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Trademark Appeal Case

要部抽出と称呼・観念の類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025007951
審判種別記載はありません。
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和6年4月10日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和 6年11月 1日付け:拒絶理由通知書

令和 6年12月12日 :意見書、手続補正書の提出

令和 7年 3月12日付け:拒絶査定

令和 7年 5月22日 :審判請求書の提出

2 本願商標

本願商標は、「忍者ラーメン」の文字を標準文字で表してなり、第30類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として登録出願され、その後、本願の指定商品は、原審における上記1の手続補正書により、第30類「即席菓子のもと,茶,ミートパイ,ホットドッグ,アイスクリームのもと,食用粉類,香辛料,シャーベットのもと,調味料,コーヒー豆(生のもの),調理済みラーメン,ハンバーガー,中華まんじゅう,こうじ,食品香料(精油のものを除く。),イーストパウダー,ホイップクリーム用安定剤,パスタソース,アイスクリーム用凝固剤,氷,弁当,ラーメン用のスープ,パン,ピザ,ラーメンの生麺,コーヒー飲料,ラーメン用だし,コーヒー,米,ベーキングパウダー,酵母,ラーメンの麺,サンドイッチ,菓子(肉・魚・果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。)」に補正されたものである。

3 原査定の拒絶の理由(要旨)

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6452071号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲1のとおり、「NINJA」の欧文字と「忍者」の文字とを上下二段に書してなり、平成30年6月4日登録出願、第9類、第12類、第25類、第29類、第30類、第32類、第35類、第36類、第38類、第39類及び第41類ないし第45類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、令和3年10月6日に設定登録され、その後、同5年2月6日に異議申立に係る決定の確定登録及び、同7年8月8日に商標権一部取消し審判に係る審決の確定登録がされ、最終的に、別掲2のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、現に有効に存続しているものである。

4 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号該当性について

ア 本願商標について

本願商標は、「忍者ラーメン」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「忍者」の文字は、「忍びの者。」を、「ラーメン」の文字は、「中国風に仕立てた汁そば。中華そば。」等をそれぞれ表す語として一般に知られているものである(出典:株式会社岩波書店「広辞苑第七版」)。

そして、本願商標の構成中の「ラーメン」の文字部分は、本願の指定商品中、「調理済みラーメン,ラーメン用のスープ,ラーメンの生麺,ラーメン用だし,ラーメンの麺」との関係において、商品の品質を表すものであるから、当該文字部分は、自他商品の識別標識としての機能を有しないか、極めて弱いものといえるものであって、商品の出所識別標識としての称呼及び観念を生じないものというのが相当である。

一方、「忍者」の文字は、上記の意味合いを有する語であって、本願の指定商品との関係において、直ちに商品の具体的な品質を表すものとはいえないから、「ラーメン」の文字部分に比して、自他商品の識別標識としての機能を果たすものであって、取引者、需要者に強い印象を与えるものである。

そうすると、本願商標は、その構成中の「忍者」の文字部分を要部として抽出し、他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することも許されるというべきであり、本願商標からは、その構成全体に相応して「ニンジャラーメン」の称呼が生じるほか、要部である「忍者」の文字部分(以下「本願商標の要部」という。)に相応して、「ニンジャ」の称呼を生じ、「忍びの者。」程の観念を生じるものである。

イ 引用商標について

引用商標は、別掲2のとおり、「NINJA」の欧文字と「忍者」の文字とを上下二段に書してなるところ、上段の「NINJA」の欧文字は、下段の「忍者」の文字を欧文字表記したものと容易に理解されるものであり、引用商標からは、「NINJA」及び「忍者」の文字に相応して「ニンジャ」の称呼及び「忍びの者。」程の観念を生じるものである。

ウ 本願商標と引用商標との類否について

本願商標と引用商標は、それぞれ上記ア及びイのとおりであるところ、両者は、外観において、全体の構成は相違するとしても、「忍者」の文字を共通にすることから近似するものであり、また、本願商標の要部及び引用商標から生じる称呼及び観念において、「ニンジャ」の称呼及び「忍びの者。」程の観念を、それぞれ共通にするものである。

そうすると、本願商標と引用商標とは、外観において近似するものであり、本願商標の要部から生じる称呼及び観念と引用商標から生じる称呼及び観念を共通にするものであるから、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、本願商標と引用商標とは、互いに紛れるおそれのある類似の商標というのが相当である。

エ 本願の指定商品と引用商標の指定商品及び指定役務との類否について

本願の指定商品中の第30類「調理済みラーメン,ラーメン用のスープ,ラーメンの生麺,ラーメン用だし,ラーメンの麺」は、引用商標の指定商品及び指定役務中の第30類「調味料,穀物の加工品,ぎょうざ,しゅうまい,すし,たこ焼き,べんとう,ラビオリ」と同一又は類似するものである。

オ 小括

上記アないしエによれば、本願商標は、引用商標と類似する商標であって、かつ、本願の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似するものである。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)請求人の主張について

ア 請求人は、本願商標は外観上、無理なく一体と認識されるものであり、全体から生じる「ニンジャラーメン」の称呼は決して冗長ではなく、語呂良く一気呵成に称呼し得るものであるから、本願商標の構成では一連一体で認識されるべきである旨主張する。

しかしながら、上記(1)で述べたとおり、「ラーメン」の文字部分は、本願の指定商品中、「調理済みラーメン,ラーメン用のスープ,ラーメンの生麺,ラーメン用だし,ラーメンの麺」との関係においては、自他商品の識別標識としての機能を有しないか、極めて弱いものといえるものであって、本願商標は、その構成中の「忍者」の文字部分を要部として抽出し、他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することも許されるものといわざるを得ない。

イ 請求人は、商標全体の構成でみた場合の支配的印象を与える部分、強い識別力を発揮する部分というのは絶対的なものではなく、取引の実情や商標の構成、語の浸透度などから、相対的に考えるべきである旨述べ、忍者の語は、食品業界と親和性が高くネーミングに使用されやすい語であり、忍者〇〇との使用が多く存在する取引実情より、需要者は忍者〇〇全体で商品名等であると認識することが容易に想起できることに加え、忍者〇〇の使用例が多いということはそもそも忍者単独での識別力はそれほど強くないということもできる旨主張する。

しかしながら、上記(1)で述べたとおり、本願商標全体の構成でみた場合、その構成中の「ラーメン」の文字部分は、本願の指定商品中の「ラーメン」に関連する商品との関係においては、商品の品質を表すものであって、自他商品の識別標識としての機能を有しないか、極めて弱いものというべきである一方、その構成中の「忍者」の文字は、本願の指定商品との関係において、直ちに商品の具体的な品質を表すものとはいえないから、「ラーメン」の文字部分に比して、自他商品の識別標識としての機能を果たすものであって、取引者、需要者に強い印象を与えるものといえ、そうすると、本願商標については、「忍者」の文字部分を要部として抽出し、他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することも許されるというのが相当である。

ウ 請求人は、過去の登録例を挙げ、これらの登録が併存していることからしても、本願商標は登録されるべきである旨主張する。

しかしながら、商標の類否判断は、対比する商標について個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げる登録例と本願商標とは、商標の具体的構成やその指定商品及び指定役務等において本願とは事案を異にするものであり、本願商標と引用商標の類否については上記(1)ウにおいてした判断のとおりであるから、これらの登録例をもって、上記判断が左右されるものではない。

エ したがって、請求人の上記アないしウの主張は、いずれも採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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