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Trademark Appeal Case

称呼類似と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025012513
審判種別記載はありません。
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和6年7月26日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和7年 2月12日付け:拒絶理由通知書

令和7年 3月28日 :意見書の提出

令和7年 5月 9日付け:拒絶査定

令和7年 8月 8日 :審判請求書の提出

2 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第43類「飲食物の提供」を指定役務として登録出願されたものである。

3 原査定の拒絶の理由(要旨)

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4986559号商標(以下「引用商標」という。)は、上段に「グラントウキョウ」の片仮名を、下段に「GranTokyo」の欧文字を上下二段に横書きしてなり、平成18年3月6日に登録出願、別掲2のとおりの役務を指定役務として、同年9月8日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

4 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、別掲1のとおり、黒色に塗りつぶした横長長方形内の上部に、赤色の2つの弧線の間に、ややデザイン化された白色の「SHOW RESTAURANT」の欧文字を配し、その下に同じ書体でデザイン化された黄色の「THE」、「GRAND」、「TOKYO」の欧文字を三段に横書きし、これらの文字部分を囲うようにネオンサインを模したと思しき赤色の装飾と「THE」の両端に青い小さな星を施し、その装飾の下に橙色の「座・グラン東京」の文字を横書きした構成よりなるものである。

そして、その構成中、「THE」の文字は、英語の定冠詞である「その,例の,問題の」等を、「GRAND」の文字は「雄大な, 壮大な」等(いずれも出典は「新英和中辞典第7版」株式会社研究社)をそれぞれ意味する語であり、「TOKYO」の文字は、日本国の首都を表す地名の「東京」の欧文字表記であり、全体として「壮大な東京」ほどの意味合いを看取させるものであるところ、これらの文字部分は、「SHOW RESTAURANT」や「座・グラン東京」の文字部分と比較して、横長長方形内の枠内中央に大きく、また、赤色の装飾を施し、黄色の文字で目立つように表されており、他の文字部分とも明らかに分離して配置されているものであるから、外観上、看者の注意を最も強く引く部分といえる。

そうすると、本願商標は、全体として捉えられる場合のほか、「THE」、「GRAND」、「TOKYO」の文字部分に着目し、当該部分のみを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。

したがって、本願商標は、その要部である「THE」、「GRAND」、「TOKYO」の文字部分(以下「本願商標の要部」という。)に相応して、「ザグランドトウキョウ」の称呼を生じ、「壮大な東京」ほどの観念を生じるものである。

(2)引用商標について

引用商標は、上段に「グラントウキョウ」の片仮名を、下段に「GranTokyo」の欧文字を上下二段に横書きしてなるところ、上下段は互いに近接した構成からすれば、上段の片仮名が下段の欧文字の読みを特定したものと無理なく認識できることから、引用商標からは、その構成文字に相応して「グラントウキョウ」の称呼が生じるものである。また、その構成中の「Gran」の文字は「おばあちゃん」(出典:「新英和中辞典第7版」株式会社研究社)を意味する語として、辞書に掲載されているものの、我が国において、そのような意味を有する語として一般に広く知られているとはいい難く、また、「Tokyo」の文字は、日本国の首都を表す地名の「東京」の欧文字表記であるところ、それらを結合させた引用商標全体としては、一般的な辞書に掲載がなく、直ちに特定の意味合いを想起させる語として一般に認識されているものともいえないことから、特定の観念を生じない造語として看取、把握されるものである。

したがって、引用商標は、その構成文字に相応して「グラントウキョウ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(3)本願商標と引用商標の類否について

本願商標と引用商標を比較するに、外観において、全体としては明らかに相違するものであり、本願商標の要部と引用商標との比較においては、本願商標の要部における「THE」の欧文字、「GRAND」の語尾の「D」の欧文字及び引用商標における「グラントウキョウ」の片仮名の有無の差異があり、また、本願商標の要部はデザイン化され、文字の書体や色彩も異なることから、両商標は、外観上、明確に区別できるものである。

そして、称呼において、本願商標から生じる「ザグランドトウキョウ」と、引用商標から生じる「グラントウキョウ」とは、「グラン」及び「トウキョウ」の音を共通にするものの、最も聴取しやすい語頭音における「ザ」の音の有無や中間音における「ド」音の有無の明確な差異を有するものであり、これらの差異音が両称呼に与える影響は決して小さなものとはいえないから、それぞれを一連に称呼した場合には、語調、語感等が異なり、両者は、称呼上、明瞭に聴別できるものである。

また、観念において、本願商標は、「壮大な東京」ほどの観念を生じるのに対して、引用商標は、特定の観念を生じないものであるから、両者は、観念上、相紛れるおそれはないものである。

そうすると、本願商標と引用商標とは、外観において明確に区別できるものであり、称呼において明瞭に聴別できるものであり、観念において相紛れるおそれのないものであるから、これらを総合勘案すれば、両者は、互いに相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、両商標の指定役務の類否について判断するまでもなく、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しないものである。

したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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