結論テキスト
本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 2021300869 |
|---|---|
| 審判種別 | 記載はありません。 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理 由
本件登録第4987161号商標(以下「本件商標」という。)は、「アイオニックス」の片仮名を普通に用いられる方法で横書きしてなり、平成18年1月30日に登録出願、第14類「貴金属,キーホルダー,貴金属製食器類,貴金属製のくるみ割り器・こしょう入れ・砂糖入れ・塩振出し容器・卵立て・ナプキンホルダー・ナプキンリング・盆及びようじ入れ,貴金属製針箱,貴金属製のろうそく消し及びろうそく立て,貴金属製宝石箱,貴金属製の花瓶及び水盤,記念カップ,記念たて,身飾品,貴金属製のがま口及び財布,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,貴金属製コンパクト,貴金属製靴飾り,時計,貴金属製喫煙用具」を指定商品として、同年9月15日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、令和3年11月22日であり、その請求の登録前3年以内の平成30年(2018年)11月22日から令和3年(2021年)11月21日までの期間を、以下「要証期間」という。
請求人は、本件商標の指定商品中、「キーホルダー,記念カップ,記念たて,貴金属製のがま口及び財布,時計」(以下「本件審判請求に係る指定商品」という。)についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由として、本件商標は、本件審判請求に係る指定商品について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者及び通常使用権者のいずれによっても、その使用をしていないものであるから、その指定商品中、本件審判請求に係る指定商品についての登録は、商標法第50条第1項の規定によって取り消されるべきである旨主張している。
なお、請求人は、被請求人提出の令和4年1月30日付け審判事件答弁書(以下「答弁書」という。)に対し何ら弁駁しておらず、また、同年8月9日付け審尋(以下「審尋」という。)に対する同年9月14日付け回答書(以下「回答書」という。)に対し何ら意見を述べていない。
(1)本件商品の使用事実及び使用商標について
ア 本件商標の商標権者(以下「本件商標権者」という。)は、本件商標権の取得後、現在に至るまで、本件商標をその指定商品中、「キーホルダー」及び「時計」に継続して使用してきており、少なくとも、2021年(令和3年)10月27日の時点で、本件商標をその指定商品中「キーホルダー」に使用している。
イ 使用証拠
(ア)本件商標権者は、商標登録原簿上の住所地にて、現在も事業を行っており(乙1~乙3)、当該住所地の実店舗の入り口には、本件商標権者の名称が記載されたプレートが設置され(乙4)、実店舗においても、商品陳列棚において、商品を陳列し、実店舗を訪れた取引者、需要者に向け、販売を行っている。
本件商標権者の実店舗に設置された商品陳列棚には、本件商標「アイオニックス」が使用された商品である、ネックレス、指輪、キーホルダー、時計バンドが陳列され、これら商品はいずれも値札兼商品タグを取り付けてあり、商品の購入希望者に対して販売している(乙5~乙9)。
(イ)乙第8号証及び乙第9号証に示した、本件商標権者の実店舗に商品陳列棚に陳列された「キーホルダー」には、値札兼用商品タグが取り付けられており(乙11、乙12)、当該値札兼商品タグには、値段とともに本件商標が使用されていることが分かる。したがって、商品購入希望者は、当該「キーホルダー」が、本件商標が使用された被請求人の商品ブランドに係る商品であることを容易に認識し、他の製品と問題なく識別することができるようにしてある。
(ウ)本件商標権者の実店舗に設置された商品陳列棚に陳列された商品のうち、商品「キーホルダー」の販売実績を示す2021年10月27日付けの納品書及び領収書(乙19、乙20)については、当該納品書の商品名欄には、「アイオニックス キーホルダー SPDN-016」との記載があるが、これは商品「キーホルダー」(乙11、乙12)の値札兼商品タグの品番「SPDN-016」と一致しており、商品「キーホルダー」(乙11、乙12)が2021年10月27日に被請求人から購入希望者に納品され、同日発行の領収書のとおり、商品「キーホルダー」の値段相当額の金員の支払いを受けたことが分かる。
以上のように、本件商標権者は、本件商標を、その指定商品「キーホルダー」に継続して使用してきており、少なくとも2021年10月27日に、本件商標をその指定商品に使用している。
