sokuhyo

Trademark Appeal Case

不使用取消と商標同一性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2021300106
審判種別記載はありません。
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

理 由

第1 本件商標

本件登録第5671065号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおり、「DRYVENT-S」の文字及び「ドライベントエス」の片仮名を2段に横書きしてなり、平成25年11月20日に登録出願、第24類「織物,布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布,織物製テーブルナプキン,ふきん,織物製トイレットシートカバー,織物製椅子カバー,織物製壁掛け,カーテン,テーブル掛け,どん帳」及び第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同26年5月16日に設定登録され、その商標権は、現に有効に存続しているものである。

なお、本件商標に係る商標権(以下「本件商標権」という。)は、その権利者が、株式会社フェニックス(以下「フェニックス社」といい、「前商標権者」ということがある。)に設定登録された後、令和3年1月28日受付の特定承継による本権の移転の登録がされた結果、フェニックス社から、クロノススポーツピーティーイー・リミテッド(以下「クロノス社」といい、「現商標権者」ということがある。)に権利が移転された。

そして、本件審判の請求の登録日は、令和3年3月10日であり、商標法第50条第2項に規定する「審判の請求の登録前3年以内」とは、平成30年(2018年)3月10日から令和3年(2021年)3月9日までの期間(以下「要証期間」という。)である。

第2 請求人の主張

請求人は、商標法第50条第1項の規定により本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。

1 請求の理由

本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により、取り消されるべきである。

2 答弁に対する弁駁

請求人は、被請求人提出の審判事件答弁書(以下「答弁書」という。)に対して、何ら弁駁していない。

第3 被請求人の答弁

1 被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第5号証(枝番号を含む。)を提出した。

以下、枝番号をすべて示すときは枝番号を省略し、証拠の表記に当たっては、「乙第○号証」を「乙○」のように省略して記載する。

(1)商標権者

被請求人は、本件商標に係る現商標権者であるが、本件商標の使用者は、前商標権者である、新潟県新発田市所在のフェニックス社である(甲1)。

(2)本件商標の使用

ア 本件商標は、「DRYVENT-S」の欧文字及び「ドライベントエス」の片仮名を2段に横書きしてなるところ、フェニックス社は、別掲2からなる商標(以下「使用商標1」という。)を商品の下げ札に付し(乙1)、その下げ札を、本件商標に係る指定商品「被服」に属する「トレッキング用ジャケット」(以下「本件使用商品1」という。)及び「トレッキング用パンツ」(以下「本件使用商品2」という。)に付していた。

また、フェニックス社は、使用商標1を本件使用商品1及び本件使用商品2を販売するためのカタログに付していた(乙2)。

イ フェニックス社は、別掲3からなる商標(以下「使用商標2」という。)を、本件使用商品1及び本件使用商品2を販売するためのカタログに付していた(乙2)。

ウ 使用商標1及び使用商標2は、本件商標の構成中「DRYVENT-S」の欧文字と、そのつづりを同じくし、その構成文字より生ずる「ドライベントエス」の自然的称呼も同じくするものであり、観念においても相違しない。それゆえ、使用商標1及び使用商標2は、本件商標と社会通念上同一と認められる(商標法第38条第5項括弧書き。同法第50条第1項)。なお、使用商標1及び使用商標2の末尾の「T」の右上部に記号「R」(審決注:「R」は丸付き文字である。便宜上、以下「(R)」と表す場合がある。)が付記されているが、「Registered Trademark」(登録商標)を意味する記号にすぎず、商標を構成するものではない。

エ 上記アないしウより、フェニックス社は、本件審判請求に係る指定商品について、本件商標の使用(商標法第2条第3項第1号、同項第2号及び同項第8号)をしていたことが明らかである。

(3)要証期間内かつ国内の使用

ア 品番「PH812ST11」及び同「PH812ST13」からなる本件使用商品1は、フェニックス社が国内で発行する商品カタログ「phenix 2018 SPRING & SUMMER COLLECTION」(以下「本件カタログ1」という。)の8頁に掲載されており、「透湿防水+通気性+ストレッチを兼ね備えた素材[DRYVENT-S(R)]を採用した」という記載とあいまって、使用商標1は本件使用商品1との具体的関係において使用されているものである(乙2の1)。

