結論テキスト
本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 2024300780 |
|---|---|
| 審判種別 | 記載はありません。 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理 由
本件登録第6288525号商標(以下「本件商標」という。)は、「KKC」の欧文字を横書きした構成からなり、令和元年7月16日に登録出願、第3類「固形の化粧せっけん,シャンプー,洗顔フォーム,浴用ジェル状せっけん,塩入りせっけん類,洗浄剤(煙突用化学洗浄剤を除く。),精油,薫香,香料用及び香水用油,芳香油,芳香剤としてのリードディフューザー,精油及び芳香油,化粧品,化粧落とし剤,香水,ネイルエナメル,香木,薫料,リネンの芳香付用におい袋,芳香剤」及び第21類「薬味入れ,なべ・つぼ・食品の保存用又は調理用容器,台所用具及び清掃用具,家庭用又は台所用の容器,塩振出し容器,家庭用盆,台所用まな板,麺棒(家庭用のもの),手動式こしょうひき,ニンニクプレス器(台所用品),ガラス製フラスコ型瓶,ガラスコップ,ガラス製容器,ガラス製水盤,ガラス製皿,家庭用陶磁製品,ティーポット,手動式コーヒー豆ひき器,コーヒーセット,香料くん焼器,ブラシ,香水用噴霧器,テーブル用ナプキンホルダー」を指定商品として、同2年9月4日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
なお、本件審判の請求の登録日は、令和6年11月7日であり、本件審判の請求の登録前3年以内の同3年11月7日から同6年11月6日までを以下「要証期間」という。
請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定商品中、第21類「家庭用陶磁製品,ブラシ,香水用噴霧器」(以下「請求に係る指定商品」という。)について登録を取り消す、審判費用は、被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由として、本件商標は、その指定商品中、上記請求に係る指定商品について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである旨主張し、証拠方法として、甲第1号証を提出した。
なお、請求人は、被請求人提出の審判事件答弁書(以下「答弁書」という。)に対して、何ら弁駁していない。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると主張し、その理由を答弁書において、要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第5号証(枝番号を含む。以下、枝番号をまとめて引用するときは枝番号を省略する。)を提出した。
(1)乙第3-1号証は、KKC店の運営者情報を示すホームページであり、当該店舗の運営者は清遠市卓悦家居実業有限公司であることを証明している。
「特定商取引法に基づく表記」欄における「販売業者:QingYuanShi Zhuo Yue Jia Ju Shi Ye CO.,LTD.」は、「清遠市卓悦家居実業有限公司」をピンイン表記にしたものであり、「住所:qing cheng qu zhou xin jie dao long hua da dao QingYuan GuangDong 511500 CN」は、「中華人民共和国広東省清遠市清城区洲心街道龍華大道衛生院西側的工場房」(※「工場」は中国語表記。以下同じ。)をピンイン表記にしたものである。
(2)乙第3-2号証は、「QingYuanShi Zhuo Yue Jia Ju Shi Ye CO.,LTD.」が「清遠市卓悦家居実業有限公司」をピンイン表記にしたものであることを証明するものである。
(3)乙第3-3号証は、「qing cheng qu zhou xin jie dao long hua da dao QingYuan GuangDong 511500 CN」が「広東省清遠市清城区洲心街道龍華大道衛生院西側的工場房」をピンイン表記にしたものであることを証明するものである。
字数上の制限により、一部の文字「省」、「市」、また詳細的な場所を示す衛生院の西側にある工場施設という意味の「衛生院西側的工場房」は省略されている。また、「511500」は郵便番号である。
