結論テキスト
本件審判の請求は、成り立たない。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 2025005915 |
|---|---|
| 審判種別 | 記載はありません。 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理 由
本願は、令和6年4月9日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年9月19日付け :拒絶理由通知書
令和6年10月31日 :意見書、手続補正書の提出
令和7年1月20日付け :拒絶査定
令和7年4月17日 :審判請求書の提出
令和7年10月22日付け:審尋
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第9類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、登録出願されたものであり、その後、指定商品については、上記1の手続補正により、第9類「スマートフォン用保護フィルム,携帯電話機・スマートフォン・タブレットコンピュータ・タブレット端末の画面保護用フィルム」と補正されたものである。
原査定は、「本願商標は、「二刀流」の文字を縦書きで普通に用いられる方法により表してなるところ、「二刀流」の文字は、「二つの物事を同時にうまく行えること。」の意味を有する語として広く知られている。そして、本願の指定商品を取り扱う業界において、異なる種類の端末等の二つの物の特長をいかしてそれらの物を併用することを表す文字として「二刀流」の文字が使用されている実情がある。そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者は、「二つの物の特長をいかしてそれらの物を併用すること」、すなわち、指定商品の特性を表すものと認識するにとどまるといえる。したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標というのが相当であるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
当審において、上記1の審尋により、請求人に対し、別掲2及び別掲3のとおりの証拠を示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めたが、これに対して、請求人は、何ら回答していない。
(1)本願商標の商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、別掲1のとおり、筆文字風の書体で表された「二刀流」の文字を縦書きしてなるところ、当該文字は、「二つの物事を同時にうまく行えること。」等の意味を有するものである(出典:デジタル大辞泉(小学館))。
ところで、別掲2のウェブサイトの記載によれば、本願の指定商品に関連する分野において、当該分野に属する商品が「2つの機能(特徴)を有する商品」や「2つのことを行える商品」であることを表す際に、「二刀流」の文字(語)が一般に使用されている実情が認められる。
また、別掲2(1)及び(2)並びに別掲3のウェブサイトの記載によれば、2つ以上の機能(特徴)を有するスマートフォン用やタブレット用の画面保護フィルムが取引されている実情も認められる。
以上を踏まえると、本願の指定商品との関係において、「二刀流」の文字に接する需要者は、当該文字が使用された商品が、「2つの機能(特徴)を有する商品」や「2つのことを行える商品」であるといった商品の説明や特性を表したものと認識するとみるのが相当である。
そうすると、「二刀流」の文字からなる本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者は、「2つの機能を有する商品」や「2つのことを行える商品」であるという、その商品の説明、特性等を表示した宣伝文句の一種であると理解及び認識するにすぎないから、本願商標は、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきであり、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標というのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、「二刀流」ブランドの「スマートフォン用保護フィルム」について2021年4月より販売を開始し、販売期間の経過ともに販売数量も大きく増加しており、本願商標が請求人の「スマートフォン用保護フィルム」を表示する自他商品識別標識として機能を発揮している旨主張する。
これについて、請求人の提出に係る証拠及び同人の主張によれば、請求人は、本願商標を使用したスマートフォン用保護フィルムを提供していることが認められる。
しかしながら、その販売数量は必ずしも多いものとはいえず、本願商標の使用期間も僅か4年程度と長期にわたるものとはいえないことに加えて、何よりも別掲2のとおり「二刀流」の文字(語)が一般に使用されていることからすると、本願商標が、自他商品の識別標識として機能しているということはできない。
イ 請求人は、「二刀流」の文字からなる商標が複数登録されており、審査の安定性や公平性の観点から本願商標について識別力を認めるべきである旨主張する。
しかしながら、具体的事案の判断においては、過去の登録例等に拘束されることなく、商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と取引の実情に応じて個別的に判断されるべきであるところ、請求人の挙げる過去の登録例は、指定商品や判断時期が本願商標とは異なるものである点において、本願とは事案を異にするものというべきである。
ウ したがって、上記請求人の主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、これを登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
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