また、本件カタログ1の46頁には使用商標2が表示されており、8頁の「透湿防水+通気性+ストレッチを兼ね備えた素材[DRYVENT-S(R)]を採用した」という記載とあいまって、使用商標2が本件使用商品1との具体的関係において使用されているものである(乙2の1)。

イ 品番「PH852ST10」、同「PH812ST11」、同「PH812ST13」及び同「PH862ST60」からなる本件使用商品1並びに同「PH852SB10」及び「PH862SB60」からなる本件使用商品2は、フェニックス社が日本国内で発行する商品カタログ「phenix 2018-2019 FALL-WINTER COLLECTION」(以下「本件カタログ2」という。)の74頁及び79頁に掲載されており、「透湿防水+通気性+ストレッチを兼ね備えた素材[DRYVENT-S(R)]を採用した」という記載とあいまって、使用商標1が本件使用商品1及び本件使用商品2との具体的関係において使用されているものである(乙2の2)。

また、本件カタログ2の118頁には使用商標2が表示されており、74頁の「透湿防水+通気性+ストレッチを兼ね備えた素材[DRYVENT-S(R)]を採用した」などの記載とあいまって、使用商標2が本件使用商品1及び本件使用商品2との具体的関係において使用されているものである(乙2の2)。

ウ 品番「PH912ST13」からなる本件使用商品1及び同「PH912SB11」からなる本件使用商品2は、フェニックス社が日本国内で発行する商品カタログ「phenix 2019 SPRING & SUMMER」(以下「本件カタログ3」という。)の8頁及び9頁に掲載されており、「透湿防水+通気性+ストレッチを兼ね備えた素材[DRYVENT-S(R)]を採用した」という記載とあいまって、使用商標1が本件使用商品1及び本件使用商品2との具体的関係において使用されているものである(乙2の3)。

また、本件カタログ3の46頁には使用商標2が表示されており、8頁及び9頁の「透湿防水+通気性+ストレッチを兼ね備えた素材[DRYVENT-S(R)]を採用した」という記載とあいまって、使用商標2が本件使用商品1及び本件使用商品2との具体的関係において使用されているものである(乙2の3)。

エ 品番「PH912ST11」及び同「PH912ST13」からなる本件使用商品1並びに同「PH912SB11」からなる本件使用商品2は、フェニックス社が日本国内で発行する商品カタログ「phenix 2019-2020 FALL-WINTER COLLECTION」(以下「本件カタログ4」という。)の85頁に掲載されており、「透湿防水+通気性+ストレッチを兼ね備えた素材「DRYVENT-S(R)」を採用した」という記載とあいまって、使用商標1が本件使用商品1及び本件使用商品2との具体的関係において使用されているものである(乙2の4)。

また、本件カタログ4の124頁には使用商標2が表示されており、85頁の「透湿防水+通気性+ストレッチを兼ね備えた素材「DRYVENT-S(R)」を採用した」などの記載とあいまって、使用商標2が本件使用商品1及び本件使用商品2との具体的関係において使用されているものである(乙2の4)。

オ 品番「PHA12ST13」からなる本件使用商品1は、フェニックス社が日本国内で発行する商品カタログ「phenix 2020 SPRING & SUMMER COLLECTION」(以下「本件カタログ5」という。)の9頁に掲載されており、「透湿防水+通気性+ストレッチを兼ね備えた素材「DRYVENT-S(R)」を採用した」という記載とあいまって、使用商標1が本件使用商品1との具体的関係において使用されているものである(乙2の5)。

また、本件カタログ5の50頁には使用商標2が表示されており、9頁の「透湿防水+通気性+ストレッチを兼ね備えた素材「DRYVENT-S(R)」を採用した」という記載とあいまって、使用商標2が本件使用商品1との具体的関係において使用されているものである(乙2の5)。

カ 品番「PHA12ST13」からなる本件使用商品1は、フェニックス社が日本国内で発行する商品カタログ「phenix 2020-2021 FALL-WINTER COLLECTION」(以下「本件カタログ6」という。)の80頁に掲載されており、「透湿防水+通気性+ストレッチを兼ね備えた素材「DRYVENT-S(R)」を採用した」という記載とあいまって、使用商標1が本件使用商品1との具体的関係において使用されているものである(乙2の6)。

