知書

令和5年 5月29日 :意見書、手続補足書の提出

令和5年 6月26日付け:拒絶査定

令和5年 9月27日 :審判請求書の提出

令和5年11月24日 :上申書、手続補正書の提出

令和5年11月27日 :手続補足書の提出

令和7年 2月12日付け:審尋

令和7年 5月19日 :回答書の提出

令和7年 6月25日 :手続補正書、上申書の提出

2 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第18類及び第25類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものであって、その後、指定商品については、令和7年6月25日の手続補正により、第18類「トランク及び旅行かばん,バッグ,トートバッグ,ビーチバッグ,化粧品用バッグ(空のもの),スーツケース,ブリーフケース,書類入れかばん,アタッシェケース,大型かばん,ポシェット,旅行用衣服かばん,バックパック,クレジットカード入れ,キーケース,キーポーチ,財布,小銭入れ,ハンドバッグ」と補正されたものである。

3 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、正方形と当該正方形の角部に接する縦線とで描かれた図形を連続反復的に配置してなるところ、全体として、単なる装飾的な地模様として認識されるにとどまるものであって、自他商品の識別標識としての機能を果たし得る特徴的な部分を見出すことがでないものである。そうすると、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標というのが相当であるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

4 当審の判断

本願商標は、別掲のとおり、白地に黒色の正方形(ひし形)と当該正方形(ひし形)の角部に接する黒色の縦線とで描かれた図形を連続反復的に配置してなるものである。

そして、請求人の主張及び提出に係る証拠(当審提出の甲第1号証ないし甲第90号証(以下「甲○」と表記する))によれば、以下の事実が認められる。

(1)当該模様が用いられたかばん等(以下、「請求人商品」という)は、1947年にイタリアにおいてステファノ・セラピアンによって生み出されたものであり(甲4)、日本国内においては、2014年から現在まで継続して販売されている。ステファノ・セラピアンは、1928年創業で、オードリー・ヘプバーンも使用したバッグを扱うブランドとして知られている(甲54、甲57等)。

(2)本願商標は、「モザイコ(MOSAICO)」柄と称されている(甲18、甲25、甲30、甲32、甲34、甲35、甲37、甲39~甲41、甲47、甲50、甲54~甲56、甲59、甲60、甲73、甲74等)。

(3)請求人商品は、我が国における主要なファッション雑誌、インターネット記事等(「ヴァンサンカン」、「エルジャポン」、「レオン」、「GQジャパン」、「プレシャス」)に掲載され、モザイコ柄を使用した請求人の商品の特集が組まれるなど広く取り上げられてきている(甲15~甲79)。それらの記事情報の中では、「メゾンのアイコンである“モザイコ”と呼ばれるレザーの編み込みは、創業者ステファノが1947年に創業したもの。」(甲37)、「非常にやわらかなアイコニックな意匠「モザイコ」が全面に施され、軽量かつ耐久性も備えています。」(甲54)、「レザーリボンを編み込んでモザイクのような幾何学柄を浮かび上がらせる意匠「モザイコ」は、創業ステファノ・セラピアンが1947年に考案。」(甲56)、「セラピアンを象徴するアイコニックな意匠「モザイコ」」(甲59)等、請求人ブランドの特徴ある柄・アイコンとして紹介されている。

(4)販売地域は全国であり、請求人ウェブサイトのほか、GINZA SIXの旗艦店、阪急梅田店、伊勢丹新宿店、等主要都市の百貨店、及び楽天市場やAmazon.co.jp等の各種オンラインシモール等で販売されている(甲1~甲3、甲5~甲14)。

(5)請求人の商品の一個あたりの販売価格は高額であるが、2014年の販売以降、年々販売が増え、近年では、2023年に430個台の販売個数、5,450万円台の売上げ、2024年に590個台の販売個数、9,340万円台の売上げを有している。

(6)当該模様は、当審において職権で調査するも、同様のものが一般に使用されていることは発見できないものである。

上記(1)ないし(6)によれば、請求人は、1928年創業で、オードリー・ヘプバーンも使用したバッグを扱うブランドとして知られており、その請求人が1947年に考案し、2014年より日本で販売する本願商標を模様に用いた請求人商品は、日本国内において全国的に10年以上販売されており、主要なファッション雑誌、インターネット記事等において、その柄が、「モザイコ」(MOSAICO)柄として、請求人ブランドの特徴ある柄・アイコンとして広く掲載された事実が認められる。加えて、全国の主要な大手百貨店及びオンラインモール等で取り扱われており、高額帯の商品であるところ、一定の販売数量・売上げを有している。また、当該模様と同様のものが他に使用されている事実は発見できない。

以上の事実を総合的に考慮すると、本願商標は、その当審補正後の指定商品について使用したときには、これに接する取引者・需要者をして請求人の業務に係る柄(「モザイコ」(MOSAICO)柄)であると認識させるものといえ、自他商品の識別標識として機能を果たし得るものとみるのが相当である。

したがって、本願商標は商標法第3条第1項第6号に該当するとはいえないから、同号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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