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Trademark Appeal Case

治験の窓口の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025001800
審判種別記載はありません。
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和5年9月26日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和6年 5月 8日付け:拒絶理由通知書

令和6年 8月22日 :意見書及び手続補正書の提出

令和6年11月 5日付け:拒絶査定

令和7年 2月 5日 :審判請求書の提出

令和7年 8月 1日付け:審尋

令和7年 9月 9日 :回答書の提出

2 本願商標

本願商標は、「治験の窓口」の文字を標準文字で表してなり、第9類、第35類、第42類及び第44類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものであり、その後、指定商品及び指定役務については、原審における上記1の手続補正書により、第35類「インターネットを用いて行う医薬品の治験に参加する被験者に関する求人情報の提供,インターネットを用いて行う治験のための被験者の募集又は斡旋事業の企画又は運営」に補正されたものである。

3 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、「治験の窓口」と標準文字で表してなるところ、この構成中、「治験」の文字は「製薬会社で開発中の医薬品や医療機器を患者や健康な人に使用してもらい、データを収集して有効性や安全性を確認する試験」の意味を有し、「窓口」の文字は、「窓を通して、人と応対し、それに関する事務をとる所。転じて、外部との折衝を担当する役。」の意味を有する語として一般に知られているものである。そして、様々な病院や企業等において、治験に参加を希望する者への案内や、治験に参加している者の健康状態の相談等を行う窓口が設置されており、これらの治験に関する相談場所を表す語として「治験の窓口」や「治験窓口」の文字が使用されている実情が見受けられる。そうすると、本願商標をその指定役務に使用した場合、これに接する取引者・需要者は、「治験に関する相談を行う場所」であることを端的に表す語句と理解し、認識するにとどまるから、本願商標は、自他役務の識別標識としては認識されないと判断するのが相当である。したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標というべきであるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

4 当審による審尋

当審において、令和7年8月1日付けで通知した審尋により、別掲(1)ないし(21)のとおりの証拠を提示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する回答を求めた。

5 審尋に対する請求人の回答

審尋で挙げられた「治験の窓口」又は「治験窓口」の使用例は、本願の指定役務に使用されたものとはいえないものを含むから、これらは本願商標を拒絶する根拠とはなり得ない。

6 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第6号該当性について

本願商標は、「治験の窓口」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「治験」の文字は、「治療の効果。また医薬品としての承認を得るために、臨床試験により薬物の効果を検定すること。」の意味を、「窓口」の文字は、「窓を通して、人と応対し、それに関する事務をとる所。転じて、外部との折衝を担当する役。」の意味をそれぞれ有する語である(いずれも「広辞苑第7版」株式会社岩波書店)。

そして、別掲のとおり、治験に関連する分野においては、「治験の窓口」や「治験窓口」の文字が、治験に参加する被験者の募集を含む、治験に関する様々な事務を引き受ける部署や担当者を指称する語として一般的に使用されている実情が見受けられる。

そうすると、本願商標は、その構成文字の語義及び上記取引の実情を踏まえると、全体として「治験に関する事務を行う部署又は担当者」ほどの意味合いを容易に認識させるものといえる。

してみれば、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する需要者は、「治験に関する事務を行う部署又は担当者」が提供する役務であることを理解・認識するにとどまるから、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標というのが相当である。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。

(2)請求人の主張について

ア 請求人は、原審及び当審における審尋で挙げられた「治験の窓口」又は「治験窓口」の使用例は、本願の指定役務に使用されたものとはいえないものを含むから、これらは本願商標を拒絶する根拠とはなり得ない旨主張する。

しかしながら、原審及び当審における審尋で挙げた使用例(別掲)は、治験に関連する分野において、「治験の窓口」や「治験窓口」の文字が、治験に参加する被験者の募集を含む、治験に関する様々な事務を引き受ける部署や担当者を指称する語として一般的に使用されている実情を示しているのであるから、本願商標をその指定役務に使用した場合であっても、治験に関する事務を行う部署又は担当者が提供する役務であると取引者、需要者に認識させるものと判断するのが相当である。

イ 請求人は、「ちけんの窓口」(登録第6867727号)の商標登録例を掲げて、本願商標も登録すべきである旨主張する。

しかしながら、登録出願に係る商標が自他役務の識別標識として機能し得るか否かは、当該商標の構成態様と、査定時又は審決時における取引の実情を勘案して、その指定役務の取引者、需要者の認識を基準に判断すべきものであるから、他の登録例に本件の判断が拘束されるものではない。

ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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