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Trademark Appeal Case

品質表示の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025015493
審判種別記載はありません。
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和6年6月13日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和7年 3月13日付け:拒絶理由通知書

令和7年 4月24日 :意見書、手続補正書の提出

令和7年 6月25日付け:拒絶査定

令和7年 9月30日 :審判請求書の提出

2 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第16類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものである。

そして、本願の指定商品は、原審における上記1の手続補正書により、第16類「キッチンペーパー,クッキングペーパー,不織布製調理用シート(紙製調理用シートとして用いるもの。),食品用不織布製鮮度保持シート,不織布製あく取りシート(紙製あく取りシートとして用いるもの。),紙製テーブルクロス」と補正されたものである。

3 原査定の拒絶の理由(要旨)

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなるところ、その構成中の「超吸収」の文字については、そのうち「超」の文字は「程度が特に普通以上であること」の意味を、「吸収」の文字は「外部にあるものを内部に吸いとること」の意味を、それぞれ有する語であり、また、「超吸収」の文字が「極めて(普通以上に)吸収性がよい商品」を称する語として、指定商品の取り扱い業界を含め、一般に使用されていることが認められることから、「極めて(普通以上に)吸収性がよい」ほどの意味合いを容易に認識し得るものである。

そして、本願商標の構成中の「キッチンタオル」の文字は、「台所で水を拭くことなどに使う紙」の意味を有する語であり、「台所で水を拭くことなどに使う商品」を称する語として一般に使用されていることが認められることから、これよりは「台所で水を拭くことなどに使う(紙製の)商品」ほどの意味合いを容易に認識し得るものである。

また、同構成中の「マルチクロス」の文字については、そのうち「マルチ」の文字は「数量や種類の多いさま。いくつかの要素が合わさっているさま。」の意味を有する語であり、指定商品を取り扱う業界において、「さまざまな使い方ができること」を表す語として使用されている実情があるものであって、また、「クロス」の文字は「織物。布地。」等の意味を有する語であり、「クッキングペーパー等の布状の紙製品」に使用されている実情があるものであり、さらに、「マルチクロス」の語が、指定商品中「キッチンペーパー,クッキングペーパー」について、「さまざまな使い方ができる商品」を称する語として使用されている実情があることから、「さまざまな使い方ができる布状の商品」ほどの意味合いを容易に認識し得るものである。

そして、本願商標の構成中「超吸収」及び「マルチクロス」の文字のように、文字に縁取りをしてデザイン化する表記方法は一般的に用いられるものであり、また、文字を楕円形状や様々な形状の線で囲むことは、指定商品を取り扱う業界において広く一般に行われている事実が認められるものである。

そうすると、本願商標は、その構成全体において、取引上普通に用いられる方法で表示されたものと解するのが相当である。

してみれば、本願商標を、その指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「極めて(普通以上に)吸収性がよい、台所で水を拭くことなどに使う、さまざまな使い方ができる布状の商品」であることであるということ、すなわち、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するというのが相当である。

したがって、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。

4 当審の判断

本願商標は、別掲のとおり、「超」「吸収」及び「キッチンタオル」の文字を、おおむね横長の楕円図形の内部に表し、一部の文字は縁に接して又は縁からはみ出して表されているものであり、さらに当該楕円の下部に重なるように「マルチクロス」の文字を横書きしてなるものであって、これらの文字及び図形は、全体的に青色で、外観上まとまりよく一体的に表されているといえるものである。

また、本願商標の構成中の文字部分についてみるに、「超」及び「吸収」の文字のフォントと、「キッチンタオル」及び「マルチクロス」の文字のフォントは異なるものである上、これらの文字の大きさは異なるものである。

そして、「超」及び「吸収」の文字は、白抜き及び青色の線で二重に縁取られており、また、「マルチクロス」の文字は、白抜きで縁取られた上に陰影のような青色の縁取りを部分的に伴うものであるのに対し、「キッチンタオル」の文字については特段デザイン化されていないものである。

加えて、本願商標の構成中の楕円図形は、その縁が複数の線によって立体的に見えるように表されているものである。

そうすると、本願商標は、複数の異なるフォント、大きさ及びデザイン化の方法(程度)で表された文字と、一定程度のデザインが施された図形とを、まとまりよく一体的に結合してなるものといえ、一種独特の特徴を有するといえるものである。

また、当審における職権による調査では、本願の指定商品を取り扱う分野において、本願商標のごとき特徴を有する標章が、単なる商品の品質等の表示として、一般的に使用、採択されているというべき事実を発見することはできず、そのほか、本願商標に接する取引者、需要者が、それを自他商品の識別標識とは認識し得ないというべき事実を発見することもできなかった。

以上のことからすれば、本願商標は、仮に、原審説示のとおり、その構成中の各部分のみをみた場合に、それらが自他商品の識別標識としての機能を有しないか、同機能が極めて弱いものであるとしても、商標の構成全体としては、自他商品の識別標識としての機能を発揮し得るものといえ、その指定商品との関係において、商品の品質を普通に用いられる方法で表示した標章のみからなる商標とはいえない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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