結論テキスト
本件審判の請求は、成り立たない。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 2025008992 |
|---|---|
| 審判種別 | 記載はありません。 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理 由
本願は、令和6年2月28日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和 6年11月28日付け:拒絶理由通知書
令和 7年 2月12日 :意見書、手続補正書の提出
令和 7年 3月 7日付け:拒絶査定
令和 7年 6月10日 :審判請求書の提出
本願商標は、「原点回帰」の文字を標準文字で表してなり、第3類及び第5類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として登録出願され、その後、本願の指定商品は、原審における上記1の手続補正書により、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,つけまつ毛用接着剤,口臭用消臭剤,動物用防臭剤,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,身体用消臭剤,身体用防臭剤,その他の化粧品,香料,芳香剤(身体用のものを除く。),消臭芳香剤(身体用のものを除く。),その他の薫料,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つけづめ,つけまつ毛」及び第5類「芳香消臭剤(身体用・動物用及び工業用の芳香消臭剤並びに口臭用消臭剤を除く。),その他の消臭剤(身体用・動物用及び工業用の消臭剤並びに口臭用消臭剤を除く。),防臭剤(身体用・動物用及び工業用のものを除く。),脱臭剤(工業用のものを除く。),その他の薬剤,医療用試験紙,医療用油紙,医療用接着テープ,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,おりものシート,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,綿棒,歯科用材料,はえ取り紙,防虫紙,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。),人工受精用精液」に補正されたものである。
本願商標は、「原点回帰」の文字を標準文字で表してなるところ、本願商標は全体として「物事の出発点に帰ること。基本に戻ること。」の意味を有するものである。
ところで、企業においては、企業経営における価値観、精神、信念あるいは社会的使命を表明して社会から共感や信頼感を得、顧客の獲得につなげるべく、企業理念や経営方針を打ち出し、これらを通じて、企業及びその取扱いに係る商品や役務のイメージの向上に努めているところ、「原点回帰」の文字が、上述ほどの意味合いで、商品の宣伝広告を表す語、又は、企業理念や経営方針を表す語として使用されている実情がある。
そうすると、本願商標を本願に係る指定商品に使用しても、これに接する需要者は、出願人の自他商品の識別標識としてではなく、商品の宣伝文句の一種、又は、企業理念や経営方針の一種を表す語として理解、認識するにとどまるものといえるから、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標というのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(1)本願商標について
本願商標は、「原点回帰」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、「物事の出発点に帰ること。基本に戻ること。」(出典:デジタル大辞泉 株式会社小学館)を意味する語であり、その意味を容易に想起させるものである。
そして、本願の指定商品を含む様々な分野において「原点回帰」の文字は、商品のコンセプトを表した宣伝広告や企業理念を表示するもの等として一般的に使用されている実情が、原審において提示した証拠のとおり確認できる。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用したときは、これに接する需要者及び取引者は、商品のコンセプトを表した宣伝広告や企業理念の一類型として認識するにとどまり、商品の出所を表示する標識又は自他商品の識別標識として認識することはないというべきである。
したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標であり、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、原審において提示した「原点回帰」の文字の使用例は、いずれも、企業活動に関する文章の一部の文言として用いられているにすぎず、当該文章をもって、「原点回帰」の文字が商品の宣伝文句として使用されていると認定することはできず、請求人は、「原点回帰」の文字を、単独で自他商品の識別標識と認識させるに足る態様で使用する意図で出願している旨主張している。
しかしながら、原審において提示した使用例は、上記(1)のとおり、「原点回帰」の語が「物事の出発点に帰ること。基本に戻ること。」の意味合いで商品のコンセプト、すなわち商品を説明する宣伝広告として、又は企業の戦略等の企業理念として広く一般に使用されているといい得るものである。そして、本願商標の出願に係る請求人の意図や、「原点回帰」の語が単独で使用されている例がないとしても、上記の使用実情を踏まえれば、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者及び取引者は、自他商品の識別標識としては認識しないものというのが相当である。
イ 請求人は、「原点回帰」の文字をその構成に含む過去の登録例を挙げ、本願商標もこれらと同様に判断されるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が、商標法第3条第1項6号に該当するものであるか否かの判断は、当該登録出願の査定時又は審決時において、当該商標全体の構成態様や指定商品の取引の実情等に基づいて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例は、商標の構成態様又は指定商品が異なる点等において、本願とは、事案を異にするものというべきであり、また、過去の登録例が存在することをもって、上記判断が左右されるものではない。
ウ したがって、請求人の主張はいずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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