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Trademark Appeal Case

結合商標の要部抽出の可否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025650055
審判種別記載はありません。
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

結論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

理由

1 手続の経緯

本願は、2024(令和6)年1月12日に国際商標登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。

2024年(令和6年) 9月 9日付け:暫定拒絶通報

2024年(令和6年)12月16日受付:意見書

2025年(令和7年) 3月10日付け:拒絶査定

2025年(令和7年) 6月27日 :審判請求書

2 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第10類「Medical devices, namely, balloon catheters, drug delivery catheters, and drug-eluting balloon catheters, packaged with therapeutic agents for treatment or prevention of stenosis and restenosis in blood.」を指定商品として、2023年8月10日に米国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、登録出願されたものである。

3 原査定の拒絶の理由

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した国際登録第977572号(以下「引用商標」という。)は、「VIRTUE」の欧文字をゴシック体で表してなり、2008年(平成20年)4月11日にデンマークにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条におる優先権を主張し、同年7月25日に国際商標登録出願、第10類に属する国際登録に基づく商標権に係る第10類「Surgical implants for the treatment of incontinence comprising urethral slings; surgical instruments for use in urethral sling implant surgery.」を指定商品として、2009年(平成21年)6月19日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

4 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、別掲のとおり、「VIRTUE SIROLIMUS」及び「ANGIOINFUSION BALLOON」の欧文字を上下二段に表してなるところ、その構成は、同書同大で、欧文字であることを共通にし、かつ、各段の中心をそろえるように、上段を構成する文字部分は中央に寄せて配され、上下段の間隔を空けることなく近接して、外観上まとまりよく一体的に表されているものである。

そして、本願商標を構成する「VIRTUE」の文字は「徳、美徳、美点、長所」などの意味を(「新英和(第7版)・和英(第5版)中辞典」株式会社研究社参照)、「SIROLIMUS」の文字は「mTORエムトール阻害剤として知られている薬剤」の意味を(原審引用情報参照)、「BALLOON」の文字は「風船」の意味を(前掲書参照)、それぞれ有する語であり、また、「ANGIOINFUSION」の文字は、我が国の一般的な辞書に掲載されていない語であるところ、上記4つの文字を結合して特定の観念が生じるものではなく、いずれかの文字が、本願商標の指定商品との関係において識別標識として機能しないといったものではない。

また、本願商標のようなまとまりの良い構成態様においては、これに接する取引者、需要者が、その構成中の「VIRTUE」の文字のみに注目し、これをもって取引に当たる場合があるといい得るほどに、同文字が自他商品の識別標識として強く支配的な印象を与えるものということはできない。

以上を踏まえると、本願商標においては、本願商標を構成する文字のいずれかが、自他商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものではなく、また、いずれかの文字が、指定商品との関係において識別標識として機能しないといったものでもないから、本願商標に接する取引者、需要者は、殊更、「VIRTUE」の文字のみに着目することはなく、本願商標の構成全体をもって、一体不可分のものとして把握、認識するというのが相当である。

したがって、本願商標と引用商標の指定商品の類否について判断するまでもなく、本願商標の構成中「VIRTUE」の文字を分離抽出し、これを前提に、本願商標と引用商標とが類似するものとして、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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