結論テキスト
登録第4975361号商標の指定役務中、第44類「美容,理容,あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラクティック,きゅう,柔道整復,はり,栄養の指導」についての商標登録を取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 2023300949 |
|---|---|
| 審判種別 | 記載はありません。 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理 由
本件登録第4975361号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1の構成からなり、平成18年1月16日に登録出願され、「美容,理容,あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラクティック,きゅう,柔道整復,はり,栄養の指導」を含む第44類に属する商標登録原簿に記載の役務を指定役務として、同年8月4日に設定登録され、同22年3月1日に一部取消審決の確定登録がなされたものの、同28年8月30日に存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、令和6年1月22日であり、その請求の登録前3年以内の同3年1月22日から同6年1月21日までの期間を以下「要証期間」という。
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出している。
本件商標は、その指定役務中、「美容,理容,あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラクティック,きゅう,柔道整復,はり,栄養の指導」(以下「請求指定役務」という。)について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第7号証(枝番を含む。)を提出している。
商標権者は、佐賀県伊万里市新天町において、ヘアサロンを経営しており、店舗名称として「ABC」を使用していた。2019年8月時点において、ABC伊万里店(新天町)が存在していたことは、乙第1号証から明らかである。
商標権者は、2007年以降、ABC伊万里店(新天町)の広告(エキテン)を行っている(乙2、乙3)。商標権者は、2020年2月以降2024年1月17日までエキテン広告の更新を行っておらず(乙3)、要証期間は、エキテンにおいて、ABC伊万里店(新天町)の広告が掲載されていた。
なお、ABC伊万里店(新天町)は、2021年2月に閉店している。
(1)ア 本件商標権者は、佐賀県伊万里市新天町において、「ABC伊万里店」という名称のヘアサロンを経営していたところ、同店舗は、2021年2月に閉店している(被請求人の主張)。
イ 「エキテン」のウェブサイト(2024年3月7日印刷)の「ABC伊万里店」の店舗紹介記事(2007年9月25日公開、2020年2月28日最終更新)には、「アロマリンパ、リフレクソロジー、炭酸フットスパエステなど完全予約制で承ります。アルマダ電子トリートメントで艶々な髪に蘇るストレートパーマ、ヘアカラー、艶々パーマなど電子トリートメント。予約制で承ります。」の記載とともに、「ABC」の文字(以下「使用商標1-1」という。)を含む「ABC伊万里店」の文字が表示されており、また、別掲2(1)アのとおり、使用商標1-1を表示した看板の写真が掲載されている(乙3)。
ウ 「wayback machine」の記録によれば、2017年7月28日の時点において、「エキテン」のウェブサイトには、上記アと同様の記載を伴う「ABC伊万里店」の店舗紹介記事が掲載されていた(乙2)。
エ 「Googleマップ」には、佐賀県伊万里市のストリートビューとして、同店舗の玄関の上に別掲(1)アの看板が設置されている様子を示す写真(2019年8月撮影)が掲載されており、その写真には、併せて、同店舗の玄関の横の路上に別掲2(1)イの看板(以下「使用商標1-2」という。)が掲示されている様子が示されている(乙1)。
(2)ア 本件商標権者は、上記(1)アの閉店後、佐賀県伊万里市立花町において、「ABC伊万里店」という名称の出張ヘアサロンを経営しており、2021年4月19日において、株式会社ティアーズとの間での商品の購入取引がなされた(被請求人の主張、乙5の1、乙5の2、乙6)。
イ 同店舗の玄関の写真(乙4)は、別掲2(2)の使用商標2を表示した看板が店舗の玄関に置かれた様子が撮影されたものである。
なお、当該写真の撮影日時は示されておらず、また、当該写真には、使用商標2の表示主体や店舗において提供される役務が何かについて示されていない。
(3)2023年2月9日のインスタグラムの記事(乙7)には、別掲2(3)の使用商標3が表示されている。
なお、この記事には、本件商標権者を示す表示は見当たらない。
(1)本件商標の使用について
ア 使用商標1-1について
本件商標は、別掲1のとおりの構成よりなる図形商標であり、「ABC」の欧文字のみならず、「ASIAN BEAUTY CREATE」の欧文字を含むものとなっている。
これに対し、使用商標1-1の「ABC」の文字は、「ASIAN BEAUTY CREATE」を含むものとなっておらず、「ASIAN BEAUTY CREATE」の概念がない。
してみると、使用商標1-1は、本件商標と称呼及び観念が同一のものであるとはいえないから、本件商標と同一の商標(本件商標と社会通念上同一の商標を含む。以下同様。)ではない。
イ 使用商標2及び使用商標3について
使用商標2及び使用商標3は、いずれも、使用商標1と同様、「ASIAN BEAUTY CREATE」の概念がない。
してみると、使用商標2及び使用商標3は、使用商標1と同様、本件商標と同一の商標ではない。
(2)請求指定役務についての使用及び要証期間内の使用について
ア 使用商標1-2について
使用商標1-2は、上記1(1)エの「Googleマップ」には、佐賀県伊万里市のストリートビューの写真に示されているところ、この写真は、要証期間外である2019年8月に撮影されたものであるから、要証期間内の使用を示すものとはいえない。
イ 使用商標2について
使用商標2は、上記1(2)の店舗の玄関の写真に示されているところ、この写真は、使用商標2の使用者や使用役務を示すものとなっていない上、撮影年月日が不明であるから、本件商標権者による使用、請求指定役務についての使用及び要証期間内の使用のいずれの事実を示すものともいえない。
ウ 使用商標3について
使用商標3は、上記1(3)のインスタグラムの記事に表示されているところ、この記事には本件商標権者による表示であることが示されておらず、使用商標3は、本件商標権者による使用を示すものではない。
(3)小括
以上によれば、使用商標1-1は、本件商標と同一の商標でなく、使用商標1-2は、要証期間内に使用されたものでなく、使用商標2は、本件商標と同一の商標でなく、さらには本件商標権者による請求指定役務についての要証期間内の使用がなされたともいえないものであり、使用商標3は、本件商標と同一の商標でなく、さらには本件商標権者による使用がなされたともいえない。
してみると、被請求人が提出した証拠から、要証期間内に本件商標と同一の商標を本件商標権者、通常使用権者又は専用使用権者のいずれかが請求指定役務について使用した事実を認定することができず、被請求人が、要証期間内に本件商標と同一の商標を本件商標権者、通常使用権者又は専用使用権者のいずれかが請求指定役務について使用したことを証明したということはできない。
また、本件商標を請求指定役務について使用していないことについて正当な理由があるものとも認められない。
したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、その指定役務中、結論掲記の役務について、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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