結論テキスト
登録第6925864号商標の商標登録を維持する。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 2025900153 |
|---|---|
| 審判種別 | 記載はありません。 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理 由
本件登録第6925864号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、令和6年10月22日に登録出願、第35類、第39類及び第43類に属する別掲2のとおりの役務を指定役務として、令和7年4月9日に登録査定、同年5月7日に設定登録されたものである。
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、登録異議の申立ての理由において引用する登録商標(以下「引用商標」という。)は次のとおりであり、いずれも現に有効に存続している。
(1)登録第2511520号商標
商標の態様:別掲3のとおり
登録出願日:昭和63年11年2日
設定登録日:平成5年3月31日
書換登録日:平成16年9月1日
指定商品:第9類及び第16類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(2)登録第3037959号商標
商標の態様:別掲3のとおり
登録出願日:平成4年9年24日
設定登録日:平成7年4月28日
指定役務:第35類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(3)登録第3286569号商標
商標の態様:別掲3のとおり
登録出願日:平成4年9月24日
設定登録日:平成9年4月25日
指定役務:第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(4)登録第5054550号商標
商標の態様:APPLE(標準文字)
登録出願日:平成18年7月31日
設定登録日:平成19年6月15日
指定商品及び指定役務:第9類、第16類、第18類、第35類、第37類及び第40類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務
(5)登録第5058705号商標
商標の態様:APPLE(標準文字)
登録出願日:平成18年7月31日
設定登録日:平成19年6月29日
指定役務:第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(6)登録第5167824号商標
商標の態様:APPLE(標準文字)
登録出願日:平成19年4月13日
設定登録日:平成20年9月19日
指定役務:第35類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(7)登録第5218014号商標
商標の構成:APPLE(標準文字)
登録出願日:平成19年4月13日
設定登録日:平成21年3月27日
指定役務:第35類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(8)登録第5631909号商標
商標の態様:APPLE(標準文字)
登録出願日:平成24年5月25日
設定登録日:平成25年11月22日
指定商品及び指定役務:第7類、第10類、第11類、第14類、第16
類、第17類、第20類、第35類、第38類ないし第41類及び第45類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当するから、同法第43条の2第1号により、第35類「全指定役務」(以下「申立てに係る指定役務」という。)の登録は取り消されるべきである旨申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第12号証(枝番号を含む。なお、証拠の表記にあたっては、「甲第○号証」を「甲○」と記載する。)を提出した。
(1)申立人及び引用商標の使用について
ア 米国カリフォルニア州に本社を置く申立人は、インターネット関連製品・デジタル家庭電化製品及び同製品に関連するソフトウェア製品を開発・販売する他、音楽・映像配信サービスも行う多国籍企業であって、パーソナルコンピュータを市販化した最初の会社であり、「Macbook」や「iMac」の名称はコンピュータ業界において広く知られている。
近年は、スマートフォン「iPhone」の爆発的なヒットに加え、タブレットコンピュータ「iPad」や時計型コンピュータ「Apple Watch」に加えて「iTunes Store」「Apple Music」「Apple TV」等における音楽・映像配信サービスにより、申立人は、音楽・映像産業の業態に変革を与えるほど大きな存在となっている。
その基本商標(ハウスマーク)は、引用商標「APPLE(アップル)」であり、「APPLE(アップル)」は申立人の著名な略称でもあり、我が国において引用商標を知らない者はいないといっても過言ではない(甲3及び甲4)。
辞書においても「Apple」の項では申立人が挙げられており、「Apple」といえば「アップル インコーポレイテッド(Apple Inc.)」として知られている(甲5)。
申立人は、インターブランド社による「世界の最も価値あるブランドランキング」で、2012年から12年連続で首位を獲得するなど、高い知名度を誇っている(甲6)。申立人は、同ランキングで、2023年のブランド価値は5026億8000万ドルと評価されており、初めて5000億ドルを突破したブランドとして注目を集めた(甲7)。
