結論テキスト
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 2025009764 |
|---|---|
| 審判種別 | 記載はありません。 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理 由
本願は、令和6年5月15日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年12月 5日付け:拒絶理由通知書
令和7年 1月20日 :意見書の提出
令和7年 3月25日付け:拒絶査定
令和7年 6月24日 :審判請求書の提出
本願商標は、「陽暉楼」の文字を標準文字で表してなり、第43類「飲食物の提供,日本料理を主とする飲食物の提供,宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,会議室の貸与,展示施設の貸与,おしぼりの貸与,タオルの貸与」を指定役務として登録出願されたものである。
本願商標は、「陽暉楼」の文字を標準文字で表してなるところ、これは、宮尾登美子氏の小説の題号と認められるものである。
ところで、先人から受け継がれている貴重な財産として、歴史的・文化的・伝統的価値を有し、豊かな文化の象徴となっている有形・無形の文化的所産、遺跡、自然等(以下、これらを総称して「文化的所産等」という。)は、国家や当該文化的所産等の関係者にとって重要な資産、資源であり、その名称は強い顧客吸引力を発揮すると考えられるところ、「陽暉楼」は、宮尾登美子氏の小説の題号として著名な小説であるといえるから、当該名称は強い顧客吸引力を発揮するものというのが相当である。
そうすると、当該文化的所産等に係る商標を、一私人である出願人の商標としてその登録を認めることは、社会公共の利益や社会の一般的道徳観念に反するものとみるのが相当である
したがって、本願商標は商標法第4条第1項第7号に該当する。
本願商標は、「陽暉楼」の文字を標準文字で表してなるところ、これは、原審説示のとおり、1976年に刊行された宮尾登美子著の小説の題号であり、また、当該小説を原作とする1983年公開の日本映画の題号であるから、小説や映画の愛好者の間では、これらの作品を認識させる場合があり得る。
しかしながら、当審において職権で調査するも、「陽暉楼」の文字を商標として採択することが公益上妥当でないとする特段の事情を見いだすことはできなかった。
また、本願商標が、特定の者の業務に係る商品又は役務を表示するものとして、需要者の間に広く認識されていたと認めるに足りる事実や、本願商標の登録出願の経緯に著しく社会的相当性を欠くといえるような根拠となる事実を見いだすこともできなかった。
さらに、本願商標は、その構成自体が非道徳的、卑わい、差別的、きょう激又は他人に不快な印象を与えるような構成でないことは明らかであり、かつ、本願商標をその指定役務に使用することが社会公共の利益に反し、社会の一般的道徳観念に反するものではなく、加えて、他の法律によって、その使用が禁止されているものとすべき事実も認められず、特定の国若しくはその国民を侮辱し、又は一般に国際信義に反するものでもない。
その他、本願商標が公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標と認めるに足りる具体的事実や特段の事情は見いだせない。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当するものではないから、本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。