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Trademark Appeal Case

称呼・外観の類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025900134
審判種別記載はありません。
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

結 論
登録第6919135号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

理 由

第1 本件商標

本件登録第6919135号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、令和6年9月30日登録出願、第9類「コネクター(電気用のもの),アダプター用プラグ,電気用ケーブル,送電線用材料,カード読み取り装置,蓄電池用充電器,ヘッドホン,スピーカー,蓄電池,マイクロホン,バッテリーチャージャー,コンピュータ用インターフェース,コンピュータハードウェア,未記録の磁気記録媒体,データ記憶装置,アンテナ,読取り装置(データ処理装置),ICチップ,携帯式充電器,コンピュータ用ハードディスク」を指定商品として、同7年3月27日に登録査定され、同年4月14日に設定登録されたものである。

第2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、登録異議申立ての理由において、本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用する国際登録第1560365号商標は、別掲2のとおりの構成からなり、2020年(令和2年)7月31日に国際商標登録出願、第6類、第7類及び第9類に属するに属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載の商品(別掲3)を指定商品として、令和4年5月27日に設定登録されたものであり、その商標権は、現に有効に存続しているものである。

第3 登録異議の申立ての理由

申立人は、本件商標の指定商品中、第9類「コネクター(電気用のもの),アダプター用プラグ,電気用ケーブル,送電線用材料,カード読み取り装置,蓄電池用充電器,ヘッドホン,スピーカー,マイクロホン,バッテリーチャージャー,未記録の磁気記録媒体,アンテナ,携帯式充電器」について登録異議の申立てを行い、その後、令和7年9月19日付け一部異議取下書において、当該申立てに係る指定商品中「カード読み取り装置,ヘッドホン,スピーカー,マイクロホン,未記録の磁気記録媒体,アンテナ」に対する申立てを取下げ、それにより、本件商標の指定商品中、第9類「コネクター(電気用のもの),アダプター用プラグ,電気用ケーブル,送電線用材料,蓄電池用充電器,バッテリーチャージャー,携帯式充電器」(以下「申立てに係る指定商品」という。)について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきものであるとして、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第5号証を提出した。

1 商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、「HCMTD」の欧文字を書してなるものであるから、これより「エイチシーエムティーディー」の称呼を生ずること明らかである。

他方、引用商標は、「H-MTD」の欧文字を書してなるものであるから、これより「エイチエムティーディー」の称呼を生ずること明らかである。

そうすると、引用商標は、長音及び拗音に係る音を一音としても、本件商標の8音のうち「シー」を除く7音を共通にしていることから、両商標は称呼において類似しているといえる。

また、本件商標と引用商標とは、いずれも5文字と同一の文字数からなるところ、そのうち「H」、「M」、「T」及び「D」の4文字を共通にし、かつその構成中の各文字の位置も同一である。

しかも相違する1文字は5文字中、1文字目ではなく2文字目に位置するため、その相違点が両者類否に与える影響は相対的に小さいといえる。

したがって、本件商標と引用商標は、その外観においても類似の商標である。

また、本件商標の指定商品のうち、申立てに係る指定商品と、引用商標の指定商品のうち、第9類「Converters for electrical plugs; plug adapters; electric power distribution apparatus; apparatus and instruments for conducting electricity; apparatus and instruments for accumulating electricity; apparatus and instruments for transforming electricity; apparatus for use in generating and distributing electricity and energy; plugs, sockets and other contacts (electric connections); electric plugs; housing for electric regulating apparatus; dustproof plugs for jacks of mobile phones; electrical plugs; male connectors for electrical cables; cables, electric; wires, electric; cable ducts of metal for electric cables.」(参考訳:電気プラグ用コンバーター,プラグアダプター,配電機器,電導用機器及び器具,蓄電用の電気機器,電気の変圧用機器,電気及びエネルギーの生成用及び分配用の機器,プラグ,ソケットその他の電気接続具,電気プラグ,電気制御用機械器具用ハウジング,携帯電話機のイヤホンジャック用防塵プラグ,電気プラグ,電気ケーブル用オスコネクター,電気用ケーブル,電線,電気ケーブル用の金属製ケーブルダクト)は同一又は類似のものである。

