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Trademark Appeal Case

舗装材と建築材の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025011958
審判種別記載はありません。
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和6年11月28日に商標登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和7年3月14日付け:拒絶理由通知書

令和7年5月13日 :意見書の提出

令和7年6月 6日付け:拒絶査定

令和7年7月31日 :審判請求書、手続補正書の提出

2 本願商標

本願商標は、「ecole」の文字を標準文字で表してなり、第19類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として商標登録出願され、その後、指定商品については、上記1の手続補正により、第19類「道路舗装用の加熱混合式アスファルト混合物,加熱流動状態で提供され、道路舗装工事現場で用いられるアスファルト製の道路舗装材」に補正されたものである。

3 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第3282775号商標(以下「引用商標」という。)は、「ECOLE(語頭の「E」の文字には左下がりのアクセント記号が付されている。以下同じ。)」の文字と「エコール」の文字とを上下2段に書してなり、平成6年3月8日に商標登録出願、第19類「木製間仕切組立セット,その他の建造物組立てセット(金属製のものを除く。),合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,繊維製の落石防止網,木材,建築用ガラス」を指定商品として、同9年4月18日に設定登録されたものであって、その後、令和7年4月11日に、指定商品中「アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料」について放棄の申請がされ、一部抹消の登録がされたものであり、その商標権は、現に有効に存続しているものである。

4 当審の判断

(1)本願商標と引用商標の類否について

本願商標は、上記2のとおり、「ecole」の文字を標準文字で表してなるものであるから、「エコレ」又は「エコール」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものと判断するのが相当である。

一方、引用商標は、上記3のとおり、「ECOLE」の文字と「エコール」の文字とを上下2段に書してなるものであるから、その構成文字に相応して「エコール」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものと判断するのが相当である。

そして、本願商標と引用商標は、外観については、アクセント記号及び片仮名の有無並びに大文字か小文字かの差異を有するものの、欧文字部分において、「ecole」(ECOLE)のつづりを共通にするものであるから、近似した印象を与えるものといえる。

また、両者はいずれも「エコール」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものであるから、称呼を共通にし、観念においては比較することができない。

以上からすると、本願商標と引用商標とは、観念において比較することができないとしても、外観において近似した印象を与えるものであり、称呼を共通にするものであるから、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は、互いに紛れるおそれのある類似の商標というのが相当である。

(2)本願の指定商品と引用商標の指定商品の類否について

ア 本願の指定商品

本願の指定商品である第19類「道路舗装用の加熱混合式アスファルト混合物,加熱流動状態で提供され、道路舗装工事現場で用いられるアスファルト製の道路舗装材」は、請求人の主張及び職権調査によれば、「加熱アスファルト混合物」の範ちゅうに含まれる商品であるところ、「加熱アスファルト混合物」とは、高温(150°C~180°C程度)で製造されるアスファルト舗装の材料であり、100°C以上の温度で流動性を有する状態を保ったまま、製造工場から施工現場までダンプトラックにより輸送され、専用の重機等を使って施工され、主に道路や高速道路、空港、ダムなどの舗装工事で使用されるものである。

そして、本願の指定商品は、加熱流動状態で提供されるという特性から、常温での取扱いや保管、梱包した状態で流通させることが困難なものであり、専ら道路舗装工事に用いられるものであって、建築用途に用いられるものではない。

したがって、本願の指定商品の需要者は、一般の消費者を含まず、道路舗装事業者といった専門の事業者に限られる。

イ 引用商標の指定商品

引用商標の指定商品である第19類「木製間仕切組立セット,その他の建造物組立てセット(金属製のものを除く。),合成建築専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,繊維製の落石防止網,木材,建築用ガラス」は、請求人の主張及び職権調査によれば、主として建築又は土木工事用のアスファルト製以外の材料であり、本願の指定商品のような加熱流動状態で提供されるものではないため、常温での取扱いや保管、梱包した状態で流通させることが可能であって、「楽天市場」及び「モノタロウ」等のECサイトや、ホームセンターにおいても販売されており、専門の事業者のみならず、一般の消費者も購入する商品といえる。

ウ 本願の指定商品と引用商標の指定商品の類否

本願の指定商品と引用商標の指定商品は、いずれも建築用又は構築用の材料ではあるものの、流通経路や需要者の範囲が大きく異なるものであり、また、生産部門、販売部門、原材料を異にし、完成品と部品の関係にあるものではないから、これらを総合的に考察すれば、その商品に同一又は類似の商標を使用したとしても、同一営業主の製造又は販売に係る商品と誤認されるおそれはないというべきである。

してみれば、本願の指定商品と引用商標の指定商品とは、非類似の商品といわなければならない。

したがって、本願の指定商品は、引用商標の指定商品と類似する商品とはいえない。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似の商標ではあるが、引用商標の指定商品と類似の商品について使用をするものではないから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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