(4)乙第3-4号証は、KKC店の運営者情報とインボイス登録番号(インボイスナンバー)を証明するものである。
KKC店の運営者情報の名称「QingYuanShi Zhuo Yue Jia Ju Shi Ye」と住所「qing cheng qu zhou xin jie dao long hua da dao QingYuan GuangDong 511500 CN」は、乙第3-1号証の表記と同じである。運営者のインボイス登録番号は「T1700150111426」である。
(5)乙第3-5号証は、国税庁インボイス制度適格請求書発行事業者公表サイトにて、企業者情報を検証したものである。
上記サイトにて、KKC店の運営者のインボイス登録番号「T1700150111426」を入力して検索ボタンをクリックすると、同号証で示されているホームページが表示される。
よって、インボイス登録番号「T1700150111426」に対応する事業者は「QingYuanShi ZhuoYue Jia Ju Shi Ye Co.,LTD.」であり、すなわち「清遠市卓悦家居実業有限公司」であることが検証された。
乙第3号証により、KKC店の運営者が商標権者であることが証明された。
(1)乙第4-1号証は、KKC店における販売ページである。
ア 使用商標は、本件商標の「KKC」である(以下「使用商標」という。)。
イ 販売商品は、「KKC マグカップ ペア コーヒーカップ おしゃれ 陶器 天然の木製の蓋 取っ手付 トレイ ブラック と ホワイト 黒と白 400ML」、すなわち「陶器のペアマグカップ」(以下「使用商品」という。)である。使用商品は、請求に係る指定商品中の「家庭用陶磁製品」に属することは明らかである。
ウ 使用商品の販売元は、KKC店であり、すなわち「清遠市卓悦家居実業有限公司」である。
エ 使用商品のアマゾンでの取り扱い開始日は、「2021/8/30」である。
オ 使用商品のアマゾンにおけるASIN番号は、「B09DXZF9BX」である。
(2)乙第4-2号証は、AMAZONリサーチ 分析ツールのERASA(イーリサ)であり、ERASAの位置づけについて紹介したものである。
(3)乙第4-3号証は、ERASAで使用商品(ASIN:B09DXZF9BX)を調査した結果を示したものである。調査結果を、乙第4-4号証ないし乙第4-7号証に分割して説明する。
ア 乙第4-4号証に示すように、使用商品は、「KKC マグカップ ペア コーヒーカップ おしゃれ 陶器 天然の木製の蓋 取っ手付 トレイ ブラックとホワイト 黒と白 400ML」である。
イ ASIN番号は「B09DXZF9BX」、販売元はKKC店である。
ウ 乙第4-5号証に示すように、使用商品のアマゾンでの取り扱い開始日は、「2021/8/30」である。
エ 乙第4-6号証は、2021年10月ないし2024年12月の当該商品のアマゾンにおける販売ランキングを示しているものである。販売ランキング情報は全期間において絶えず変化をしているため、全期間において継続的に販売がされていることが分かるものである。
オ 乙第4-7号証は、2021年7月23日ないし2024年8月29日の使用商品のアマゾンにおける販売ランキングを示しているものである。この期間において継続的に販売がされていることが分かるものである。
(4)乙第4-8号証は、アマゾンにおける、使用商品(ASIN番号は「B09DXZF9BX」)の販売記録(出荷実績)の一部を抽出して例示したものであり、2022年1月1日ないし2023年12月31日の使用商品のアマゾンにおける販売記録を示しているものである。この期間において継続的に販売がされていることが分かる。
(1)乙第5-1号証は、KKC店における販売ページである。
(2)乙第5-2号証及び乙第5-3号証は、当該商品の写真である。
ア 使用商標は、本件商標の「KKC」である。
また、乙第5-2号証及び乙第5-3号証の写真に示されるように、調味料ポットに付属の木製スプーンに付されている「KKC」は、本件商標と社会通念上同一の商標であることは明らかである。
イ 販売商品は、「KKC 調味料入れ 調味料ポット 調味料ストッカー 調昧料ボトル おしゃれ 陶器 北欧 木製 防塵 防湿 竹蓋 パッキン付 スパイスボトル 保存容器」であり、すなわち「陶器の調味料ポット」である。
