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Trademark Appeal Case

宣伝文句の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025009698
審判種別記載はありません。
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和6年1月9日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和6年 7月26日付け:拒絶理由通知書

令和6年12月20日 :意見書の提出

令和7年 3月11日付け:拒絶査定

令和7年 6月23日 :審判請求書の提出

令和7年12月17日付け:証拠調べ通知書

2 本願商標

本願商標は、「住むだけでしあわせになる家」の文字を標準文字で表してなり、第36類「不動産業務,建物の貸借,建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,建物又は土地の情報の提供,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供」を指定役務として登録出願されたものである。

3 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、「住むだけでしあわせになる家」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「住む」の文字は、「家や場所をきめて、常にそこで生活する。居住する。」等の意味を、「だけ」の文字は、「・・・ばかり。・・・のみ。」等の意味を、「しあわせ」の文字は、「幸福。幸い。」等の意味を、「家」の文字は、「すまい。自分の住んでいる建物。」等の意味を有する語として広く一般に親しまれている。そして、本願の指定役務を取り扱う業界において、本願商標に類する「住むだけで幸せになれる家」「住むだけで幸せになれる」及び「そこに住むだけで幸せになれる」等の文字が「住む人が幸せになれる家」を目指して役務を提供していることを表す宣伝文句の一種として使用されている実情が認められる。そうすると、本願商標を、その指定役務に使用しても、これに接する需要者及び取引者は、出願人の自他役務の識別標識として認識するというよりも、上記意味合いで、その役務の特徴、優位性を表す宣伝文句の一種を表す語として認識するというべきであるから、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標というのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

4 当審による証拠調べ通知

当審において、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するか否か、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲1及び別掲2のとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき通知し、請求人の意見を求めた。

5 証拠調べに対する請求人の意見

請求人は、上記4の証拠調べに対して、所定の期間内に何ら応答していない。

6 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第6号該当性について

本願商標は、「住むだけでしあわせになる家」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「住む」の文字は「居を定めてそこで生活する。」を、「しあわせ」の文字は「幸福。好運。さいわい。また、運が向くこと。」を、「家」の文字は「居住用の建物。うち。」(いずれも「広辞苑第七版」岩波書店)を意味する語として、いずれも広く一般に親しまれた語である。

そして、本願の指定役務を取り扱う業界においては、「住むだけで○○になれる家」、「住むだけで○○(に)なる」、「住むだけで○○になれる」及び「住むだけで○○」(○○には、何らかの利点を表す語が入る。以下同じ。)等の文字が、住むことのみによって何らかの利点があるという、役務の特性又は優位性等を表す語句として宣伝広告等に使用されている実情がある(別掲1)。

また、同業界においては、「幸せになる家」、「△△だけで幸せ(しあわせ)」(△△には住むことに関連する任意の語が入る。以下同じ。)等の文字が、住む人が幸せになれるような家を提供するという、役務の特性又は優位性等を表す語句として宣伝広告等に使用されている事実がある(別掲2)。

そうすると、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「住むことのみによって幸せになる家」を提供するものであるという、役務の特性又は優位性等を表すための宣伝広告の一種であると理解、認識するにとどまるというべきであるから、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標というのが相当である。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。

(2)請求人の主張について

請求人は、本願商標全体から生じる意味合いは漠然として具体性に欠けており、本願商標は、漠然とした意味合いを想起させるにとどまる旨主張する。

しかしながら、上記(1)で述べたとおり、本願の指定役務を取り扱う業界において、「住むだけで○○になれる家」や「幸せになる家」、「△△だけで幸せ(しあわせ)」等の文字が役務の特性又は優位性等を表す語句として宣伝広告等に使用されている事実があることを考慮すれば、本願商標は、指定役務の分野における宣伝広告を表示したものとして理解、認識されるといえる。

したがって、請求人の主張は採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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