結論テキスト
本件審判の請求は、成り立たない。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 2025007206 |
|---|---|
| 審判種別 | 記載はありません。 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理 由
本願は、令和5年11月20日に登録出願された商願2023-128892に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願(分割出願)として、令和6年6月24日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年10月 2日付け:拒絶理由通知書
令和6年11月14日 :意見書の提出
令和7年 2月12日付け:拒絶査定
令和7年 5月12日 :審判請求書の提出
令和7年10月 2日付け:審尋
令和7年10月14日 :回答書の提出
本願商標は、「じゃばらパワー」の文字を標準文字で表してなり、第5類「サプリメント」を指定商品として登録出願されたものである。
本願商標は、「じゃばらパワー」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「じゃばら」の文字は、「和歌山県東牟婁郡北山村の原産のユズの近縁種。」の意味を有し、「パワー」の文字は、「力。」の意味を有する語であるから、本願商標は、「和歌山県東牟婁郡北山村の原産のユズの近縁種の力」程の意味合いを容易に認識させるものである。
ところで、この柑橘類の一種「じゃばら」は、「I型アレルギーの抑制効果がある」といわれている「ナリルチン」という成分が豊富に含まれている果物として知られている。
そして、本願の指定商品分野においては、「○○パワー」(○○には商品の主原料が入る。)の文字が、その主原料の効能及び効果を享受できる商品であることを表す語として使用されている実情がある。
加えて、本願の指定商品及びこれに関連する分野においては、「じゃばらパワー」の文字が、主原料である「じゃばら」の効能及び効果を享受できる商品であることを表す語として使用されている実情がある。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「ナリルチンが多く含まれているじゃばらの効能・効果を享受できる商品」であると認識するにすぎないから、本願商標は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
当審において、令和7年10月2日付け審尋により、別掲1及び2に掲げる事実を提示した上で、本願商標が、その指定商品との関係において、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、請求人に対し、意見を求めた。
請求人は、上記4の審尋に対し、令和7年10月14日に回答書を提出し、本願商標が商標登録を受けることができる商標であることは、審判請求書において述べたとおりであり、これ以上の意見は述べない旨、審判請求書に書かれた請求人の拒絶査定に対する意見を勘案のうえ、速やかに審理を進め、登録査定を賜りたい旨の意見を述べた。
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、「じゃばらパワー」の文字を標準文字で表してなるものである。
そして、その構成中の「じゃばら」の文字は、「ユズの近縁種。果汁が多く酸味が強い。和歌山県東牟婁郡(ひがしむろぐん)北山村の原産。」(出典:株式会社小学館「デジタル大辞泉」)の意味を有するところ、原審提示のインターネット情報のほか、後掲1に挙げるとおり、「じゃばら」は、花粉症などの「I型アレルギー」の抑制効果があるといわれる「ナリルチン」という成分を豊富に含む柑橘類であることから、本願の指定商品である「サプリメント」の原材料に使用され、その効能を有する商品(サプリメント)が製造、販売されている事実が確認できる。
また、本願商標の構成中の「パワー」の文字は、「力。」等(前掲書)を意味する語として広く一般に理解されるものであるところ、後掲2に提示のとおり、本願の指定商品に関連する分野においては、「○○パワー(POWER)(○○には原材料や成分名が入る。)」の文字が「○○」に関する効能や健康効果等を表す言葉として使用されている実情がうかがえるものであるから、本願商標は、全体として、「じゃばらの効能」程の意味合いを容易に理解、認識させるものといえる。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者をして、当該商品が「じゃばらを原材料に使用し、その効能を有するサプリメント」であると理解、認識させるにとどまり、本願商標は、単に商品の品質、原材料を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、これをその指定商品中の「じゃばらを原材料に使用し、その効能を有するサプリメント」について使用するときは、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記商品以外のサプリメントに使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 本願商標の構成中の「じゃばら」の文字は、一般的に「蛇の腹のような伸縮する形状」を想起させるものであり、「パワー」の文字は、「力」をはじめ、多種多様な意味を有する比較的平易な語である上、これをその指定商品(サプリメント)との関係でみた場合、具体的な商品の効果・効能と直接結びつかず、これらを組み合わせた「じゃばらパワー」の文字からは、直ちに具体的な商品の品質や特徴を理解させるものとはいえない旨主張する。
しかしながら、上記(1)で述べたとおり、本願の指定商品を取り扱う分野において、「じゃばら」を原材料に使用し、その効能を有する商品(サプリメント)が製造、販売されている事実が確認できること、本願の指定商品に関連する分野において、「○○パワー(POWER)」の文字が「○○」に関する効能や健康効果等を表す言葉として使用されている実情がうかがえることよりすれば、本願商標をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者をして、当該商品が「じゃばらを原材料に使用し、その効能を有するサプリメント」であると理解、認識させるにとどまるものというべきであり、本願商標は、単に商品の品質、原材料を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものというのが相当である。
イ 請求人は、本願商標と同様に「○○パワー」からなる商標及び「パワー」の文字部分を同義語の「力」に変えた「〇〇の力」からなる商標が各種指定商品について登録されているとしてこれらの登録例を挙げ、本願商標も登録されてしかるべき商標である旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品又は指定役務との関係や、その商品又は役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例や審決例は、商標の構成態様や指定商品が本願商標とは異なるものである点において、本願とは、事案を異にするものというべきであり、また、過去の登録例や審決例が存在することをもって、上記判断が左右されるものではない。
ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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