上記2(1)イと同様に、「陶器の調味料ポット」は、請求に係る指定商品中「家庭用陶磁製品」に属することは明らかである。
ウ 当該商品の販売元は、KKC店であり、すなわち「清遠市卓悦家居実業有限公司」である。
エ 当該商品のアマゾンでの取り扱い開始日は、「2024/7/16」である。
オ 当該商品のアマゾンにおけるASIN番号は、「B0D9JCX78F」である。
(1)乙第3号証について
ア アマゾンの「出品者プロフィール:KKC HOME ACCENTS」において、「特定商取引法に基づく表記」欄に「販売業者:QingYuanShi Zhuo Yue Jia Ju Shi Ye CO.,LTD.」「住所:qing cheng qu zhou xin jie dao long hua da dao QingYuan GuangDong」及び「店舗名:KKC HOME ACCENTS」の記載がある(乙3-1)。
イ 「中国語のピンイン変換ツール」のウェブサイトにおいて、「入力された文字列」として「清遠市卓悦家居実業有限公司」の記載、「ピンイン(変換不可能なものは非表示)」として「qing yuan shi zhuo yue jia ju shi ye you xian gong si」(審決注:アクセント記号は省略して記載する。)の記載がある(乙3-2)。
また、上記ウェブサイトにおいて、「入力された文字列」として「広東省清遠市清城区洲心街道龍華大道衛生院西側的工場房」の記載、「ピンイン(変換不可能なものは非表示)」として「guang dong sheng qing yuan shi qing cheng qu zhou xin jie dao long hua da dao wei sheng yuan xi ce de chang fang」(審決注:アクセント記号は省略して記載する。)の記載がある(乙3-3)。
ウ アマゾンの中国語サイトにおいて「KKC HOME ACCENTS」について、インボイス登録番号として「T1700150111426」の記載、名称として「QingYuanShi Zhuo Yue Jia Ju Shi Ye CO.,LTD.」、住所として「qing cheng qu zhou xin jie dao long hua da dao QingYuan GuangDong 511500 CN」の記載がある(乙3-4 請求人の主張)。
エ 国税庁インボイス制度適格請求書発行事業者公表サイトにおいて、「QingYuanShi ZhuoYue Jia Ju Shi Ye CO.,LTD.」の見出しの下、「登録番号」として「T1700150111426」、「氏名又は名称」として「QingYuanShi ZhuoYue Jia Ju Shi Ye CO.,LTD.」、「登録年月日」として「令和5年10月1日」、「本店又は主たる事務所の所在地」として「LongHua DaDao, ZhouXin JieDao, QingCheng Qu, QingYuan Shi」の記載がある(乙3-5)。
(2)乙第4号証について
ア アマゾンにおいて、トレイに乗った白色と黒色の2客のマグカップの写真とともに、「KKC マグカップ ペア コーヒーカップ おしゃれ 陶器 天然の木製の蓋 取っ手付 トレイ ブラック と ホワイト 黒と白 400ML」(以下「使用商標1」という。)の記載、「ブランド KKC」(以下「使用商標2」という。)、「出荷元」及び「販売元」として「KKC HOME ACCENTS」の記載、「ASIN B09DXZF9BX」の記載がある(乙4-1)。
イ アマゾン出品者のためのリサーチ・分析ツールであるERASAのウェブサイトにおいて、「ASIN B09DXZF9BX」、「型番 KKC Home Accents」、「メーカー KKC」と記載され、トレイに乗った白色と黒色の2客のマグカップの写真が表された「KKC マグカップ ペア コーヒーカップ おしゃれ 陶器 天然の木製の蓋 取っ手付 トレイ ブラック と ホワイト 黒と白 400ML」とする商品について、「日付」を「2024-07-23」ないし「2024-08-31」の期間におけるランキング、新品出品数等の情報が11回表示され、そのうち、「新品出品数」については各「1」(計「11」)である旨記載されている(乙4-3)。
上記1によれば、以下のとおり判断できる。
(1)使用者について