申立人は、1976年に設立した米国企業であるところ、設立以来、その社名の略称として「APPLE」の語を使用している。
申立人は、申立人製品を、公式ウェブサイトを通じてオンラインにより全国規模で販売している(甲8)。加えて、申立人が運営する店舗(アップルストア)は日本全国で11店舗あり(甲9)、その他にもコンピュータやOA機器を販売する大手家電量販店、携帯電話販売店で申立人の製品は販売されている。申立人製品を販売する他者店舗も、申立人製品を表すのに「APPLE」を使用している。
このように、「Apple」の語は、申立人、申立人製品・サービス及び申立人ブランドを表す語として、取引者・需要者に認知されている。
イ 広告宣伝
申立人は、広告宣伝費については公表していないが、申立人の商品はテレビ及びネットのコマーシャルで頻繁に放送されていることは周知の事実である。なお、テレビ放送されたコマーシャルはYouTubeでみることができ、申立人の日本法人であるApple Japan合同会社が日本向けのYouTubeでチャンネルを開設している。チャンネル登録者数は80万人を超えており、公式ページにも「Apple」の語が、申立人の略称として使用されている(甲10)。
当該チャンネルにおいて、申立人の製品・サービスの広告宣伝が行われている。
ウ 申立人の売上
申立人の財務報告書によると、日本での純売上は、2024年 25,052,000,000米ドル(約3兆8千万)、2023年 24,257,000,000米ドル(約3兆5千万)、2022年 25,977,000,000米ドル(約3兆8千万円)、2021年 28,482,000,000米ドル(約4兆2千万円)である(甲11)。当該財務報告書の内容は真正なものであり、「Apple」の語は、申立人の社名の一部であり、かつ、略称であるから、かかる売上は引用商標の使用に係る製品・サービスの売上と見ることができる。この数字を見ても、申立人の製品が日本で広く取引されていることは明らかである。
エ 引用商標の周知著名性
引用商標は、「APPLE」の欧文字を表してなり、称呼「アップル」が生ずる。同じく「APPLE」の欧文字からなる登録第1758671号、第3286569号は、特許庁の「日本国周知・著名商標検索」に掲載されている事実があるが、申立人及び申立人の商品・サービスを表すものとして、引用商標のいずれも周知性があり、日本を含む世界中で、テクノロジー関連業界はもとより、ほとんどの一般消費者に認知されている商標である。
オ アップル・ワールドワイド・デベロッパーズ・カンファレンス
申立人は、世界中の開発者に向けたイベント「Apple Worldwide Developer Conference」(略称:WWDC。以下「WWDC」という。)を毎年開催しており、2025年は6月9日から同月13日にかけて開催され、今秋からアップル製品に搭載される新しいソフトウェアに関する発表が世界各国に向けて行われた。当該イベントは日本国内でも数多くの報道を通じて紹介され、国内の需要者にも広く一般的に認知されている(甲12)。
(2)第4条第1項第15号
本件商標中の図形部分は、文字に比べてひときわ小さく下方に表されており、単なる文字の飾り程度に認識されるものである。また、異なる色彩で描かれた四つの扇形からなる当該図形は、文字「appleworld」と何ら観念上のつながりがない。よって、需要者は、本件商標の文字部分「appleworld」のみに着目することがあるといえる。「りんご」を意味する「apple」及び「世界」を意味する「world」の英単語は、我が国の英語教育でもまず初めに習う単語であり、本件商標の文字部分が「apple」と「world」の2語から構成されていることは需要者にとって自明のことである。
商標審査基準(改訂第15版 十三 第4条1項15号 2.)では、他人の著名な商標を一部に有する商標について、「他人の著名な商標と他の文字又は図形等と結合した商標は、その外観構成がまとまりよく一体に表されているもの又は観念上のつながりがあるものなどを含め、商品等の出所の混同を生ずるおそれがあるものと推認して取り扱うものとする。ただし、その他人の著名な商標が既成語の一部となっているもの、又は、指定商品若しくは指定役務との関係において出所の混同のおそれのないことが明白なものを除く。」と規定されている。
本件商標の構成文字は、申立人の著名商標である「Apple」とつづりを同一にする「apple」の文字を含んでいる。つまり、本件商標は、他人の著名な商標と他の文字を結合させたものであり、上記審査基準に照らせば、本件商標は、「他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある商標」と認定されるべきものである。
特に、本件商標の指定役務及び被申立人の役務は、旅行の企画・手配やホテルの予約に関するものであることを考慮すれば、これらの役務との関係において、「world」の語は旅行先や滞在するホテルの所在地が「世界各国」であることを認識させるにすぎず、識別力が弱いものである。そうすると、本件商標の構成文字の中で、強い識別力を発揮する部分として需要者に印象づけられるのは「apple」の文字であり、出所について混同を生ずるおそれが高いものであるから、上記審査基準の文言中、ただし書きの部分、すなわち「指定商品若しくは指定役務との関係において出所の混同のおそれのないことが明白なもの」とはいうことができない。
本件商標が使用された場合、出所の混同が生じるおそれや、申立人から公認を受けているとの誤認あるいは、申立人の引用商標及び使用商標の希釈化・汚染化が生じるおそれがあることは明らかである。
ア 本願商標とその他人の標章との類似性の程度
