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Trademark Appeal Case

文字商標の称呼類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2024680001
審判種別記載はありません。
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

結論
本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

理由

第1 本件商標

本件国際登録第1372397号商標(以下「本件商標」という。)は、「STARLITE」の文字を横書きしてなり、2016年(平成28年)10月5日に国際商標登録出願、第25類、第35類及び第41類に属する別掲1のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成30年11月13日に登録査定、同31年3月15日に設定登録されたものである。

第2 引用商標

請求人が、本件商標の登録の無効の理由として引用する商標は次のとおりである(以下、それらをまとめて「引用商標」という場合がある。)。

1 登録第5421261号商標(以下「引用商標1」という。)

商標の態様 STARLIGHT(標準文字)

指定商品及び指定役務 第9類、第36類、第41類、第42類及び第44類に属する商標登録原簿に記載の商品及び役務

登録出願日 平成19年11月12日

設定登録日 平成23年 6月24日

2 登録第5421265号商標(以下「引用商標2」という。)

商標の態様 別掲2のとおり

指定役務 第41類及び第44類に属する商標登録原簿に記載の役務

登録出願日 平成21年 1月23日

優先権主張日 2008年7月23日(アメリカ合衆国)

設定登録日 平成23年 6月24日

なお、引用商標に係る商標権は、いずれも存続期間満了により令和4年3月16日に抹消登録されている(権利満了日:令和3年6月24日)。

第3 請求人の主張

請求人は、本件商標の指定商品及び指定役務中、第41類に属する指定役務についての登録を無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由(商標法第4条第1項第11号)を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第16号証を提出した。

1 本件商標に対して無効審判を請求する事情

請求人は、各種映像物の企画・制作・配給・販売・請負、アーティスト等のマネジメント・エージェント業務、コンサート・イベント等の企画・制作及びその請負と興行の運営・請負等を主たる事業とする企業であるところ(甲3)、2024年2月1日には、第41類「映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,インターネットを利用して行う映像の提供,インターネットを利用して行う音楽の提供,音楽の演奏」等を指定商品・役務として、商標「STARLIGHT」(以下、「請求人商標」という。)を商標登録出願している(甲4)。

本件商標と請求人商標は、ともに「スターライト」の称呼を生じ、かつ、請求人商標の第41類の指定役務は、本件商標の第41類の指定役務と類似するところ、後述するように、本件商標が、本件商標の先願・先登録である引用商標1及び引用商標2と類似するにもかかわらず、誤って登録されていることから、本件商標の登録を無効とすべく、本審判に及んでいる。

2 本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当する理由

本件商標は「STARLITE」の欧文字を横書きした構成からなるものであって、これよりは「スターライト」の称呼を生じる。他方、引用商標1(甲5)及び引用商標2(甲6)は、アメリカ合衆国のスターライト チルドレンズ ファウンデーションが商標権者であるところ、引用商標1は「STARLIGHT」の欧文字からなるから、「スターライト」の称呼を生じる。引用商標2については、若干図案化されてはいるものの、「starlight」の欧文字を表したものと容易に把握できるものであって、やはり「スターライト」の称呼を生じる。

したがって、本件商標と引用商標は、ともに「スターライト」の称呼のみを生じ、互いに類似する。

また、本件商標の第41類の指定役務「Entertainment services, especially organization of galas, music festivals, concerts, fashion shows, charity galas in order to raise funds for social and cultural actions; promotion. and organization of recreational and entertainment events and activities for people with similar interests.」は、引用商標1及び引用商標2の第41類の指定役務中、「オンラインコンピュータゲームの提供を含む娯楽の提供,病院における娯楽のための設備の提供,病院における映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画・運営又は開催,パーティーの企画又は開催の手配を含む娯楽の提供」と類似関係にあることは明らかである。

さらに、引用商標1は2007年11月12日に出願され、2011年6月24日に登録され、引用商標2は2009年1月23日に出願され、2011年6月24日に登録されたのに対し、本件商標は2016年10月5日に国際登録され、2019年3月15日に国内登録されたものであるから、引用商標1及び引用商標2が、本件商標の先願・先登録に係るものであることも明らかである。

よって、本件商標は、先願に係る他人の登録商標(引用商標1及び引用商標2)に類似する商標であって、引用商標1及び引用商標2の指定役務と類似する役務について使用するものであるから、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当し、同規定に違反して登録されたものである。