審尋において、本件商標権者が、本件商標を付した商品「キーホルダー」を、他人に譲渡又は引き渡し(販売)したと主張する証拠として、「納品書(控)」(乙19)及び「領収証」(乙20)が提出されているものの、これらはいずれも本件商標権者の作成に係る書証であって、商品「キーホルダー」の譲渡又は引き渡しを受けた者が作成・発行した取引書類の提出がないため、その事実を確認することができないとされた。
これに対し、乙第25号証は、2021年10月27日に、商品「キーホルダー」の譲渡又は引き渡しを受けたM氏が、当該取引がなされたことを証明する書面であり、これによって、同日に、M氏が、本件商標権者の実店舗において、本件商標権者から、商品名「アイオニックス」のキーホルダーを購入し、その際に、納品書(乙19)を受領し、商品代金を現金で支払い、その受領書(乙20)を受け取ったことが明らかである。
商標法第50条による商標登録の取消審判の請求があったときは、同条第2項の規定により、被請求人において、その請求に係る指定商品のいずれかについての登録商標の使用をしていることを証明し、又は使用をしていないことについて正当な理由があることを明らかにしない限り、その登録の取消しを免れない。
すなわち、本件商標の使用をしていることを証明するには、商標法第50条第2項に規定されているとおり、被請求人は、ア 要証期間に、イ 日本国内において、ウ 本件商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが、エ 本件審判請求に係る指定商品のいずれかについての、オ 本件商標又は本件商標と社会通念上同一の商標の使用(商標法第2条第3項各号のいずれかに該当する使用行為)をしていることをすべて証明する必要がある。
(1)乙第5号証ないし乙第9号証は、いずれも写真であり、被請求人(本件商標権者)の所在地における実店舗に設置された商品陳列棚の写真であると請求人が主張するもので、乙第9号証には、乙第11号証及び乙第12号証の写真に写っているキーホルダーが、当該陳列棚に陳列されている。
また、乙第11号証及び乙第12号証の写真に写っているキーホルダーには、商品タグが付されており、乙第11号証の商品タグには「ionics」及び「標準小売価格/¥9,800」の記載があり、乙第12号証の商品タグには「SPDN-016」、「キーホルダー made in JAPAN」及び「アイオニックス 金メッキ」の記載があり、それらのキーホルダーの右側には「ionics」、「手軽にプチ岩盤温浴」等の表示がなされた販売用ケースがある。
(2)乙第19号証は、「納品書(控)」と題する書面であり、その右上部には「売上日 2021/10/27」及び「伝票番号19786」が、表題の下段左端には「村上様」が、当該右端部には「株式会社マルヤマ宝飾」の文字のほか、郵便番号、住所、電話番号、ファクシミリ番号、URL及び担当者名が、さらにその下段の囲み部には、その3行目に「商品コード 121」、「商品名 アイオニックス キーホルダー SPDN-016」、「数量 1」、「単位 本」、「単価 9,800」及び「金額 9,800」が、また、当該囲み部の中段付近には、丸囲みに縦書きで「領収」の文字、最下段には、左端の「備考」の欄に、手書きで「10/27現金」、並びに、右下部に「合計 55,000」の記載がある。
(3)乙第25号証は、2021年10月27日に、商品名「アイオニックス」を付した商品「キーホルダー」の譲渡又は引き渡しを受けたM氏が、当該取引がなされたことを証明する書面であり、その旨が記載され、書面の作成日及びM氏の記名押印がなされたものである。
上記2において認定した事実によれば、本件商標権者(被請求人)は、要証期間内である令和3年(2021年)10月27日に、同人の所在地(山梨県甲府市)における実店舗において、当該店舗に設置された商品陳列棚に陳列された、本件審判請求に係る指定商品中「キーホルダー」に、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を当該商品「キーホルダー」に付加した値札兼商品タグに使用して、第三者に譲渡したものということができ、これは、商標法第2条第3項第2号にいう「商品又は商品の包装に標章を付したものを譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、又は電気通信回線を通じて提供する行為」に該当する商標の使用といえる。
以上のとおり、被請求人は、要証期間に、日本国内において、本件商標権者が本件審判請求に係る指定商品中の商品「キーホルダー」について、本件商標と同一又は社会通念上同一と認められる商標を使用していたことを証明したというべきである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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