さらに、本件商標と引用商標とは、その指定商品のうち「コネクター(電気用のもの)」について、その形状及び色彩において極めて類似の外観を有する商品に使用されている(甲4、甲5)。

したがって、当該取引の状況によれば、需要者が両者を見誤る可能性は非常に高いといえる。

してみれば、需要者が本件商標と引用商標との間で誤認又は混同を生じるおそれがあるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものである。

2 むすび

前記したとおり、本件商標は、引用商標と類似のものであり、また、その指定商品も申立てに係る指定商品において同一又は類似のものである。

したがって、本件商標は、申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号の規定により、申立てに係る指定商品について取り消されるべきものである。

第4 当審の判断

1 商標法第4条第1項第11号該当性について

(1)本件商標

本件商標は、別掲1のとおり、「HCMTD」の欧文字をセリフ体の書体で横書きしてなるところ、当該文字は一般の辞書等に載録されている成語ではなく、直ちに何らかの意味合いを理解させるものではないから、一種の造語として認識されるものである。

そして、一般的に、特定の意味を有しない欧文字からなる造語にあっては、我が国において親しまれた外国語である英語の読み又はローマ字の読みに倣って称呼されるとみるのが一般的であり、それになじまないときは、欧文字を一文字ずつ区切って読むものであるところ、本件商標からは、「エイチシーエムティーディー」又は「エッチシーエムティーディー」の称呼を生ずるものと判断するのが相当である。

したがって、本件商標は、「エイチシーエムティーディー」又は「エッチシーエムティーディー」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(2)引用商標

引用商標は、「H-MTD」の文字をサンセリフ体の書体で横書きしてなるところ、その構成中「H」と「MTD」の各文字は、その間に「-」(ハイフン)を用い、同じ書体、同じ大きさ、等しい間隔で、視覚上まとまりよく一体的に表されているものであり、構成中の「H」又は「MTD」のいずれかの文字部分が独立して看者の注意を引くようなものではない。

そして、当該構成文字全体又は文字の連結等に用いられる記号「-」(ハイフン)を除いた「HMTD」の文字は、一般の辞書等に載録されている成語ではなく、直ちに何らかの意味合いを理解させるものではないから、いずれも一種の造語として認識されるものである。

そして、一般的に、特定の意味を有しない欧文字からなる造語にあっては、我が国において親しまれた外国語である英語の読み又はローマ字の読みに倣って称呼されるとみるのが一般的であり、それになじまないときは、欧文字を一文字ずつ区切って読むものであるところ、引用商標からは、「エイチエムティーディー」又は「エッチエムティーディー」の称呼を生ずるものと判断するのが相当である。

したがって、引用商標は、「エイチエムティーディー」又は「エッチエムティーディー」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(3)本件商標と引用商標の類否

本件商標と引用商標の類否を検討すると、外観においては、両商標は、いずれも5文字中、第2文字目の「C」の欧文字と「-」の記号の差異を有するものであり、かつ、セリフ体とサンセリフ体の書体が相違するものであるから、両商標は、区別し得るものである。

次に、称呼においては、本件商標から生じる「エイチシーエムティーディー」又は「エッチシーエムティーディー」の称呼と引用商標から生じる「エイチエムティーディー」又は「エッチエムティーディー」の称呼を比較すると、両者は、中間部における「シー」の音の差異を有することから、やや冗長とはいえ、全体の音調、音感が異なり、それぞれを一連に称呼しても、両称呼は聞き誤るおそれはなく、両商標は聴別し得るものである。

さらに、観念においては、両者は共に特定の観念を生じないから、比較することができない。

そうすると、本件商標と引用商標は、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において区別し得るから、両者の外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

(4)小括

したがって、本件商標と引用商標は非類似の商標であるから、申立てに係る指定商品と引用商標の指定商品が同一又は類似であるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

2 むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、その指定商品中、申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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