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Trademark Appeal Case

品質表示の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025009152
審判種別記載はありません。
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和6年5月27日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和6年11月11日付け:拒絶理由通知書

令和6年12月17日 :意見書、手続補正書の提出

令和7年 3月17日付け:拒絶査定

令和7年 6月12日 :審判請求書の提出

2 本願商標

本願商標は、「弾力ハンバーグ」の文字を標準文字で表してなり、第29類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものである。

そして、本願の指定商品は、原審における上記1の手続補正書により、第29類「ハンバーグ,ハンバーグ入りカレー・シチュー又はスープのもと,ハンバーグステーキ,食肉,菓子(肉・魚・果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものに限る。),食用油脂,乳製品,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,即席スープ,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,豆」と補正されたものである。

3 原査定の拒絶の理由(要旨)

本願商標は、「弾力ハンバーグ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の、「弾力」の文字は「はずむ力。物体が変形に抗して、原形に復しようとする力。」の意味を有し、「ハンバーグ」の文字は「牛のひき肉にいためたタマネギ、つなぎ用のパン粉・卵、調味料などをまぜ、楕円形にまとめてフライパンで焼いた料理。」の意味を有する「ハンバーグステーキ」を略したものである。

そして、食品を取り扱う業界において、柔らかすぎず、噛みごたえがあるような状態のハンバーグを表す際に、「弾力」や「弾力のある」の文字が使用されている実情が認められる。

そうすると、本願商標に接する取引者、需要者は、本願商標全体から「弾力のあるハンバーグ」ほどの意味合いを理解するにすぎず、これをその指定商品中、例えば「ハンバーグ,ハンバーグ入りカレー・シチュー又はスープのもと,ハンバーグステーキ,食肉」などに使用したとしても、単に商品の品質、用途等を普通に用いられる方法で表示したものにすぎないといえる。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

4 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号該当性について

本願商標は、「弾力ハンバーグ」の文字を標準文字で表してなるところ、これは、その構成態様から、「はずむ力。」などを意味する「弾力」の語と、「ハンバーグステーキの略。」などを意味する「ハンバーグ」の語とを結合したものと、容易に理解できるものである(いずれも出典は「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)。

そして、本願の指定商品中には、「ハンバーグ」の文字に相応する「ハンバーグ,ハンバーグステーキ」や、これに関連する「ハンバーグ入りカレー・シチュー又はスープのもと,食肉」などが含まれるところ、原審提示の情報にあるように、「ハンバーグ(ハンバーグステーキ)」を取り扱う分野においては、その商品が「柔らかすぎず、噛み応えがある(食感の)商品」であることを表現するために、「弾力」の語が広く一般的に使用されている事実が認められる。

そうすると、本願商標をその指定商品中、例えば「ハンバーグ,ハンバーグ入りカレー・シチュー又はスープのもと,ハンバーグステーキ,食肉」などに使用するときは、これに接する取引者、需要者は、それより「弾力のあるハンバーグステーキ」ほどの意味合いを容易に認識し、それが「弾力のある(食感の)ハンバーグ(ハンバーグステーキ)」又はそれに関する商品であること、すなわち、商品の品質を表示したものと理解するにとどまるものというのが相当であるから、本願商標は、その指定商品の品質を普通に用いられる方法で表示するものといえる。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

(2)請求人の主張について

ア 請求人は、本願商標を構成する「弾力ハンバーグ」の文字は、「弾力」と「ハンバーグ」の間に助詞がなく、また、この文字から想起される意味合いは「噛みごたえのある食感のハンバーグ」「弾力のある素材を使用したハンバーグ」「食べると何事も跳ね返せるほど力が湧いてくるハンバーグ」など複数(少なくとも3つ)あることから、本願商標から一定の内容を想起できるとはいえない旨主張する。

また、請求人は、原審の提示する情報においては、「弾力ハンバーグ」の文字が使用されている事例は1件しかなく、同文字は、他者にほとんど使用されていない造語であって、一般にも浸透していない旨主張する。

しかしながら、「弾力ハンバーグ」の文字自体が広く一般的に使用されているものではないとしても、原審提示の情報のほか、別掲の情報にもあるように、「ハンバーグ」を取り扱う分野においては、その商品が「柔らかすぎず、噛み応えがある(食感の)商品」であることを表現するために、例えば「弾力のあるハンバーグ」「弾力のある食感」といった態様で、「弾力」の語が広く使用されている事実が認められる。

そうすれば、本願商標をその指定商品中、例えば「ハンバーグ,ハンバーグ入りカレー・シチュー又はスープのもと,ハンバーグステーキ,食肉」などに使用するときは、これに接する取引者、需要者は、その構成中の「弾力」の文字が「ハンバーグ」の食感を表しているものと理解し、商標の構成全体としても「弾力のあるハンバーグステーキ」ほどの意味合いを容易に認識するものといえ、それが「弾力のある(食感の)ハンバーグ(ハンバーグステーキ)」又はそれに関する商品であるという、商品の品質を表示したものと理解するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識しないものというのが相当である。

イ 請求人は、ハンバーグの性質や特徴を表すために使われる語であると請求人が主張する文字(○○)と「ハンバーグ」の文字とを結合した「○○ハンバーグ」の文字からなる商標の登録例を挙げ、それらが登録を認められていることからすれば、本願商標も登録を認められるべきである旨主張する。

しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品又は指定役務との関係や、その商品又は役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例は、商標の構成態様が本願とは異なるなど、本願とは事案を異にするものというべきであり、また、過去の登録例が存在することをもって、上記判断が左右されるものではない。

ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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