また、本件カタログ6の114頁には使用商標2が表示されており、80頁の「透湿防水+通気性+ストレッチを兼ね備えた素材「DRYVENT-S(R)」を採用した」という記載とあいまって、使用商標2が本件使用商品1との具体的関係において使用されているものである(乙2の6)。

キ 本件カタログ1から本件カタログ6は、株式会社帆風により作成されたものであり、同社から平成31年(2019年)1月30日、令和元年(同年)7月1日、同2年(2020年)1月20日にフェニックス社に対してカタログ作成に関する請求書が発行されており(乙3の1~乙3の3)、少なくとも本件カタログ3から本件カタログ6は、要証期間内に作成、発行されたものであることは明らかである。なお、請求書中の「Phenix19FW」は「phenix 2019-2020 FALL-WINTER COLLECTION」を、「20SS_Phoenix_ディーラーカタログ」は「phenix 2020 SPRING & SUMMER COLLECTION」を、「20FW_Phoenix_ディーラーカタログ」は「phenix 2020-2021 FALL-WINTER COLLECTION」を、それぞれ示す。

ク フェニックス社が令和3年(2021年)1月20日から同月22日に発行した請求書(審決注:乙4の表題部の記載からすると、「請求書」は「売上伝票」の誤記と認める。)には、品番「PHA12ST13」、同「PH912ST11」及び同「PH912ST13」からなる本件使用商品1並びに同「PH912SB11」からなる本件使用商品2が表示されており、本件使用商品1及び本件使用商品2が要証期間内に販売されていることは明らかである(乙4)。

ケ カタログ作成に関する請求書及び商品販売に関する請求書にフェニックス社の住所として「東京都新宿区新宿二丁目5番12号(東京都新宿区新宿2-5-12 FORECAST新宿AVENUE8F)」が表示されているが、当該住所はフェニックス社の事務所所在地の住所である(乙5)。

コ 上記アないしケより、本件商標の使用が要証期間内かつ日本国内においてなされていたことが明らかである。

2 結語

以上によれば、本件商標に係る商標権者は、要証期間に国内において、その請求に係る指定商品について本件商標の使用をしている。

第4 当審の判断

1 被請求人の主張及び同人提出に係る乙各号証によれば、次の事実が認められる。

(1)乙第1号証の2葉目ないし8葉目は、いずれも「トレッキング用ジャケット」の写真である。この「トレッキング用ジャケット」の左腕袖口部分には、「DRYVENT-S」の欧文字が表示された織りネームが付されており(2葉目、4葉目、5葉目)、フェニックス社のロゴマークが表示され(2葉目~4葉目、6葉目)、2葉目から4葉目、6葉目及び7葉目には「トレッキング用ジャケット」に下げ札が付けられており、「DRYVENT-S」の表示がされている。また、1葉目は、2葉目から4葉目、6葉目及び7葉目に表示された「トレッキング用ジャケット」に下げられた下げ札と主張するもので、これには、レタリングが施された「DRYVENT-S」及び「phenix」の各文字が表示されている。

なお、乙第1号証の写真の撮影日は、不明である。

(2)乙第2号証は、「商品カタログ」とする書面である。

乙第2号証の1の表紙部には、フェニックス社のロゴマーク及び「2018 SPRING & SUMMER COLLECTION」の記載が、その2葉目の中段部には、「Rainscape 3L Jacket」、「レインスケープ 3レイヤー ジャケット」、「NO. PH812ST11」、「PRICE ¥28,000(税抜き)」及び「SIZE S,M,L,XL」の文字、並びに、「ジャケット」の画像及び「DRYVENT-S」の文字をデザインしたロゴの表示があり、それらの右側には、「Brocken 3L Jacket」、「ブロッケン 3レイヤー ジャケット」、「NO. PH812ST13」、「PRICE ¥24,000(税抜き)」及び「SIZE XXS,XS,S,M,L,XL」の文字、並びに、「ジャケット」の画像及び「DRYVENT-S」の文字をデザインしたロゴの表示があり、当該頁の左下部には「08」の文字が表示されており、その4葉目には、フェニックス社のロゴマーク、フェニックス社の商号、東京都新宿区の住所、大阪営業所の記載とその住所等及び札幌営業所の記載とその住所等が記載されている。