本件商標が引用商標1及び引用商標2と類似することについては、「Star Light」の欧文字と「スターライト」の片仮名を上下二段に併記した構成からなる登録第6228178号商標(甲7)に対して、「スターライト」の片仮名と「Starlite」の欧文字を上下二段に併記した構成からなる登録第4983538号商標(甲8)に類似すると判断され、商標法第4条第1項第11号に該当する旨の拒絶理由通知を発せられていること(甲9)、並びに、「star(星)」と同じく天体に属する「sun(太陽)」の文字を含んだ構成からなる国際登録第1152424号商標「SUNLIGHT/creating energy」(甲10)に対して、登録第428612号商標「サン ライト」(甲11)、登録第435933号商標「SUNLITE」(甲12)、登録第2647276号商標「サンライト」(甲13)、「サンライト」の片仮名と「SUNLITE」の欧文字を上下二段に横書きした構成からなる登録第5122751号商標(甲14)、登録第5431404号商標「SUN-LITE」(甲15)といった先行商標と類似すると判断され、商標法第4条第1項第11号に該当する旨の拒絶通報が発せられていることからも明らかである(甲16)。

第4 被請求人の主張

被請求人は、請求人の主張に対し、答弁していない。

第5 当審の判断

1 請求人が本件審判を請求する利害関係を有することについては、当事者間に争いがないものであり、請求人が本件審判を請求する利害関係を有するものと認める。

以下、本案に入って審理する。

2 商標法第4条第1項第11号該当性について

(1)本件商標

本件商標は、前記第1のとおり、「STARLITE」の文字を横書きしてなるところ、当該文字は辞書類に掲載のない語であり、特定の意味合いを有する語として用いられているという事情も見当たらないことから、造語として認識されるものである。

そして、特定の意味合いを有しない造語からなる商標にあっては、我が国において親しまれたローマ字読み又は英語風に称呼するのが一般的であるから、本件商標の構成文字から、英語の読みに倣って「スターライト」の称呼を生じるといえる。

したがって、本件商標は、その構成文字に相応して、「スターライト」の称呼を生じ、特定の観念を生じない。

(2)引用商標

ア 引用商標1

引用商標1は、前記第2の1のとおり、「STARLIGHT」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、「星の光」(株式会社大修館書店 ジーニアス英和辞典第6版)の意味を有する語であることから、その構成文字に相応して「スターライト」の称呼を生じ、「星の光」の観念を生じる。

イ 引用商標2

引用商標2は、別掲2のとおり、左から順に、「star」の文字、「l」の文字につなげて人物とその上方に星を配した図形、「ght」の文字を表してなるところ、中間の図形部分は、人物と星の配置や形状が「i」の文字に通じることから、引用商標2は、全体として「starlight」を図案化して表したものと容易に認識されるものである。

そして、「starlight」の文字は、上記アと同様に、「星の光」の意味を有する語であるから、引用商標2は、その全体の構成より「スターライト」の称呼を生じ、「星の光」の観念を生じる。

(3)本件商標と引用商標の類否

本件商標と引用商標を比較するに、外観においては、両者は書体及び「GH」及び「E」の文字の有無において明らかに相違する。加えて、本件商標と引用商標2については、大文字と小文字、図形の有無においても相違するから、本件商標と引用商標とは視覚上明確に区別することができ、外観上相紛れるおそれはない。

また、本件商標及び引用商標は、ともに「スターライト」の称呼を生じるから、称呼において共通する。

そして、本件商標が特定の観念を生じないのに対し、引用商標は「星の光」の観念を生じるから、観念において相紛れるおそれはない。

そうすると、本件商標と引用商標は、称呼を共通にするとしても、外観及び観念において相紛れるおそれはないから、両者の外観、称呼及び観念等によって需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのない、非類似の商標というべきである。

(4)小括

上記のとおり、本件商標と引用商標は、相紛れるおそれのない非類似の商標であるから、本件商標の指定役務が、引用商標の指定役務と類似するとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

3 請求人の主張について

請求人は、過去の審査例を挙げ、本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当する旨主張する。

しかしながら、これらの審査例は、本件商標とその構成態様等が相違するものであり、かつ、商標の類否の判断は、査定時又は審決時における取引の実情を勘案し、その指定商品又は指定役務の取引者・需要者の認識を基準に比較される商標について個別具体的に判断されるべきものであるから、これらによって上記判断が左右されるものではない。

よって、請求人の上記主張は採用することができない。

4 まとめ

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第46条第1項第1号の規定により、無効とすることはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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