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Trademark Appeal Case

「ダブル冷感」の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025013340
審判種別記載はありません。
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和6年9月4日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和7年 2月25日付け:拒絶理由通知書

令和7年 5月 1日 :意見書の提出

令和7年 5月26日付け:拒絶査定

令和7年 8月25日 :審判請求書の提出

2 本願商標

本願商標は、「ダブル冷感」の文字を標準文字で表してなり、第3類「せっけん類,化粧品,香料,薫料」及び第5類「薬剤」を指定商品として登録出願されたものである。

3 原査定の拒絶の理由(要旨)

本願商標は、「ダブル冷感」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「ダブル」の文字は、「二重。2倍。また、同じ物事が二つ重なること。記号Wで書き表すことがある。」、「冷感」の文字は、「ひんやりとして冷たい感じ。」の意味を有する語であり、全体として「二つのひんやりした冷たい感じ」ほどの意味合いを認識するものである。

そして、指定商品を取り扱う業界において、2種類の冷感成分による商品が広く取り扱われている実情のもとに、「ダブルの冷感」「Wの冷感」「W冷感」「(冷感成分について)ダブルの成分」等の文字が、「2種類の成分でひんやりとした冷たい感じ」ほどの意味合いを認識させるものとして使用されている。

また、本願の指定商品を取り扱う業界の冷感に関する商品中には、噴射剤の気化熱を利用して皮膚温を低下させるタイプと、清涼化剤を利用して感覚的に清涼感を付与するタイプがあり、化粧品に応用する場合、これら2種類の成分を単独もしくは両者を組み合わせて配合することにより、適度な清涼感を引き出すことができる商品が知られている。また、即効性と持続性を併せ持った冷感剤を使用する商品(早く冷たさを感じ、かつ、冷感が持続する商品)が存在する。

そうすると、本願商標をその指定商品中、例えば、第3類「せっけん類,化粧品」、第5類「薬剤」に使用した場合、これに接する需要者は、その商品が、「2種類の成分で早く冷たさを感じ、かつ、冷感が持続する商品」であることを認識するにとどまるから、本願商標は、単に商品の品質等を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するというのが相当である。

また、本願商標を2種類の成分で冷感を感じない商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じるおそれがある。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。

4 当審の判断

本願商標は、「ダブル冷感」の文字を標準文字で表してなるところ、これは、「2重。2倍。複。」等の意味を有する「ダブル」の文字と、「ひやりとつめたい感じ。」(いずれも出典:広辞苑 第七版 株式会社岩波書店)の意味を有する「冷感」の文字を組み合わせたものと、容易に理解できるものである。

そして、両語は、これを結合して特定の意味を有する成語となるものではなく、また、各語の意味を踏まえれば、本願商標の構成全体として「2倍又は2重のひやりと冷たい感じ」ほどの意味合いが理解し得るものであるとしても、その意味合いは漠然としており、商品の品質を具体的に表示、記述しているとはいい難いものである。

また、原審提示の情報にあるように、本願の指定商品を取り扱う分野において、本願商標を構成する「ダブル」及び「冷感」の文字に通じる文字を使用した「ダブルの冷感」「Wの冷感」「W冷感」等の文字が使用されている事実が散見されるものの、それらが共通して特定の意味合いを表すものとして一般的に使用されているとはいえず、これらの使用例が需要者にどのように看取されるのかを具体的に把握することはできない。したがって、必ずしも原審説示のごとく「2種類の成分でひんやりとした冷たい感じ」を表現するものとして、広く使用されているともいい難いものである。

さらに、当審において職権をもって調査するも、本願の指定商品を取り扱う分野において、「ダブル冷感」の文字が商品の品質等を具体的に表示するものとして、一般的に使用されているというべき事実を発見することはできず、そのほか、本願商標に接する取引者、需要者が、それを商品の品質等の表示であると理解するというべき事実を発見することもできなかった。

そうすると、「ダブル冷感」の文字よりなる本願商標は、これをその指定商品に使用しても、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものということもできない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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