結論テキスト
本件審判の請求は、成り立たない。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 2025000877 |
|---|---|
| 審判種別 | 記載はありません。 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理 由
本願は、令和6年1月26日の商標登録出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年 9月10日付け:拒絶理由通知書
令和6年 9月25日 :意見書の提出
令和6年10月24日付け:拒絶査定
令和7年 1月22日 :審判請求書の提出
令和7年 9月19日付け:審尋
本願商標は、「明大昭平令」の文字を標準文字で表してなり、第9類及び第41類に属する別掲1に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、商標登録出願されたものである。
原査定は、「本願商標は、「明大昭平令」の文字を標準文字で表してなるところ、様々な書類において、生年月日を示す欄に、「明治」、「大正」、「昭和」、「平成」、「令和」の頭文字を示すものとして、「明大昭平令」の語が使用されている実情が把握できるため、本願商標は、全体として、明治から令和の元号の頭文字であることを容易に理解させるものである。そうすると、本願商標をこの商標登録出願に係る指定商品(指定役務)に使用しても、これに接する需要者は、明治から令和の元号の頭文字を理解するにとどまり、自他商品(役務)の識別標識としての機能を有するものとはいえないことから、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品(役務)であるかを認識することができない商標と判断するのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
当審において、令和7年9月19日付けで通知した審尋により、別掲2及び別掲3のとおりの証拠を提示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する回答を求めた。
請求人は、上記第4の審尋に対し、所定の期間を経過するも、何ら意見を述べていない。
商標法は、「商標を保護することにより、商標の使用をする者の業務上の信用の維持を図り、もつて産業の発達に寄与し、あわせて需要者の利益を保護することを目的とする」ものであるところ(同法第1条)、商標の本質は、自己の業務に係る商品又は役務と識別するための標識として機能することにあり、この自他商品又は役務の識別標識としての機能から、出所表示機能、品質保証機能及び広告宣伝機能等が生じるものである。
同法第3条第1項第6号が、「需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標」を商標登録の要件を欠くと規定するのは、同項第1号ないし第5号に例示されるような、識別力のない商標は、特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としないものであるとともに、一般的に使用される標章であって、自他商品又は役務の識別力を欠くために、商標としての機能を果たし得ないものであることによるものと解すべきである。(平成21年(行ケ)第10270号同22年1月27日判決、平成24年(行ケ)第10323号同25年1月10日判決)
本願商標は、「明大昭平令」の文字を標準文字で表してなるところ、本願商標を構成する「明」、「大」、「昭」、「平」、「令」の各文字(語)は、別掲2のとおり、「明治」、「大正」、「昭和」、「平成」、「令和」の各元号の略として一般に使用されているものである。
そして、別掲3によれば、役所等への提出書類、商品の注文用紙、各種サービスの申込書、問診票及び会計ソフト等において、「生年月日」等の日付を記入する欄に、「明 大 昭 平 令」のように元号の略が列記され、いずれかを選ぶ様式が広く使用されている実情が認められる。
これらの実情からすると、「明」、「大」、「昭」、「平」、「令」の各文字(語)は、「明治」、「大正」、「昭和」、「平成」、「令和」の各元号の略として、広く一般に使用されているものであり、「明大昭平令」の文字からなる本願商標は、各元号の略である「明」、「大」、「昭」、「平」、「令」の頭文字を、元号の順に結合させたものと容易に認識されるものとみるのが相当である。
そうすると、このように認識され、かつ、一般に広く使用されている「明」、「大」、「昭」、「平」、「令」の文字のみからなる本願商標を、その指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者に、単に元号の略を順に列記したものとして認識されるにすぎないというべきである。
してみれば、本願商標は、特定人による独占使用を認めるのを公益上適当としないものであるとともに、一般的に使用されるものであって、自他商品及び自他役務の識別力を欠くため、商標としての機能を果たし得ないものであり、これをその指定商品及び指定役務に使用しても、需要者が何人かの業務に係る商品及び役務であることを認識することができないものといわざるを得ない。
したがって、本願商標は商標法第3条第1項第6号に該当する。
(1)請求人は、「本願商標は、「明治」「大正」「昭和」「平成」「令和」の頭文字を組み合わせたものではあるものの、単なる元号略称を超え、日本の近現代史に連なる5つの時代を象徴する文化的・歴史的意義を反映した造語として十分な識別力を備えている」旨主張している。
しかしながら、商標の自他商品又は自他役務の識別力の有無は、当該商標の構成自体から判断されるべきであり、たとえ、請求人が、「時代の継承や連続性」というメッセージ性を生み出し、極めて独特な文化的イメージを想起させる造語として本願商標を創作したとしても、そのような動機、意味づけは、取引者、需要者のうかがい知ることのできないものであって、自他商品及び自他役務の識別性を根拠づけるものとすることはできない。
そして、別掲2及び別掲3のとおり、「明」、「大」、「昭」、「平」、「令」の各文字(語)は、「明治」、「大正」、「昭和」、「平成」、「令和」の各元号の略として、広く一般に使用されている実情が認められることから、「明大昭平令」の文字のみからなる本願商標に接する取引者、需要者は、その指定商品及び指定役務との関係においても、単に元号の略を順に列記したものとして認識するにとどまるというべきであり、本願商標については、上記2のとおり判断するのが相当である。
(2)請求人は、「審査過程で示された使用例は、極めて狭い事務的場面に限られており、本願商標「明大昭平令」が、普通に流通する一般的表現とはいえない」旨主張している。
しかしながら、別掲2及び別掲3のとおり、「明」、「大」、「昭」、「平」、「令」の各文字(語)は、「明治」、「大正」、「昭和」、「平成」、「令和」の各元号の略として、辞書類に記載され、また、役所等への提出書類や問診票のほか、商品の注文や各種サービスの申込等に際して、日常的に使用されているものであるから、本願商標は、各元号の略である「明」、「大」、「昭」、「平」、「令」の頭文字を、元号の順に結合させたものと容易に認識されるものであって、自他商品及び自他役務の識別力を欠くものとみるのが相当である。
(3)したがって、請求人の主張は、いずれも採用することができない。
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、これを登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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