また、乙第2号証の2の表紙には、フェニックス社のロゴマーク及び「2018-2019 FALL-WINTER COLLECTION」の記載が、その2葉目の下部左側には「Rainscape 3L Jacket」、「レインスケープ 3レイヤー ジャケット」、「NO. PH812ST11」、「PRICE ¥28,000(税抜き)」及び「SIZE S,M,L,XL」の文字、並びに、「ジャケット」の画像及び「DRYVENT-S」の文字をデザインしたロゴの表示があり、それらの右側には、「Brocken 3L Jacket」、「ブロッケン 3レイヤー ジャケット」、「NO. PH812ST13」、「PRICE ¥24,000(税抜き)」及び「SIZE XXS,XS,S,M,L,XL」の文字、並びに、「ジャケット」の画像及び「DRYVENT-S」の文字をデザインしたロゴの表示があり、当該頁の左下部には「74」の文字が表示されており、その4葉目には、フェニックス社のロゴマーク、フェニックス社の商号、東京都新宿区の住所、大阪営業所の記載とその住所等及び札幌営業所の記載とその住所等が記載されている。

乙第2号証の3の表紙部には、フェニックス社のロゴマーク及び「2019 SPRING & SUMMER COLLECTION」の記載が、その2葉目の下段部には、「Rainscape 3L Jacket」、「レインスケープ 3レイヤー ジャケット」、「NO. PH912ST11」、「PRICE ¥28,000(税抜き)」及び「SIZE XXS,XS,S,M,L,XL」の文字、並びに、「ジャケット」の画像及び「DRYVENT-S」の文字をデザインしたロゴの表示があり、それらの右側には、「Rainscape 3L Pants」、「レインスケープ 3レイヤー パンツ」、「NO. PH912SB11」、「PRICE ¥16,000(税抜き)」及び「SIZE XXS,XS,S,M,L,XL」の文字、並びに、「パンツ」の画像及び「DRYVENT-S」の文字をデザインしたロゴの表示があり、当該頁の左下部には「08」の文字が表示されており、その3葉目の上段部には、「Brocken 3L Jacket」、「ブロッケン 3レイヤー ジャケット」、「NO. PH912ST13」、「PRICE ¥24,000(税抜き)」及び「SIZE XXS,XS,S,M,L,XL」の文字、並びに、「ジャケット」の画像及び「DRYVENT-S」の文字をデザインしたロゴの表示があり、当該頁の右下部には「09」の文字が表示されており、その5葉目には、フェニックス社のロゴマーク、フェニックス社の商号、東京都新宿区の住所、大阪営業所の記載とその住所等及び札幌営業所の記載とその住所等が記載されている。

また、乙第2号証の4の表紙には、フェニックス社のロゴマーク及び「2019-2020 FALL-WINTER COLLECTION」の記載が、その2葉目の中段部には「Rainscape 3L Jacket」、「レインスケープ 3レイヤー ジャケット」、「NO. PH912ST11」、「PRICE ¥28,000(税抜き)」及び「SIZE XS,S,M,L,XL」の文字、並びに、「ジャケット」の画像及び「DRYVENT-S」の文字をデザインしたロゴの表示があり、それらの右側には、「Brocken 3L Jacket」、「ブロッケン 3レイヤー ジャケット」、「NO. PH912ST13」、「PRICE ¥24,000(税抜き)」及び「SIZE XXS,XS,S,M,L,XL」の文字、並びに、「ジャケット」の画像及び「DRYVENT-S」の文字をデザインしたロゴの表示があり、その下段部には「Rainscape 3L Pants」、「レインスケープ 3レイヤー パンツ」、「NO. PH912SB11」、「PRICE ¥16,000(税抜き)」及び「SIZE XXS,XS,S,M,L,XL」の文字、並びに、「パンツ」の画像及び「DRYVENT-S」の文字をデザインしたロゴの表示があり、当該頁の右下部には「85」の文字が表示されており、その4葉目には、フェニックス社のロゴマーク、フェニックス社の商号、東京都新宿区の住所、大阪営業所の記載とその住所等及び札幌営業所の記載とその住所等が記載されている。

