結論テキスト
本件審判の請求は、成り立たない。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 2024650023 |
|---|---|
| 審判種別 | 記載はありません。 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由
本願は、2022年(令和4年)6月17日に英国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、同年7月14日に国際商標登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
2023年(令和5年) 2月 3日効力発生:基礎一部終了通報
2023年(令和5年) 6月 6日付け :暫定拒絶通報
2023年(令和5年) 7月31日 :意見書、手続補正書の提出
2024年(令和6年) 2月13日付け :拒絶査定
2024年(令和6年) 4月 3日 :審判請求書の提出
2025年(令和7年) 2月18日付け :審尋
2025年(令和7年) 2月28日 :意見書の提出
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第1類及び第3類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品を指定商品として、国際商標登録出願されたものであり、その後、指定商品については、上記1の国際登録簿に記録された基礎一部終了通報及び手続補正書により、最終的に、第1類「Chemical additives for use in the manufacture of or being incorporated in cosmetic and personal care products; protein products and derivatives for use as ingredients in other products; fatty acids and their esters and amides, carboxylic acid esters, hydroxyaromatic acid esters, betaine derivatives, protein derivatives and nitroalkanediol derivatives for use in cosmetic preparations.」及び第3類「Perfumery and beauty care cosmetics, soaps, cosmetics, cosmetic products for skin care, beauty and treatment, creams and lotions for cleansing sensitive skin; skin care preparations; cosmetic preparations for skin, hair and nail care, namely, creams, milks, lotions, hair gels, cleansers, moisturizers, serums and powders for the face, the body and the hands; non-medicated sun care preparations; essential oils for personal use; hair shampoos and conditioners; skin care preparations, namely creams, milks, lotions, gels, cleansers, moisturizers, serums and powders for the face, the body and the hands; all of the aforesaid provided to commercial manufacturers in the field of cosmetic and personal care only.」に補正されたものである。
本願商標は、欧文字1字「X」を普通に用いられる域を脱しない方法で表してなるものである。
そして、欧文字1字は、それ自体極めて簡単な構成の標章であって、例えば、商品の品番や型式等を表す記号、符号として取引上普通に使用されやすいものであるから、それ自体として自他商品の識別標識として機能し得るとはいいがたいものである。
そうすると、本願商標は、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標と認識されるにとどまるものであって、自他商品の出所識別標識としての機能を果たし得ないものであると判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。
当審において、上記1の審尋により、別掲2に掲げる事実を記載した上で、本願商標が商標法第3条第1項第5号に該当するとの暫定的見解を示し、期間を指定した上で請求人に対し意見を求めた。
(1)欧文字「X」をデザイン化してなる数多くの審決における商標登録例に照らして、審尋において示された見解には納得することができない。
(2)本願商標は世の中で決して一般的に用いられている訳ではなく、これまでにないデザインを施された商標であり、商標としての商品識別力を十分に具備した商標であるということができる。
(3)本願商標は、「美容・化粧品・パーソナルケア」との関係において、請求人のSNSに用いられているほか、請求人のウェブサイト、請求人を紹介する「Wikipedia」のウェブサイト等において用いられており、社会において広く用いられていることから、商標として十分に自他商品識別力を備えた商標であると考える。
(1)商標法第3条第1項第5号該当性について
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなるところ、その構成は、右上から左下に伸びる細長い平行四辺形様の直線と左上から右下に伸びる曲線様の線からなり、2本の線が斜めに交わる形状で構成されていることからすれば、欧文字「X(x)」の特徴を有するものである。
そして、別掲2に示したとおり、欧文字「X(x)」を表す場合に、2本の線を細長い平行四辺形様の直線と曲線様の2本の線により表される書体が一般的であることから、本願商標の構成は、特別な態様とはいえず、一般に用いられる書体により欧文字「X(x)」を表してなるものというのが相当である。
また、欧文字1字は、商品の品番、型番、種別、形式、規格等を表す記号、符号として、一般に広く用いられているものである。
そうすると、文字の構成自体に特徴があるとはいえない本願商標は、商品の記号、符号として一般に広く用いられる欧文字1字と特段の差異を有するものではなく、記号、符号である「X(x)」を表したものといえるものである。
したがって、本願商標は、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標と認められ、自他商品の識別標識とは認識し得ないものであるから、商標法第3条第1項第5号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、「X(x)」の文字をデザイン化した商標の過去の登録例を挙げ、本願商標も同様に登録されるべき旨主張する。
しかしながら、請求人が挙げる登録例は、構成の一部がデザイン化されているものや一般に用いられる書体の「X(x)」の文字とはいえないもの等、本願商標とは具体的な構成が異なる。そして、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第5号に該当するか否かは、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、個別具体的に判断されるものであって、他の登録例の存在によって、上記(1)の判断が左右されるものではない。
イ 請求人は、本願商標はこれまでにないデザインを施された商標であり、商品識別力を十分に具備した商標である旨主張する。
しかしながら、上記(1)のとおり、本願商標の構成は、欧文字「X(x)」を表すものとして、ことさら、特別な態様とはいえず、一般に用いられる書体により欧文字「X(x)」を表してなるということができることから、識別力を発揮するほどに文字の構成自体が特徴的であるとはいえない。
ウ 請求人は、本願商標は、請求人のSNSやウェブサイト等において使用されていることから、「極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標」とは異なり、十分に自他商品識別力を備えた商標である旨主張する。
しかしながら、本願商標が、極めて簡単で、かつありふれた標章のみからなる商標であるというのが相当であることは、上記(1)のとおりであり、このことは、請求人が本願商標を実際にどのように使用しているかという事実によって左右されるものではない。
エ したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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