結論テキスト
登録第6948077号商標の商標登録を維持する。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 2025900197 |
|---|---|
| 審判種別 | 記載はありません。 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理 由
本件登録第6948077号商標(以下「本件商標」という。)は、「ergounion」の文字を標準文字で表してなり、令和7年1月11日に登録出願、第9類「モニター用取付器具」を指定商品として、同年7月2日に登録査定、同月14日に設定登録され、その商標権は現に有効に存続しているものである。
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標に係る登録異議の申立ての理由に該当するとして引用する商標(以下「引用商標」という。)は、「ergounion」の欧文字からなり、同人が「モニター用取付器具」(モニターアーム)について使用(以下「使用商品」という。)し、我が国の需要者の間に広く認識されているとするものである。
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第10号、同項第15号及び同項第19号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号の規定により、その登録は取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第8号証(枝番号を含む。)を提出した。
なお、証拠を表示する場合は、以下、「甲第1号証」を「甲1」のように省略して記載し、枝番号の全てを示すときは、枝番号を省略して記載する。
申立人は、本件商標の出願前に、Amazonにて販売者登録をし、2023年11月3日に、本件商標「ergounion」を使用商品に使用し、Amazonで販売を開始した(甲5)。
申立人は、2023年5月7日に、本件商標「ergounion」を使用商品に使用し、Amazonで販売を開始した(甲6)。
申立人は、本件商標の出願前より、Amazonで本件商標「ergounion」を使用商品に使用して販売しており、取引者や消費者の間に広く認識されているから、周知・著名な商標である。
なお、申立人は、2022年7月7日に、中国において、指定商品を「モニター用取付器具」とする「ergounion」の商標登録を有している。また、2023年1月17日にアメリカ合衆国、2022年12月28日に英国、2023年3月2日に欧州連合においても商標登録を有している。
本件商標は「ergounion」の文字を標準文字で表してなり、上記1のとおり、「ergounion」の欧文字からなる申立人の周知な引用商標と同一又は類似の商標である。
また、本件商標の指定商品「モニター用取付器具」は、申立人の使用商品と同一又は類似の商品である。
そうすると、本件商標は、申立人の使用する周知な引用商標と、同一又は類似の商標について、使用商品と同一又は類似の商品を指定商品とするものであるから、商標法第4条第1項第10号に該当するものである。
本件商標は、他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれのある商標であるから、商標法第4条第1項第15号に該当するものである。
本件商標の権利者がその商標を使用した場合、申立人の周知商標に化体した信用、名声、顧客吸引力等を毀損させるおそれがあるから、本件商標は、他人の周知商標と同一又は類似で不正の目的をもって使用する商標である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当するものである。
(1)申立人の主張及び同人が提出した証拠(甲5及び甲6)によれば、Amazonのウェブサイトにおいて、「モニター用取付器具」(モニターアーム)の画像とともに、「Ergounion」及び「ergounion」の文字が確認できるが、申立人の名称等の記載はなく、申立人の使用及び販売によるものであるか確認することはできない。
また、申立人は、2023年11月3日(甲5)及び2023年5月7日(甲6)に、本件商標「ergounion」を使用商品に使用し、Amazonで販売を開始した旨主張するが、いずれの証拠においても日付の記載がなく、これを確認することはできない。
(2)申立人が、本件商標「ergounion」を使用商品に使用し、販売した実績を示すものとして提出した証拠(甲8)には、「Ergounion」及び「ergounion」の文字が確認できるが、販売者名の記載がなく、申立人の販売に係るものであるか確認することはできない。
(3)上記(1)のとおり、Amazonのウェブサイトにおいて、「Ergounion」及び「ergounion」の文字が使用商品について、使用、販売されていることはうかがえるものの、申立人の使用及び販売によるものであるか確認することはできず、申立人の提出に係る証拠によっては、申立人の引用商標に係る申立人商品の市場シェア、継続的な売上高、広告宣伝の回数や費用等、その周知性を客観的に把握することができないから、引用商標が、どの程度の需要者に知られているかを評価することができない。
したがって、提出された証拠からは、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、引用商標が、申立人商品を表示するものとして、我が国又は外国における需要者の間に広く認識されているものと認めることはできない。
本件商標は、上記第1のとおり、「ergounion」の文字を標準文字で表してなるものであり、引用商標は上記第2のとおり「ergounion」の欧文字からなるものであるから、両者は、同一の文字からなるものといえ、同一又は類似するものである。
しかしながら、上記1のとおり、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認められないものである。
そうすると、本件商標は、本件商標の指定商品と使用商品が同一又は類似するとしても、商標法第4条第1項第10号に該当するものといえない。
上記2のとおり、本件商標と引用商標は同一又は類似するものであるが、上記1のとおり、引用商標は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認められないものであるから、引用商標の独創性の程度、本件商標の指定商品と使用商品との関連性の程度、需要者の共通性などを考慮しても、本件商標は、本件商標権者がこれをその指定商品について使用しても、取引者、需要者をして申立人の引用商標を連想又は想起させることはなく、その商品が他人(申立人)又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
その他、本件商標が出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情は見いだせない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものといえない。
上記2のとおり、本件商標と引用商標は同一又は類似するものであるが、上記1のとおり、引用商標は、申立人又は申立人の業務に係る商品を表示するものとして、我が国又は外国における需要者の間に広く認識され、本件商標の登録出願時及び登録査定時に周知著名性を獲得していたと認められないものであり、上記3のとおり、本件商標は、引用商標を連想又は想起させるものではないから、本件商標は、引用商標の名声に便乗して不正な利益を得るなど不正の目的をもって使用をするものということはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当するものといえない。
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同項第15号及び同項第19号のいずれにも違反してされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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