結論テキスト
登録第6903766号商標の商標登録を維持する。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 2025900096 |
|---|---|
| 審判種別 | 記載はありません。 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理 由
本件登録第6903766号商標(以下、「本件商標」という。)は、別掲のとおり、「PROBIODERM」の文字を横書きしてなり、令和6年8月23日に商標登録出願、第3類「芳香剤,香料用及び香水用油,つや出し剤,化粧品・せっけん類・歯磨き,ティッシュに浸みこませた化粧落とし剤,ティッシュに浸み込ませた肌用クレンザー,化粧せっけん,洗顔クレンザー,化粧品,スキンローション,アイクリーム,日焼け用クリーム,パック用化粧料,皮膚再生用化粧品,化粧用ジェル状アイパッチ,リップバーム,メイクアップ用化粧品,洗濯用剤,精油,化粧用綿製パッド,口腔及び歯の手入れ用化粧品」を指定商品として、令和7年2月19日に登録査定、同年3月4日に設定登録されたものである。
登録異議申立人(以下、「申立人」という。)が本件異議申立の理由において引用する登録第4220602号商標(以下、「引用商標」という。)は、「BIODERMA」の文字を標準文字で表してなり、平成9年9月4日に商標登録出願、第3類「化粧品」を指定商品として、同10年12月11日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
申立人は、本件商標は、その指定商品中、第3類「香料用及び香水用油,化粧品・せっけん類・歯磨き,ティッシュに浸みこませた化粧落とし剤,ティッシュに浸み込ませた肌用クレンザー,洗顔クレンザー,化粧品,スキンローション,アイクリーム,日焼け用クリーム,パック用化粧料,皮膚再生用化粧品,化粧用ジェル状アイパッチ,リップバーム,メイクアップ用化粧品,口腔及び歯の手入れ用化粧品」(以下、「申立てに係る指定商品」という。)について、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきものであると申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第7号証(以下、表記に当たっては「甲○」(「○」部分は数字)のように省略して記載する。)を提出した。
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は欧文字の「PROBIODERM」からなり、これに対し、引用商標は欧文字の「BIODERMA」からなるものである。
本件商標の構成中、前半の「PRO」の欧文字は、「専門家」等を意味する「professional」の短縮語として一般に知られている語である(甲3)。さらに、本件商標の指定商品との関係において、「PRO」あるいは「プロ」の文字が、その商品が標準仕様の商品に比べて専門家向けの商品であることや、高い機能を備えた商品であることを表すものとして使用されている事実がある(甲4)。
そうすると、本件商標をその指定商品に使用する時は、これに接する取引者又は需要者は、「PRO」の欧文字部分を専門家向けの商品であることや、高い機能を備えた商品であることを表す部分、すなわち、商品の品質を表示した部分と容易に認識するものと思料する。なお、過去の審決及び裁判例においても、「PRO」の欧文字には識別力がないと判断されている(甲5ないし甲7)。
したがって、本件商標の構成中、前半の「PRO」の欧文字は識別力を有しない文字であるから、これに接する需要者は、「BIODERM」を商標と認識するものと思料する。そこで、「BIODERM」と「BIODERMA」とを比較すると、その相違点は、末尾の「A」の有無のみであるから、需要者が両商標を混同する可能性は高いと思料する。したがって、両商標は外観において類似する。
また、「BIODERM」からは「ビオデルム」、「ビオダーム」「バイオデルム」、「バイオダーム」といった称呼が生じ、これに対し、「BIODERMA」からは「ビオデルマ」、「ビオダーマ」「バイオデルマ」、「バイオダーマ」といった称呼が生じる。両商標の音節数は同一であり、異なる音節は末尾に位置しており、かつ、いずれも弱い音であるから、異なる音節は需要者が両商標の称呼を聴別するのに十分ではないと思料する。したがって、需要者が両商標を混同する可能性は高いため、両商標は称呼において類似する。
そして、「PROBIODERM」と「BIODERMA」はいずれも造語であり特定の観念は生じない。
したがって、本件商標と引用商標とは外観及び称呼において類似するから全体として類似する商標である。
また、申立てに係る指定商品と引用商標に係る指定商品とは、同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものである。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標は、引用商標と類似のものであり、また、その指定商品も同一又は類似のものである。
したがって、本件商標登録は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、商標法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきものである。