乙第2号証の5の表紙部には、フェニックス社のロゴマーク及び「2020 SPRING & SUMMER COLLECTION」の記載が、その2葉目の上段部には、「Brocken 3L Jacket」、「ブロッケン 3レイヤー ジャケット」、「NO. PHA12ST13」、「PRICE ¥25,000(税抜き)」及び「SIZE XXS,XS,S,M,L,XL」の文字、並びに、「ジャケット」の画像及び「DRYVENT-S」の文字をデザインしたロゴの表示があり、当該頁の右下部には「09」の文字が表示されており、その4葉目には、フェニックス社のロゴマーク、フェニックス社の商号、東京都新宿区の住所、大阪営業所の記載とその住所等及び札幌営業所の記載とその住所等が記載されている。

さらに、乙第2号証の6の表紙には、フェニックス社のロゴマーク及び「2020-2021 FALL-WINTER COLLECTION」の記載が、その2葉目の上部左側には「Brocken 3L Jacket」、「ブロッケン 3レイヤー ジャケット」、「NO. PHA12ST13」、「PRICE ¥25,000(税抜き)」及び「SIZE XXS,XS,S,M,L,XL」の文字、並びに、「ジャケット」の画像及び「DRYVENT-S」の文字をデザインしたロゴの表示があり、当該頁の左下部には「80」の文字が表示されており、その4葉目には、フェニックス社のロゴマーク、フェニックス社の商号、東京都新宿区の住所、大阪営業所の記載とその住所等及び札幌営業所の記載とその住所等が記載されている。

(3)乙第3号証は、「請求書」と題する文書である。

乙第3号証の1は、上部中央に「請求書」の文字が、その左下部に「送付先」として「株式会社フェニックス」の会社名と住所、担当者名などが、右側に「日付」として「2019/01/30 12:00」及び「伝票No.」、請求書作成者である「株式会社帆風」の文字と同社の住所、電話番号等及び社判と思われる印影、それらの下欄の表には、「品名」の欄に「Phenix19FWディーラーカタログ/印刷加工/デザインレイアウト作成費用」の記載、並びに、「単価」及び「総合計金額」等の文字及び金額の記載がある。

乙第3号証の2は、上部中央に「請求書」の文字が、その左下部に「送付先」として「株式会社フェニックス」の会社名と住所、担当者名などが、右側に「日付」として「2019/07/01」及び「伝票No.」、請求書作成者である「株式会社帆風」の文字と同社の住所、電話番号等及び社判と思われる印影、それらの下欄の表には、「品名」の欄に「20SS_Phenix_ディーラーカタログ/印刷代」の記載、並びに、「金額」及び「総合計金額」等の文字及び金額の記載がある。

乙第3号証の3は、上部中央に「請求書」の文字が、その左下部に「送付先」として「株式会社フェニックス」の会社名と住所、担当者名などが、右側に「日付」として「2020/01/20」及び「伝票No.」、請求書作成者である「株式会社帆風」の文字と同社の住所、電話番号等及び社判と思われる印影、それらの下欄の表には、「品名」の欄に「20FW_Phenix_ディーラーカタログ/■デザイン・レイアウト制作費/■オフセット印刷加工料金/■追加絵型差し替えご指示」の記載、並びに、「単価」及び「総合計金額」等の文字及び金額の記載がある。

(4)乙第4号証は、「売上伝票」と題する書面である。

乙第4号証の1から乙第4号証の37には、その上部中央に「売上伝票」の記載、その直下に「年月日」(3-1-20、3-1-21又は3-1-22のいずれかが記載されている)、「伝票番号」(「10」から始まる6桁の数字)の記載があり、上部右側には「株式会社フェニックス」の会社名、「東京都新宿区」から始まる住所及び電話番号等の記載、上部左側には販売先の事業者名及び住所の記載があり、それらの下欄の表には、「商品コード・品名・色番・カラー」、「サイズ/数量」、「数量計」、「納入単価」及び「金額」等の項目があり、「商品コード・品名・色番・カラー」の欄には、「PHA12ST13」(乙4の1等)、「PH912ST11」(乙4の10等)「PH912ST13」(乙4の6等)及び「PH912SB11」(乙4の5等)の記載がある。

