結論テキスト
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 2025012491 |
|---|---|
| 審判種別 | 記載はありません。 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理 由
本願は、令和6年5月7日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年12月11日付け:拒絶理由通知書
令和7年 1月21日 :意見書の提出
令和7年 5月12日付け:拒絶査定
令和7年 8月 8日 :審判請求書の提出
本願商標は、「ヨワナーイ」の文字を標準文字で表してなり、第5類「薬剤,医療用試験紙,医療用油紙,医療用接着テープ,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,綿棒,歯科用材料,おむつ,おむつカバー,はえ取り紙,防虫紙,乳幼児用粉乳,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。),人工受精用精液」を指定商品として登録出願されたものである。
本願商標は、「ヨワナーイ」の文字を標準文字で表してなるものである。
ところで、我が国では、平仮名や漢字で表現するものを片仮名に置き換えて表現する方法が広く一般に用いられている。
また、日本語の表現において、形容詞等で人の感覚や気持ち等を表す際に、その形容詞等に長音符号を挿入し、本来の語彙を強調しようとする表現が一般的に用いられており、語尾に打ち消しの意味を表す助動詞「ない(ナイ)」を付加する際にも、これに長音符号を挿入する表現が広く用いられている。
さらに、本願の指定商品に関連する分野において、乗り物に乗る際やアルコールの摂取時に「酔わない」ための方法が紹介され、また、酔わないために服用する商品(酔うことを防ぐための商品)が製造、販売されている実情も見受けられる。
以上を踏まえると、本願商標は、その指定商品との関係においては、「飲んだ後のアルコール分が体中にまわり、正常な判断や行動がとれなくなったりする。乗り物に揺られたり、人混みの熱気に当てられたりして気分が悪くなる。」等の意味を有する「酔う」の文字と、打ち消しの意味を表す助動詞「ない」の文字からなる「酔わない」の文字の表音を片仮名で表し、これに長音符号を用いて、本来の語彙を強調するために表現したものとして理解されるものというべきであるから、本願商標は、全体として「酔わない」ほどの意味合いを容易に想起させるにとどまるものというのが相当である。
そうすると、本願商標をその指定商品中、例えば「薬剤,サプリメント」等に使用しても、これに接する取引者、需要者は、その商品が、「酔わないための商品」であること、すなわち、「乗り物酔いを防ぐ効果を有する商品」や「酒酔いを防ぐ効果を有する商品」であるといった、商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するというのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、また、本願商標を、その指定商品中、前記意味合いに照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。
本願商標は、「ヨワナーイ」の文字を標準文字で表してなるところ、これは一般的な辞書類に掲載されている成語ではないものの、原審説示のごとく、本願の指定商品中「薬剤,サプリメント」を取り扱う分野の一部で、「乗り物酔いや酒酔いを防ぐものであること」をうたう商品が取り扱われていることなどから、本願商標が、「乗物にゆられたために気持が悪くなる。酒を飲んで酒気が全身にまわる。」(出典:「広辞苑 第七版」)などを意味する「酔う」の語と、「動詞、動詞型活用の助動詞の未然形に付いて否定を表す。」(出典:同上)助詞である「ない」からなる「酔わない」の語句を片仮名で表し、さらに長音符号を挿入したものであると、これに接する取引者、需要者に漠然と理解、認識され得ることは、否定できないものである。
しかしながら、全ての文字が片仮名で表された本願商標の構成態様においては、それが、原審説示のごとく「乗り物酔いを防ぐ効果を有する商品」や「酒酔いを防ぐ効果を有する商品」であることを表示記述したものとして、その取引者、需要者に直ちに理解、認識されるとはいい難いものである。
また、当審における職権による調査では、本願の指定商品を取り扱う分野において、「ヨワナーイ」の文字や、これに通じる「酔わなーい」「よわなーい」の文字、又は、これから長音符号を除いた「ヨワナイ」の文字が、その商品の品質を表示するものとして、一般的に使用され、理解されているというべき事実を発見することはできず、そのほか、本願商標に接する取引者、需要者が、それが商品の品質等を表示するものとして理解するというべき事実を発見することもできなかった。
以上のことからすれば、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、「酔わない」ほどの意味合いを暗示させるにとどまるものであって、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものとはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものということもできない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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