結論テキスト
本件審判の請求は、成り立たない。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 2023007340 |
|---|---|
| 審判種別 | 記載はありません。 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理 由
本願は、令和4年1月28日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年2月2日 :手続補正書の提出
令和4年7月25日付け:拒絶理由通知書
令和4年10月31日 :意見書の提出
令和5年1月25日付け:拒絶査定
令和5年5月8日 :審判請求書の提出
令和7年4月28日付け:審尋
令和7年9月8日 :意見書の提出
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第9類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものであり、その後、指定商品及び指定役務については、上記第1の手続補正書により、第9類「コンピュータハードウエア,コンピュータ,電子計算機,コンピュータ用プリンター,コンピュータ用ディスクドライブ,コンピュータ用メモリー,マイクロプロセッサ,電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路及び記憶媒体,ネットワーク接続用カード(LANカード),回路基板,コンピュータ用インターフェイスカード,集積回路,電子回路,マイクロチップ(コンピュータハードウェア),電話機に使用される回路用メモリーを搭載したネットワーク接続用自動ダイヤル装置,大規模集積回路,コンピュータ用チップ,電子応用機械器具及びその部品,金銭登録機,電話ダイヤル機,電気通信機械器具」及び第42類「コンピュータプログラミング,コンピュータソフトウェアの設計,コンピュータソフトウェアのバージョンアップ,コンピュータソフトウェアの保守,コンピュータソフトウェアの設計の分野における指導及び助言,コンピュータソフトウェアの設計又は作成又は保守に関する助言,コンピュータシステムの分析,コンピュータシステムの設計,コンピュータプログラムのインストール,コンピュータプログラムの複製,データ処理用コンピュータソフトウェアの設計,コンピュータハードウェアの設計に関する助言,電子計算機用プログラムの設計・作成又は保守,コンピュータソフトウェアの貸与,コンピュータハードウェアの貸与,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供,コンピュータハードウェアの外観の設計,集積回路の設計,半導体チップの設計,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計」に補正されたものである。
原査定は、「本願商標は、「GigaBit」の文字と「Code‐Storage Flash」の文字を2段に表してなるところ、「GigaBit」の文字は「10億ビットを表す情報量の単位」を、「Code」の文字は「情報伝達に用いられる記号体系」を、「Storage」の文字は「貯蔵」を、「Flash」の文字は「閃光」を、それぞれ意味する語として広く知られている。また、本願商標に係る指定商品及び指定役務を取り扱う業界では、「Code」の文字は、「情報に対して割り振られる体系だった数字」又は「ソースコード」のことであり、「Storage」の文字は「情報を記憶するための装置」を表し、記憶装置の種類として「Flash(フラッシュ)」タイプがあることが知られている。そして、「Code」を片仮名で表した「コード」及び「Storage」を片仮名で表した「ストレージ」の文字を用いた「コードストレージ」の語が、「コード」を保存する記録装置に一般的に用いられている。さらに、本願商標に係る指定商品及び指定役務を取り扱う業界において、情報量の単位として「GigaBit」の文字が使用されるとともに、「GigaBit」の情報量に対応するための商品が取り扱われていることがうかがえる。そうすると、本願商標はその全体から需要者・取引者に「10億ビットの情報量のフラッシュタイプのコード用記憶装置」ほどの意味合いを容易に理解させるものであるから、これをその指定商品及び指定役務中、上記記憶装置を有する商品又はそれに関する役務に使用しても、商品・役務の特性や優位性を表していると認識させるにとどまるものとみるのが相当であって、自他商品・役務の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきである。してみれば、本願商標は、識別力のない商標として、需要者が何人かの業務に係る商品・役務であることを認識することができない商標というのが相当であるから、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、上記商品・役務以外の商品・役務に使用するときは、商品の品質・役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、拒絶したものである。
当審において、令和7年4月28日付け審尋により、請求人に対し、別掲2から別掲5のとおりの証拠を提示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する回答を求めた。