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本件商標について
本件商標は、別掲のとおり、「PROBIODERM」の文字をゴシック体様の書体で一列に横書きしてなるものであるものであり、いずれの文字も等間隔で同書、同大に表されているものであるから、外観上、まとまりよく一体的に把握し得るものである。
また、本件商標の構成文字より自然に生じ得る「プロビオダーム」「プロバイオダーム」「プロビオデルム」「プロバイオデルム」といった称呼は、7音ないし8音と冗長とはいえず、一息で容易に発声し得るものである。
そのほか、本件商標構成中の一部の文字のみが、出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものであるというべき事情は見当たらないことからすれば、本件商標は、常に一体不可分のものとして理解、認識されるものというのが相当である。
そして、「PROBIODERM」の文字は、一般的な辞書類に掲載されている成語ではなく、また、その構成中の「PRO」の文字が「プロの、専門の、本職の」(出典:「新英和中辞典 第7版」株式会社研究社)などを、「BIO」の文字が「生物学」(出典:同上)などを、「DERM」の文字が「真皮、皮膚」(「ジーニアス英和大辞典」株式会社大修館書店)などを、それぞれ意味する語であるとしても、それらを結合した場合に特定の意味合いが想起されるというべき事情は見当たらないことからすれば、本件商標は特定の意味合いを認識させない造語として理解されるものというのが相当である。
そうすると、本件商標よりは、その構成文字に相応した「プロビオダーム」「プロバイオダーム」「プロビオデルム」「プロバイオデルム」の称呼が生じ、また、特定の観念は生じないものといえる。
イ 引用商標について
引用商標は、「BIODERMA」の文字を標準文字で表してなるものであり、いずれの文字も等間隔で同書、同大に表されているものであるから、外観上、まとまりよく一体的に把握し得るものである。
そして、「BIODERMA」の文字は、一般的な辞書類に掲載されている成語ではなく、また、その構成中の「BIO」の文字が「生物学」などを、「DERMA」の文字が「真皮、皮膚」(出典:「新英和中辞典 第7版」株式会社研究社)を、それぞれ意味する語であるとしても、それらを結合した場合に特定の意味合いが想起されるというべき事情は見当たらないことからすれば、引用商標は、特定の意味合いを認識させない造語として理解されるものというのが相当である。
そうすると、引用商標よりは、その構成文字に相応した「ビオダーマ」「バイオダーマ」「ビオデルマ」「バイオデルマ」の称呼が生じ、また、特定の観念は生じないものといえる。
ウ 本件商標と引用商標の類否について
本件商標と引用商標を比較するに、外観においては、文字の書体が異なる上、構成文字についても、語頭の「PRO」の有無及び語尾の「A」の有無で相違するものであり、全体の印象が明らかに異なるものであるから、明確に区別できるものである。
また、称呼においては、本件商標より生じる「プロビオダーム」「プロバイオダーム」「プロビオデルム」「プロバイオデルム」と、引用商標より生じる「ビオダーマ」「バイオダーマ」「ビオデルマ」「バイオデルマ」とでは、いずれも全体の音数が異なる上、語頭の「プロ」の音の有無や、語尾の音(「ム」又は「マ」)が相違するものであり、全体の語調、語感が明らかに異なるものであるから、明瞭に聴別できるものである。
そして、観念においては、両商標よりはいずれも特定の観念が生じるものではないから、比較することができない。
そうすると、本件商標と引用商標とは、観念においては比較することができないものであるとしても、外観において明確に区別できるものであり、称呼において明瞭に聴別できるものであるから、両商標が与える印象、記憶等を総合してみれば、商品の出所について誤認混同を生じるおそれのない、非類似の商標というのが相当である。
エ 小括
上記ウのとおり、本件商標と引用商標は、非類似の商標であるから、これらの指定商品の類否について検討するまでもなく、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)申立人の主張について
申立人は、本件商標の構成中、前半の「PRO」の文字部分は識別力を有しないものであるから、これに接する需要者は、「BIODERM」の文字部分を商標として認識する旨主張する。
しかしながら、上記(1)アのとおり、本件商標は、その構成態様等からすれば、常に一体不可分のものとして理解、認識されるものというのが相当であって、その構成中の「BIODERM」の文字のみを要部として分離抽出し、引用商標と対比することは、適切とはいえない。
したがって、申立人の上記主張は、採用することができない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではなく、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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