本件商標の構成において、「apple」の文字部分が独立して需要者の注意を引くものであることは、すでに述べたとおりである。引用商標とは、大文字と小文字の差異があるが、当該差異は社会通念上同一というべき範ちゅうのものであって、称呼や外観、観念において類似性の程度が高いものである。
イ その他人の標章の周知度
世界的企業である申立人の引用商標が非常に高い著名性を有することは、上記で述べたとおりである。
ウ その他人の標章が造語よりなるものであるか、又は構成上顕著な特徴を有するものであるか
引用商標は、果物のりんごを表す英単語であるところ、それを何ら関連のないコンピュータ等の電子製品を主に製造・販売する社名に取り入れている点で独創性が認められる。
エ その他人の標章がハウスマークであるか
引用商標は、申立人の社名の略称である。
オ 企業における多角経営の可能性
申立人は、コンピュータ、スマートフォンの分野以外にもさまざまな事業分野で商品・役務を展開している。例えば、音楽配信サービス「Apple Music」、映像のストリーミングサービス「Apple TV」の他、中古の申立人製品の下取りサービスを行っている。
したがって、世界的企業として多角経営の可能性は十分に認められる。
カ 商品間、役務間又は商品と役務間の関連性
商品及び役務の関連性があることは、本件指定役務と引用商標の抵触関係から明らかである。
キ 商品等の需要者の共通性その他取引の実情
本件商標の構成文字中、「world」の部分は、本件指定役務との関係において識別力を欠くものであることは既に述べたとおりであるから、需要者が申立人の略称を想起し、出所の混同を生ずるおそれは極めて高いものである。
本件商標の構成文字からは「アップルの世界」という観念が容易に生じ、申立人及び引用商標の著名性並びに申立人が世界的な企業として国内の需要者に認知されていることを考慮すると、本件商標が使用された場合には、本件商標に接する取引者・需要者は、申立人を連想又は想起するだけではなく、当該役務の提供が、申立人と経済的又は組織的に何等かの関係がある本件商標権者によって行われていると誤認し、その出所について混同を生じさせるおそれが極めて高いというべきである。
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものである。
ク むすび
以上、述べたとおり、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当し、商標登録を受けることができないものであるから、本件商標は同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきである。
(1)引用商標の周知著名性
ア 申立人の主張及び提出された証拠によれば、以下のとおりである。
(ア)申立人は、1976年に設立された、米国カリフォルニア州に本社を置くテクノロジー企業であり、スマートフォン、タブレットコンピュータ、時計型コンピュータ等(以下「申立人商品」という場合がある。)の設計、開発、販売、及び音楽・映像配信サービス等を行っている。
(イ)「世界の最も価値あるブランドランキング」において、「Apple」が2012年から12年連続で首位を獲得し(甲6)、同ランキングにおいて、ブランド価値が5000億ドルを突破した初めてのブランドであるとされた(甲7)。
(ウ)申立人商品は、申立人が運営する公式ウェブサイト及び店舗(アップルストア)等で販売され、申立人商品を表す際に「Apple」の欧文字が使用されている(甲8及び甲9)。
(エ)申立人は、米国時間2025年6月9日ないし同月13日まで、開発者向けカンファレンス「WWDC2025」を開催し、各種プラットフォームに対応する新機能、デザインの刷新、ツール等を紹介したことが認められるものの(甲12)、当該日付は、本件商標の登録出願日及び登録査定日以降のものである。
イ 上記アのとおり、「Apple」の文字は、我が国において、申立人の略称として使用され、ブランドランキングにおいて、「Apple」が長年首位に位置していること、加えて、申立人の業務に係る申立人商品について、「Apple」の文字が使用されていることを踏まえれば、「Apple」とつづりを同じくする引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人商品を表示するものとして、我が国の取引者、需要者の間に広く認識されていたといい得るものである。
しかしながら、上記商品以外の商品及び役務については、引用商標の使用の態様、商標を使用した商品又は役務の我が国における市場占有率、広告宣伝の方法、範囲、回数等、周知著名性を判断するための客観的な事実を量的に把握することができる資料の提出はないから、申立人の提出に係る証拠によっては、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、引用商標が上記商品以外の商品及び役務について、申立人の業務に係る商品及び役務を表示する商標として、取引者、需要者の間に広く知られているとはいえない。
(2)商標法第4条第1項第15号該当性
ア 引用商標の周知著名性
上記(1)のとおり、引用商標は、申立人の業務に係るスマートフォン、タブレットコンピュータ、時計型コンピュータ等について、取引者、需要者の間において広く知られているといえるものの、その他の商品及び役務については広く知られていると認めることはできない。
イ 本件商標と引用商標の類似性の程度
(ア)本件商標