本件商標の商標登録原簿に記載の権利者名及び住所のピンイン表記と、アマゾンにおいてKKC店を運営する販売業者及びその住所の表記は、工場の場所を表す詳細な情報等を除きほぼ一致するものであり、また、国税庁インボイス制度適格請求書発行事業者サイトにおいてKKC店のインボイス登録番号として登録されている名称及び所在地は、アマゾンにおいてKKC店を運営する販売業者及びその住所と一致することからすれば、当該販売業者であるQingYuanShi Zhuo Yue Jia Ju Shi Ye CO.,LTD.は、商標権者と認められる(乙3)。
(2)使用商標について
ア 使用商標1
使用商標1は、「KKC マグカップ ペア コーヒーカップ おしゃれ 陶器 天然の木製の蓋 取っ手付 トレイ ブラック と ホワイト 黒と白 400ML」と記載されているところ、構成文字中「マグカップ ペア コーヒーカップ」の文字部分は商品名を表し、また、「おしゃれ 陶器 天然の木製の蓋 取っ手付 トレイ ブラック と ホワイト 黒と白 400ML」の文字部分は、商品の原材料、形状、色彩及び容量を表し、商品の品質又は原材料等の特徴を表す部分であることから、自他商品の識別標識としての機能を果たす部分は、「KKC」の文字(以下「使用商標1」という。)であるといえる。
イ 使用商標2
商品の説明として、「ブランド KKC」の記載があるところ、「ブランド」の文字部分は、「商標。銘柄。特に、名の通った銘柄。」を意味する語(広辞苑 第七版 株式会社岩波書店)であることからすれば、自他商品の識別標識としての機能を果たす部分は、「KKC」の文字(以下「使用商標2」といい、「使用商標1」と合わせていうときは「使用商標」という。)であるといえる。
(3)本件商標と使用商標の社会通念上同一性
本件商標は、「KKC」の欧文字をゴシック体で横書きしてなるものである。
他方、アマゾン(乙4-1)に表示された使用商標は、「KKC」の欧文字をゴシック体で横書きしてなるものである。
そうすると、本件商標と使用商標とは、ゴシック体の欧文字で横書きした「KKC」の文字構成を共通にするものであるから、使用商標は、本件商標と同一又は社会通念上同一の商標と認められる。
(4)使用商品について
アマゾンにおける商品説明として記載された「マグカップ」及び「陶器」が表す商品「陶器製のマグカップ」は、請求に係る指定商品中の「家庭用陶磁製品」の範ちゅうに属するものである。
(5)使用行為について
商標権者は、アマゾンにおいて、KKC店を運営し、商品名を「KKC マグカップ ペア コーヒーカップ おしゃれ 陶器 天然の木製の蓋 取っ手付 トレイ ブラック と ホワイト 黒と白 400ML」とする使用商品を販売していたものと推認し得るものである。
そうすると、アマゾンにおける使用は、本件商標の商標権者である清遠市卓悦家居実業有限公司による使用商標を付した使用商品に関する広告ということができる。
そして、当該アマゾンは、2024年7月23日ないし同年8月31日にインターネット上に公開されていたといえる。
してみれば、使用商品に関する広告を内容とする情報に使用商標を付して電磁的方法(インターネット)により提供したものということができる。
(6)使用時期及び場所について
上記(5)における日付は、要証期間内であり、また、当該アマゾンは、我が国の需要者に向けて作成されたことは明らかである。
(7)小括
上記(1)ないし(6)によれば、商標権者である清遠市卓悦家居実業有限公司は、要証期間内に、日本国内において、請求に係る指定商品の範ちゅうに属する「陶器製のマグカップ」に関する広告を内容とする情報に、本件商標と同一又は社会通念上同一と認められる商標を付して電磁的方法により提供したものと認めることができ、これは商標法第2条第3項第8号にいう「商品に関する広告を内容とする情報に標章を付して電磁的方法により提供する行為」に該当する。
以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者がその請求に係る指定商品について本件商標の使用をしていることを証明したといえる。
したがって、本件商標の登録は、その請求に係る指定商品について、商標法第50条の規定により、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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