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Trademark Appeal Case

医療用衣類の記述性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025008341
審判種別記載はありません。
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和6年2月20日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和6年7月24日付け:拒絶理由通知書

令和6年9月17日 :意見書、手続補正書の提出

令和6年9月27日付け:通知書

令和7年2月25日付け:拒絶査定

令和7年5月30日 :審判請求書の提出

令和7年12月2日付け:証拠調べ通知書

令和8年1月8日 :意見書の提出

2 本願商標

本願商標は、「MEDICAL WEAR」の欧文字を標準文字で表してなり、第10類、第23類、第24類及び第25類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものであって、その後、上記1の手続補正により、第10類「医療用機械器具,医療用マスク,医療用サポーター」、第23類「糸,織物用化学繊維糸」及び第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物」(以下「補正後指定商品」という。)に補正されたものである。

3 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、「MEDICAL WEAR」の欧文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「MEDICAL」の文字は「医用の」の意味を、「WEAR」の文字は「衣類」の意味を有する語である。そして、「MEDICAL WEAR」の欧文字、及びその表音を片仮名で表した「メディカルウェア」の文字は、「医療用の衣類」を表すものとして使用されており、「医療用の衣類」には、原材料として、布・織物等の生地が用いられている実情がうかがえる。そうすると、本願商標は、補正後指定商品との関係において、「医療用の衣類に関する商品」であることを認識させるにとどまり、また、前記意味合いに照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるというのが相当である。したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

4 当審における証拠調べ通知

当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、別掲の事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、上記1のとおり、証拠調べ通知書によって通知し、相当の期間を指定してこれに対する意見を求めた。

5 証拠調べ通知に対する請求人の意見(要旨)

(1)「MEDICAL」、「WEAR」はそれぞれ種々の観念を有し、「MEDICAL WEAR」は辞書に載録された言葉でもないため、本願商標「MEDICAL WEAR」は、「医療用の衣類に関する商品」であることを認識させるにとどまるものではなく、特定の意味合いをなさない造語であると認識するのが相当である。

(2)審決例からも、「メディカル」、「MEDICAL」を含む登録例からも、「MEDICAL」が多義であって、「医用の」「医療用の」といった意味だけに限られるものではなく、「MEDICAL 〇〇」が十分に識別力を有することが明らかである。

6 当審の判断

(1)本願商標の商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について

本願商標は、「MEDICAL WEAR」の欧文字を標準文字で表してなるところ、補正後指定商品との関係においては、本願商標の構成文字中の「MEDICAL」の欧文字は、「医療の」(「ベーシックジーニアス英和辞典 第3版」大修館書店)、「WEAR」の欧文字は、「衣服、衣類」(前掲書)を意味する語であるため、本願商標は全体として「医療用の衣服、衣類」ほどの意味を容易に認識させるというのが相当である。

そして、別掲のとおり、補正後指定商品との関係において、「MEDICAL WEAR」又は「メディカルウェア」の語が、白衣、ナース服といった医療用のユニフォーム、すなわち「医療用の衣類(「衣服」を含む。以下同じ。)」ほどの意味合いで使用されている事実が見受けられる。

そうすると、本願商標の構成各文字の意味及び上記商品の取引の実情に照らせば、本願商標は、その補正後指定商品の分野の取引者、需要者に、「医療用の衣類」ほどの意味合いを容易に認識させるものであって、これを補正後指定商品に使用するときは、これに接する需要者は、「医療用の衣類に関する商品」であること、すなわち、商品の品質を表示したものと認識するにとどまるものというべきである。

そして、上記のとおり、本願商標は標準文字で表してなるものであるから、その態様上顕著な特徴は認められない。

したがって、本願商標は、補正後指定商品との関係において、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、「医療用の衣類に関する商品」以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるため、商標法第4条第1項第16号に該当する。

(2)請求人の主張について

ア 「MEDICAL」、「WEAR」はそれぞれ種々の観念を有し、「MEDICAL WEAR」は辞書に載録された言葉でもないため、本願商標「MEDICAL WEAR」は、「医療用の衣類に関する商品」であることを認識させるにとどまるものではなく、特定の意味合いをなさない造語であると認識するのが相当である旨主張する。

しかしながら、補正後指定商品との関係において、「MEDICAL WEAR」又は「メディカルウェア」の語が、白衣、ナース服といった医療用のユニフォーム、すなわち「医療用の衣類」ほどの意味合いで使用されている事実が見受けられるため、本願商標の各構成文字の語義及び上記取引の実情に照らせば、本願商標は、上記(1)のとおり、これに接する取引者、需要者に、「医療用の衣類」であることを容易に認識させるというのが相当である。

イ 請求人は、審決例からも、「メディカル」、「MEDICAL」を含む登録例からも、「MEDICAL」が多義であって、「医用の」「医療用の」といった意味だけに限られるものではなく、「MEDICAL 〇〇」が十分に識別力を有することが明らかである旨主張する。

しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品及び指定役務との関係や、その商品及び役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた審決例及び登録例は、商標の構成文字又は指定商品及び指定役務が異なるものであり、取引の実情も異なる点において、本願商標とは、事案を異にするものというべきであるから、過去の審決例及び登録例をもって、本願商標の登録の適否の判断基準とするのは必ずしも適切ではない。

ウ したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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