sokuhyo

Trademark Appeal Case

フロアビジョン識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025009225
審判種別記載はありません。
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和6年3月8日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和6年11月14日付け:拒絶理由通知書

令和6年12月26日 :意見書の提出

令和7年3月14日付け :拒絶査定

令和7年6月13日 :審判請求書の提出

令和7年11月18日付け:審尋

2 本願商標

本願商標は、「フロアビジョン」の文字を標準文字で表してなり、第9類「電子看板,電光掲示板,電子看板用ディスプレイパネル,LEDを用いた電光表示装置」及び第11類「電球,LED電球,照明用器具,LED照明用器具,照明装置,LEDを用いた照明装置」を指定商品として、登録出願されたものである。

3 原査定の拒絶の理由の要旨

原査定は、「本願商標は、「フロアビジョン」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「フロア」の文字は「床」の意味を有し、「ビジョン」の文字は「視覚による映像」の意味を有する語として広く親しまれている。そして、本願商標に係る指定商品を取り扱う業界において、床に配置される映像表示装置に「フロアビジョン」又はこれを欧文字で表した「FloorVison」の文字が使用されている実情がある。そうすると、本願商標をその指定商品に使用したとしても、これに接する取引者・需要者は、「床に配置される映像表示装置」又はそれに関する商品であると認識するにとどまるから、本願商標は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示するものと判断するのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

4 当審における審尋

当審において、上記1の審尋により、請求人に対し、別掲1及び別掲2のとおりの証拠を示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めたが、これに対して、請求人は、何ら回答していない。

5 当審の判断

(1)本願商標の商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について

本願商標は、「フロアビジョン」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「フロア」の文字は「床(ゆか)」を、「ビジョン」の文字は「視覚による映像」等の意味を、それぞれ有するものである(出典:デジタル大辞泉(小学館))。

ところで、別掲1のウェブサイトの記載によれば、本願の指定商品に関連する分野において、「サークルビジョン」や「シーリングビジョン」のように、「○○ビジョン」(○○には商品の形状や設置場所等を表す語が入る。)と称する映像表示装置が紹介、販売されている実情が認められる。

また、別掲2のウェブサイトの記載によれば、床に設置される床用(フロア用)の映像表示装置(ディスプレイ、LEDビジョン)が取引されている実情が認められ、そのうち、当該床用の映像表示装置について、別掲2(1)から(6)のウェブサイトのように、「フロアビジョン(フロアービジョン)」の文字(語)が使用されている実情も認められる。

さらに、本願商標は、標準文字で表されているから、普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものである。

そうすると、本願商標を構成する文字(語)が有する意味及び上記取引の実情を踏まえれば、「フロアビジョン」の文字からなる本願商標をその指定商品に使用するときは、本願商標に接する需要者は、当該商品が「フロア用の映像表示装置に係る商品」であると認識するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識し得ないものというのが相当であるから、本願商標は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というべきである。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、また、本願の指定商品中、上記商品以外の商品に使用するときは、その商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるから同法第4条第1項第16号に該当する。

(2)請求人の主張について

請求人は、原審における拒絶の理由において示された使用例は、「床用」及び「LED」という他の語を介在させることにより、床用の映像表示装置であることを明示的に表現しているのに対し、本願商標は「フロア」と「ビジョン」のみを直接結合した独特の造語である旨、「ビジョン」の語は様々な意味を有するものの「装置(ハードウェア)」を指すものではない旨、「フロアビジョン」の語の使用例については、「フロアビジョン」の語が単独では品質表示として機能しないから、説明的表記等が必要とされている旨述べた上で、「フロアビジョン」という語が需要者にとって、単に商品の機能・品質(床用の映像表示装置)を表示するだけの一般的な用語として浸透しているとはいえず、むしろ製品の名称や特徴を示すフレーズとして用いられているにすぎないと考えられる旨主張する。

しかしながら、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するというためには、審決時において、本願商標が、その指定商品との関係で、その商品の産地、販売地、品質、形状その他の特性を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示であり、本願商標の指定商品の取引者、需要者によって、本願商標がその指定商品に使用された場合に、将来を含め、商品の上記特性を表示したものと一般に認識されるものであれば足りると解される(知財高裁平成27年(行ケ)第10107号参照)。

そして、別掲1及び別掲2のとおり、「○○ビジョン」(○○には商品の形状や設置場所等を表す語が入る。)と称する映像表示装置が紹介、販売され、また、床用(フロア用)の映像表示装置(ディスプレイ、LEDビジョン)が取引され、そのうち、当該床用の映像表示装置について、「フロアビジョン(フロアービジョン)」の文字(語)が使用されている実情が認められることからすると、「フロアビジョン」の文字からなる本願商標は、その指定商品との関係で商品の品質を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示というべきであり、本願商標がその指定商品に使用された場合には、取引者、需要者によって、商品の品質を表示したものと一般に認識されるというべきである。

したがって、請求人の主張は、採用することができない。

(3)以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、これを登録することはできない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。