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Trademark Appeal Case

品質表示の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025009863
審判種別記載はありません。
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和6年4月22日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和6年12月2日付け :拒絶理由通知書

令和7年1月15日 :意見書の提出

令和7年4月3日付け :拒絶査定

令和7年6月25日 :審判請求書の提出

令和7年10月30日付け:審尋

令和7年12月5日 :回答書の提出

2 本願商標

本願商標は、「ちゅるんとフチ感」の文字を標準文字で表してなるところ、第9類「コンタクトレンズ,コンタクトレンズ用容器」を指定商品として、登録出願されたものである。

3 原査定の拒絶の理由の要旨

原査定は、「本願商標は、「ちゅるんとフチ感」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「ちゅるん」の文字は、コンタクトレンズを取り扱う分野においては、瞳が潤っていて艶のある様子を表すものとして使用されている。また、本願商標の構成中「フチ」の文字は、カラーコンタクトレンズの一番外側に入っているラインをさすものであるところ、フチの感じ・様子について言及する際に「フチ感」の文字が使用され、また、ちゅるんとした瞳に見せるのに適したフチ感のコンタクトレンズが取引されている実情がうかがえる。そうすると、本願商標を、その指定商品に使用した場合、これに接する需要者は、「ちゅるんとした瞳に見せるフチの感じのコンタクトレンズ又はそれに用いる容器」であることを認識するにとどまるというのが相当である。したがって、本願商標は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

4 当審における審尋

当審において、上記1の審尋により、請求人に対し、別掲1及び別掲2のとおりの証拠を示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めた。

5 審尋に対する請求人の意見(要旨)

請求人は、上記4の審尋に対し回答書を提出し、要旨以下(1)から(3)のとおりの意見を述べた。

(1)「ちゅるん」の意味は、当該文字に続く説明的な記載があり、それによって認識されている場合もある。

(2)「ちゅるんとフチ感」といったとき、そのフチの太さや感じ(「くっきり」したフチなのか、等)によって、需要者が受け取る印象や内容が異なる。つまり、「ちゅるんとフチ感」だけでは、需要者に具体的かつ直接的に品質等に係る意味合いを想起させるものではない。

(3)本願商標は、「ちゅるんと」、「フチ」及び「フチ感」それぞれ単体の語から、何らかの意味合いを暗示させることがあるにしても、「ちゅるんとフチ感」全体で特定の具体的、直接的な意味合いを観念させないものであり、それ故に「ちゅるんとフチ感」は、一種の造語として理解、認識されるものである。

6 当審の判断

(1)本願商標の商標法第3条第1項第3号該当性について

本願商標は、「ちゅるんとフチ感」の文字を標準文字で表してなるところ、コンタクトレンズに関する分野において、その構成中の「ちゅるん」の文字は、「瞳が潤っていて艶のある様子」を表す文字(語)として(別掲1(1)~(4)参照)、「フチ感」の文字は、カラーコンタクトレンズの一番外側のラインであるフチの感じ(印象やデザイン)を表す文字(語)として一般に使用されている実情が認められる(別掲1(6)~(9)参照)。

そして、別掲1のウェブサイトの記載によれば、ちゅるんとした瞳に見せるフチを特徴としたコンタクトレンズが取引されている実情が認められる。

また、別掲2のウェブサイトの記載によれば、カラーコンタクトレンズの特徴を表す際に、「ちゅるんとフチ(感)」や「ちゅるんとしたフチ(感)」の文字(語)が使用されている実情も認められる。

さらに、本願商標は、標準文字で表されているから、普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものである。

そうすると、「ちゅるんとフチ感」の文字からなる本願商標を、その指定商品に使用しても、これに接する需要者は、当該商品が、「ちゅるんとした瞳に見せるフチの感じのコンタクトレンズ(及びその容器)」又は「ちゅるんとしたフチの感じのコンタクトレンズ(及びその容器)」であると認識するにとどまるというのが相当であるから、本願商標は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものといえる。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

(2)請求人の主張について

請求人は、「ちゅるんと」、「フチ」及び「フチ感」それぞれ単体の語から、何らかの意味合いを暗示させることがあるにしても、「ちゅるんとフチ感」全体で特定の具体的、直接的な意味合いを観念させないものであり、それ故に「ちゅるんとフチ感」は、一種の造語として理解、認識されるものである旨主張する。

しかしながら、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するというためには、審決時において、本願商標が、その指定商品との関係で、その商品の産地、販売地、品質、形状その他の特性を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示であり、本願商標の指定商品の取引者、需要者によって、本願商標がその指定商品に使用された場合に、将来を含め、商品の上記特性を表示したものと一般に認識されるものであれば足りると解される(知財高裁平成27年(行ケ)第10107号参照)。

そして、上記(1)のとおり、コンタクトレンズに関する分野における、本願商標の構成文字の使用例や、取引の実情を踏まえると、「ちゅるんとフチ感」の文字からなる本願商標は、その指定商品との関係で、「ちゅるんとした瞳に見せるフチの感じのコンタクトレンズ(及びその容器)」又は「ちゅるんとしたフチの感じのコンタクトレンズ(及びその容器)」といった商品の品質を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示というべきであり、また、本願商標がその指定商品に使用された場合には、取引者、需要者によって、商品の上記品質を表示したものと一般に認識されるというべきである。

したがって、請求人の主張は、採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、これを登録することはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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