(5)乙第5号証は、Baseconnect株式会社が提供する企業検索の検索結果の写しであり、「株式会社フェニックス 本社」及び「事業所連絡先」として「東京都新宿区新宿」の住所が記載されており、2/3頁には、「テクニカルセンター」として「新潟県新発田市豊町」の住所が記載されている。

そして、当該2/3頁に記載の新潟県内の住所は、甲第1号証の商標登録原簿に、設定登録時に登録された住所と一致する。

2 上記1において認定した事実によれば、以下のとおり判断できる。

(1)使用者

現商標権者は、本件商標について特定承継を理由として、前商標権者から本件商標の移転の登録がなされているものであるから、現商標権者は、前商標権者が本件商標について行った権利義務についても、承継しているものといえる。

そして、上記1のとおり認定した事実は、前商標権者に係るものであることから、前商標権者が本件商標の使用者であって、現商標権者については本件商標の使用者であるとみなすべきである。

(2)使用商標

本件商標は、別掲1のとおり、「DRYVENT-S」の文字と「ドライベントエス」の片仮名を2段に表してなるものであるのに対し、使用商標1及び使用商標2は、上記1のとおり、「DRYVENT-S」の文字からなる。

そして、本件商標は、その構成中「ドライベントエス」の片仮名が、同構成中「DRYVENT-S」の文字の読みを表示するものと容易に認識することができることから、「DRYVENT-S」の文字のみの使用も本件商標の使用と認められる。

また、使用商標1及び使用商標2は、本件商標の上段部分と同じ「DRYVENT-S」のつづりからなり、使用商標1及び使用商標2と本件商標は、いずれも「ドライベントエス」と称呼されるものであることから、本件商標と使用商標1及び使用商標2は、社会通念上同一と認められる商標である。

(3)使用商品

使用商品1は、「ジャケット」であり、本件審判の取消請求に係る指定商品中、「被服」の範ちゅうに属する商品である。

また、使用商品2は、「パンツ」であり、本件審判の取消請求に係る指定商品中、「被服」の範ちゅうに属する商品である。

(4)使用時期

乙第4号証の1は、フェニックス社が、PHJ株式会社に対して、乙第2号証の5及び同号証の6のカタログ掲載の商品コード「PHA12ST13」からなる「ジャケット」(サイズ S、数量 3及びサイズ M、数量 6)及びその他の商品を販売し、その販売に関する令和3年1月20日付けで作成された売上伝票であり、また、乙第4号証の7は、フェニックス社が、株式会社RYHに対して、乙第2号証の5及び同号証の6のカタログ掲載の商品コード「PHA12ST13」からなる「ジャケット」(カラーNVについて、サイズ L、数量 2及びサイズ XL、数量 2。カラーODについて、サイズ M、数量 1及びサイズ L、数量 1。)及びその他の商品を販売し、その販売に関する令和3年1月21日付けで作成された売上伝票であり、これらの売上伝票に記載された内容をもって使用商品1を販売したものといい得る。

なお、商品コード「PHA12ST13」の「ジャケット」(売上伝票における品名は「シェルトップス」であるが、この商品コードと、乙2のカタログに記載の商品の品番とが一致していることから、同一の商品を示しているものであると認める。)を上記したとおり、販売したことが認められるところ、その売上伝票は作成日として「3-1-20」(令和3年1月20日)及び「3-1-21」(同3年1月21日)の表示があり、これは要証期間内である。

(5)小括

以上によれば、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に、要証期間内に、本件商標と社会通念上同一と認められる使用商標を付した使用商品を、第三者であるPHJ株式会社及び株式会社RYHに対して販売したと認めることができる。

上記の行為は、商標法第2条第3項第2号にいう「商品に標章を付したものを譲渡する行為」に該当する。

3 まとめ

以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標に係る通常使用権者が、本件審判の請求に係る指定商品について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標の使用をした事実を証明したものと認めることができる。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、請求に係る商品についての登録を取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。