本件商標は、別掲1のとおり、太字でやや丸みをおびた「appleworld」の文字(以下「本件文字部分」という場合がある。)及びその下部の中央に、異なる色彩で描かれた4つの扇形からなる図形(以下「本件図形部分」という。)を二段に配した構成からなるところ、両構成部分は、段を異にし、間隔をあけて配置されていることから、視覚上分離して認識されるものであり、それぞれが独立して自他役務の出所識別標識としての機能を果たし得るものといえる。
そして、本件商標の構成中、「appleworld」の文字は、同書、同大、等間隔でまとまりよく一体に表され、その構成文字に相応して生じる「アップルワールド」の称呼もよどみなく一気に称呼し得る。
また、本件文字部分の「apple」の文字は「リンゴ」の意味を、「world」の文字は「世界」の意味を有する英語(「新英和中辞典第7版」株式会社研究社)ではあるが、全体として辞書等に採録された語ではないことから、直ちに特定の意味を生じない一種の造語といえる。
そうすると、本件商標は、その構成文字に相応して「アップルワールド」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(イ)引用商標
引用商標は、上記2のとおり、「APPLE」の文字を普通に用いられる方法で表してなり、当該文字に相応して「アップル」の称呼及び「りんご」の観念を生じるといえる。
(ウ)本件商標と引用商標の類否について
本件商標と引用商標を比較すると、外観において、図形の有無や全体の文字構成の相違などから、容易に区別し得るものであり、また、本件文字部分と引用商標を比較しても、本件文字部分は、全体としてまとまりよく一体的に表されているから、両者を離隔的に観察しても、外観上相紛れるおそれはない。
次に、本件商標から生じる「アップルワールド」の称呼と引用商標から生じる「アップル」の称呼を比較すると、「ワールド」の音の有無に差異を有するものであるから、全体の語調語感が異なり、称呼上相紛れるおそれはない。
さらに、観念においては、引用商標から「りんご」の観念を生じるとしても、本件商標からは特定の観念が生じないから、相紛れるおそれはない。
そうすると、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれはないから、両者の外観、称呼、観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は非類似の商標であって、別異の商標というべきである。
その他、本件商標と引用商標とが類似するというべき特段の事情は見いだせないものであり、両者の類似性の程度は低い。
(エ)請求人の主張について
なお、申立人は、上記3(2)のとおり、本件商標の指定役務及び被申立人の役務は、旅行の企画・手配やホテルの予約に関するものであることを考慮すれば、これらの役務との関係において、「world」の語は旅行先や滞在するホテルの所在地が「世界各国」であることを認識させるにすぎず、識別力が弱いから、本件商標の構成文字の中で、強い識別力を発揮する部分として需要者に印象づけられるのは「apple」の文字であり、出所について混同を生ずるおそれが高い旨述べている。
しかしながら、「world」の文字が、申立てに係る指定役務(第35類)の分野で、識別力が弱いことを示す証拠資料等は提出されておらず、そのような実情も見いだせない。加えて、本件商標の構成上、「apple」の文字部分は、既成語であり、その指定役務との関係で、他の文字部分に比して、強く支配的な印象を与える部分であるとはいえず、殊更「apple」の文字部分のみを分離、抽出し、それをもって他人の商標と比較し、類否を判断すべきとはいえない。
したがって、本件文字部分は、上記イ(ア)のとおり、その指定役務との関係において直ちに特定の意味を生じない一種の造語として理解されるものであるから、申立人の主張を採用することはできない。
ウ 引用商標の独創性
引用商標を構成する「APPLE」の文字は、申立人のハウスマークといい得るものの、本来、「りんご」の意味を有する英語(APPLE)として我が国において一般に知られ、使用されている既成語であって、創作された語ではないから、独創性が高いとはいえない。
エ 申立てに係る指定役務(第35類)と申立人商品との関連性
申立てに係る指定役務(第35類)は、別掲2のとおり、主として、商業的又は工業的企業の事業の経営、運営、組織及び管理並びに広告、マーケティング及び販売促進のための企画及びその実行の代理等に関する役務であり、他方、申立人商品は、上記(1)のとおり、スマートフォンやタブレットコンピュータ等のコンピュータ関連の商品であるところ、両者は事業者や用途、販売場所及び提供場所等において明らかに異なり、関連性があるとはいえない。
オ 出所の混同のおそれ
上記アないしエのとおり、引用商標は、申立人商品については周知性を有するが、その他の商品及び役務について周知性を有するものではない。加えて、本件商標は、引用商標とは類似性の程度が低く、申立てに係る指定役務と申立人商品との関連性があるともいえない。
そうすると、本件商標を申立てに係る指定役務に使用した場合、これに接する取引者、需要者が、引用商標を連想又は想起するとは考え難く、その役務が他人(申立人)あるいは同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であると誤認し、その役務の出所について混同を生ずるおそれはないというべきである。
その他、本件商標が出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情も見いだせない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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