請求人は、上記4の審尋に対し、令和7年9月8日付けの意見書を提出し、要旨、以下のとおりの意見を述べた。
本願商標は、別掲1のとおり、上段にややデザイン化された書体で「GigaBit」の欧文字を横書きし、その右下に小さく「Code‐Storage Flash」の文字を横書きしてなるところ、その構成中「GigaBit」の文字は、「〔電算〕ギガビット,10億ビット.」(出典:新英和中辞典第7版 株式会社研究社)の意味を有するものである。
また、本願の指定商品及び指定役務に関連する分野において、本願商標の構成中の「Code‐Storage」の文字や、その表音である「コードストレージ」の文字は、「コード用の記憶装置」であることを表す文字(語)として使用されており(別掲4(1)~(4)参照)、「Flash」の文字や、その表音である「フラッシュ」の文字は、記憶装置の種類が「Flash(フラッシュ)」タイプのものであることを表す文字(語)として使用されている(別掲2参照)。
さらに、本願の指定商品及び指定役務に関連する分野において、ギガビット単位の記憶容量を持つフラッシュタイプの記憶装置が取引されている実情や(別掲3参照)、コード用のフラッシュタイプの記憶装置が取引されている実情(別掲4参照)が認められる。
そして、本願商標の構成態様は、一般に、商品又は役務に標章等を使用する際に、様々なデザイン化が行われている現状にあっては、特殊な態様であるとはいい得ないものであって、このことは、別掲5のウェブサイトのように、デザイン化された文字を使用し、書体や大きさの異なる文字を組み合わせた態様のロゴが一般に使用されている実情にあることからも裏付けられるものであるから、本願商標は、それに接する需要者において、「GigaBit」及び「Code‐Storage Flash」の文字を普通に用いられる方法の範囲内で表示したものと理解、認識されるにすぎないというのが相当である。
そうすると、「GigaBit」及び「Code‐Storage Flash」の文字からなる本願商標を、その指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、当該商品又は役務が「ギガビット単位の記憶容量を持つコードを記憶させるためのフラッシュタイプの記憶装置に係る商品又は役務」であることを認識するにすぎず、他人の同種商品又は役務と識別するための標識であるとは認識し得ないものというべきである。
したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標というべきであるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(1)請求人は、本願商標を付したフラッシュメモリー(以下「使用商品」という。)は、2022年から世界的に広く販売され、全世界で非常に高い売上高を示しており、世界でも程度認知されているブランドである旨主張する。
そこで、請求人の主張及び同人から提出された証拠をみるに、使用商品について、世界における売上高が相当程度あり、また、商品のチラシに本願商標が使用されている事実は確認できる。
しかしながら、使用商品に関する、我が国における生産数、販売数、売上高、使用地域、国内シェア、広告宣伝の方法等は不明である。
また、請求人らが提出した証拠からは、本願商標がフラッシュメモリー以外の商品及び役務について、使用されていることを確認することができない。
以上を踏まえると、本願商標が、独立してその指定商品及び指定役務に使用された結果、需要者が何人かの業務に係る商品及び役務であることを認識することができるに至っていると認めることはできない。
(2)請求人は、本願商標の外観は非常に特徴的であり、チラシ等の宣伝資料の中でも際立って目立つ外観をしているもので、際立った外観的特徴から十分に識別力を有している旨、また、本願商標について、「GigaBit」や「Code‐Storage Flash」の欧文字に対して独占権を望んでいるのではなく、商標全体の外観的な特徴について権利化を望んでいる旨主張する。
しかしながら、上記1のとおり、一般に、商品又は役務に標章等を使用する際に、様々なデザイン化が行われており、デザイン化された文字を使用し、書体や大きさの異なる文字を組み合わせた態様のロゴが使用されている実情も認められることから、本願商標について、外観が非常に特徴的な態様であるとはいい得ないというのが相当である。そして、上記1のとおり、本願商標の構成文字は、「ギガビット単位の記憶容量を持つコードを記憶させるためのフラッシュタイプの記憶装置」であることを理解させるにすぎないものであり、このような表示は、取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものというべきものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としない、一般に使用される標章というべきである。
(3)したがって、上記請求人の主張は、いずれも採用することができない。
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、これを登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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