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Trademark Appeal Case

デザイン化された記述的商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025002839
審判種別記載はありません。
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和5年10月13日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和6年 5月 8日付け:拒絶理由通知書

令和6年 7月17日 :意見書及び手続補正書の提出

令和6年11月 8日付け:拒絶査定

令和7年 2月25日 :審判請求書及び手続補正書の提出

2 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第35類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として登録出願されたものであり、その後、指定役務については、原審及び当審における上記1の手続補正書により、最終的に、第35類に属する別掲2のとおりの役務に補正されたものである。

3 原査定の拒絶の理由の要点

(1)商標法第3条第1項第3号

本願商標は、「IP」の文字を比較的大きく黄色で書してなり、その右に「Strategist」の文字を比較的小さく黒色で書してなるところ、その構成中の「IP」の文字は、「知的財産権」の意味を有する「Intellectual Property」の略語として一般に知られているものであり、「Strategist」の文字は、「戦略家。特に、資産運用についての戦略を立てる専門家。」の意味合いを有する語である。

そして、本願の指定役務を取り扱う業界において、「IPStrategist」及びそれに通じる「IPストラテジスト」の文字が「知的財産の戦略を立てる専門家」ほどの意味合いで一般に使用されている実情がある。

そうすると、本願商標をその指定役務について使用しても、これに接する需要者は、「知的財産の戦略を立てる専門家に関する役務」を認識するにとどまるものというのが相当であるから、本願商標は、役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものである。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

(2)商標法第6条第1項及び同条第2項

本願商標の指定役務中には、その内容及び範囲を明確に指定したものとはいえないものが含まれており、また、役務が不明確でその内容及び範囲が把握できないことから、政令で定める商品及び役務の区分に従って第35類の役務を指定したものと認めることもできない。

したがって、本願は、商標法第6条第1項及び同条第2項の要件を具備しない。

4 当審の判断

(1)商標法第6条第1項及び同条第2項の要件を具備するかについて

本願は、その指定役務について前記2のとおり補正された結果、役務の内容及び範囲が明確なものとなり、かつ、政令で定める商品及び役務の区分に従ったものとなったと認められる。

その結果、本願は、商標法第6条第1項及び同条第2項の規定の要件を具備するものとなった。

(2)商標法第3条第1項第3号該当性について

本願商標は、別掲1のとおり、「IP」の欧文字を黄色で大きく横書きし、その右側に、「Strategist」の欧文字を黒色で小さく横書きしてなるところ、これを構成する各文字は、「IP」と「Strategist」とで色彩及び文字の大きさを変え、すべての欧文字を斜体で表し、「P」、「a」及び「g」の欧文字の本来閉じている曲線部分が一定の間隔を空けて円弧状に表されるなどのデザインが施されているものである。

そして、上記のデザインが施されていない「IP Strategist」の欧文字については、原審説示のとおり、「知的財産の戦略を立てる専門家」ほどの意味合いを認識させる場合があり得る。

しかしながら、本願商標は、上記のとおり、「IP」と「Strategist」とで色彩及び文字の大きさを変え、すべての欧文字を斜体で表し、「P」、「a」及び「g」の欧文字の本来閉じている曲線部分が一定の間隔を空けて円弧状に表されるなどのデザインが施されており、全体の配色や文字の配置等も相まって、全体として特徴的な外観を有するものといえる。また、本願の指定役務を取り扱う業界における取引の実情として、かかるデザイン化が一般的であるといえる事情は確認することができない。

そうすると、本願商標は、全体として、外観に特徴を有するものとみるべきであり、これを本願の指定役務に使用しても、役務の質を普通に用いられる方法で表示したものとはいえず、自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものである。

(3)まとめ

以上のとおり、本願が商標法第6条第1項及び同条第2項の要件を具備しないとする拒絶の理由は解消し、また、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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