結論テキスト
登録第6875775号商標の商標登録を維持する。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 2025900047 |
|---|---|
| 審判種別 | 記載はありません。 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理 由
本件登録第6875775号商標(以下「本件商標」という。)は、「ACLOTT」の欧文字及び「アクロット」の片仮名を上下二段に書してなり、令和6年3月1日に商標登録出願、第18類「ランドセル,かばん類,袋物,レザークロス,皮革,皮革製包装用容器」を指定商品として、同年12月13日に設定登録されたものである。
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標に係る登録異議申立ての理由において引用する国際登録第878382号商標(以下「引用商標」という。)は、「ALCOTT」の欧文字を横書きしてなり、2005年5月6日に国際商標登録出願、「Animal skins, hides; industrial packaging containers of leather and/or imitations of leather; trunks and traveling bags (made of leather and/or imitations of leather), other bags and the like (made of leather and/or imitations of leather); other pouches and the like (made of leather and/or imitations of leather)」を含む第18類、第3類、第14類及び第25類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成19年12月7日に設定登録され、この商標権は、現に有効に存続しているものである。
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申し立て、その理由を要旨以下のように述べた。
(1)商標の外観について
本件商標は、「ACLOTT」の欧文字と「アクロット」の片仮名を上下二段に書してなり、引用商標は、欧文字「ALCOTT」からなる。
本件商標と引用商標は、「アクロット」の片仮名の有無という差異があるものの、本件商標において、「アクロット」の片仮名は上段の「ACLOTT」の欧文字の読みを表したものと容易に理解できるものであるから、当該差異は、看者に対し強い印象を与えるものではない。
本件商標の欧文字部分と引用商標は、語頭及び語尾を含む6文字中4文字を共通にし、相違するのは2文字目と3文字目のみにすぎず、相違する文字にしても順序を逆にしたにすぎず、これらは視覚上、埋没しやすい中間部分に位置するものである。そして、両者はともに格別特異な書体ともいい難い書体で表されたものであることから、外観上、近似した印象を与えるものである。
また、本件商標と引用商標とは、主にかばん類の分野で抵触しているところ、かばん類の分野では、一般的に、商品に大きく文字商標を表示することはなく、文字商標が商品において表示される面積は、商品全体の面積のうち非常に小さいものである。例えば、甲第3号証は申立人の商品であるが、正面右下に「Alcott」との文字が小さく表示されているにすぎない。このような取引の実情に鑑みると、需要者が、外観に関して本件商標と引用商標とを混同するおそれが高いことは明白である。
(2)商標の称呼について
本件商標は、下段の「アクロット」の片仮名は、上段の「ACLOTT」の欧文字の読みを表したものと容易に理解されるものであり、その構成文字に相応して、「アクロット」の称呼を生じる。
引用商標の「ALCOTT」は、我が国において親しまれた既存の語とはいえないことから、特定の意味合いを認識させない造語を表してなると理解されるものである。そして、造語からなる欧文字にあっては、ローマ字読みで発音するのが一般的であるから、その構成文字に相応して、「アルコット」の称呼を生じる。
本件商標より生じる「アクロット」の称呼と引用商標より生じる「アルコット」の称呼とを比較すると、両称呼は、促音を含む4音の構成音よりなり、そのうち称呼の識別上、最も重要な要素を占める語頭音の「ア」と語尾音の「ト」の音を共通にし、2音目及び3音目における「クロ」と「ルコ」の音の差異を有するにすぎないものである。
また、これらの差異音は、聴者の印象に残り難い中間に位置するばかりでなく、2音目「ク」と「ル」は、母音(ウ)を共通にし、3音目「ロ」と「コ」は、母音(オ)を共通にする。そして、3音目「ロ」と「コ」は、促音「ッ」を伴うものであるから、帯有する母音(オ)が強く響き、子音の音質上の差異はわずかなものとなる。
そうすると、これらの差異が両称呼全体に及ぼす影響は決して大きいということはできず、それぞれを一連に称呼する場合には、全体の語調、語感が極めて近似したものとなり、互いに聴き誤るおそれがあるものと判断するのが相当である。
(3)商標の観念について
本件商標及び引用商標は、特定の観念を生ずることのない一種の造語として認識されるものというのが相当であるから、両者は観念においては比較できないものである。
(4)小括
したがって、本件商標及び引用商標のその外観、称呼又は観念等によって需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に観察すると、本件商標を指定商品に使用した場合に、引用商標と出所混同のおそれがある。よって、本件商標は引用商標に類似する。
本件商標の指定商品は、引用商標の第18類の商品と需要者の範囲等が共通し、同じ類似群を有している(類似群16C02、18C11、21C01、34C01)から、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似である。
本件商標は引用商標に類似し、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と類似である。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(1)本件商標について
本件商標は、前記第1のとおり、「ACLOTT」の欧文字及び「アクロット」の片仮名を上下二段に書してなるところ、当該文字は、一般の辞書等に載録のないものであり、特定の意味を有するものとして認識されている事情も見いだせないから、特定の観念を生じない一種の造語として看取されるものである。
そして、特定の意味を有しない造語にあっては、一般に親しまれた英語読み又はローマ字読みに倣って称呼するところ、本件商標は、その構成文字に相応して「アクロット」の称呼を生じるものである。
してみれば、本件商標は、「アクロット」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は、前記第2のとおり、「ALCOTT」の欧文字を横書きしてなるところ、当該文字は、一般の辞書等に載録のないものであり、特定の意味を有するものとして認識されている事情も見いだせないから、特定の観念を生じない一種の造語として看取されるものである。
そして、特定の意味を有しない造語にあっては、一般に親しまれた英語読み又はローマ字読みに倣って称呼するところ、引用商標は、その構成文字に相応して「アルコット」の称呼を生じるものである。
(3)本件商標と引用商標の類否について
ア 外観について
本件商標と引用商標とは、「アクロット」の片仮名の有無の差異に加え、本件商標の欧文字部分と引用商標は6文字とさほど長くない構成中、2文字目又は3文字目の「C」と「L」の順序を逆にしてなるという差異により、外観上、明確に区別できるものである。
イ 称呼について
本件商標から生じる「アクロット」の称呼と引用商標から生じる「アルコット」の称呼との比較においては、いずれも5音と短い音数における2音目及び3音目の「クロ」と「ルコ」の音の差異が称呼全体に与える影響は少なくないから、称呼上、明瞭に聴別できるものである。
ウ 観念について
本件商標及び引用商標は、いずれも特定の観念を生じないから、観念において比較できないものである。
エ 小括
そうすると、本件商標と引用商標とは、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において相紛れるおそれのないものであるから、両者の外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というべきものである。
その他、本件商標と引用商標が類似するというべき事情は見いだせない。
以上のとおり、本件商標と引用商標は非類似の商標であるから、両商標の指定商品が同一又は類似する商品であるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものとはいえず、他にその登録が同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、その登録は、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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