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Trademark Appeal Case

商標の称呼と観念の判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025016494
審判種別記載はありません。
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和6年10月3日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和7年 4月11日付け:拒絶理由通知書

令和7年 5月 8日 :意見書、手続補正書の提出

令和7年 7月10日付け:拒絶査定

令和7年10月16日 :審判請求書の提出

2 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第3類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものである。

そして、本願の指定商品は、原審における上記1の手続補正書により、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,薫料」と補正されたものである。

3 原査定の拒絶の理由(要旨)

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)ないし(7)のとおりであり(以下、これらをまとめて「引用商標」という場合がある。)、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第525408号商標(以下「引用商標1」という。)

商標の構成:別掲2のとおり

指定商品:第3類「つや出し剤,磨き粉,磨き液,つや出し布,つや出し紙,研磨布,研磨紙」

登録出願日:昭和32年11月 8日

設定登録日:昭和33年 8月16日

書換登録日:平成21年 1月 7日

(2)登録第921991号商標(以下「引用商標2」という。)

商標の構成:別掲3のとおり

指定商品:第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料」

登録出願日:昭和43年10月12日

設定登録日:昭和46年 8月16日

書換登録日:平成13年 4月18日

(3)登録第1374744号商標(以下「引用商標3」という。)

商標の構成:別掲4のとおり

指定商品:第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」

登録出願日:昭和50年11月17日

設定登録日:昭和54年 2月27日

書換登録日:平成21年 3月 4日

(4)登録第1374745号商標(以下「引用商標4」という。)

商標の構成:別掲5のとおり

指定商品:第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」

登録出願日:昭和50年11月17日

設定登録日:昭和54年 2月27日

書換登録日:平成21年 3月 4日

(5)登録第3227519号商標(以下「引用商標5」という。)

商標の構成:別掲6のとおり

指定商品:第3類「せっけん類,香料類,家庭用帯電防止剤,さび除去剤,つや出し剤,靴クリーム,靴墨,床用樹脂ワックス用剥離剤」

登録出願日:平成 5年10月 6日

設定登録日:平成 8年11月29日

(6)登録第4011659号商標(以下「引用商標6」という。)

商標の構成:別掲7のとおり

指定商品:第3類「自動車用つや出しコーティング剤,自動車のタイヤ用つや出しコーティング剤,フロアーポリッシュ,その他のつや出し剤,せっけん類,自動車用芳香剤,家庭用芳香剤,その他の芳香剤,その他の香料類,靴クリーム,靴墨,家庭用帯電防止剤,家庭用静電防止剤,さび除去剤,フロアーポリッシュ用剥離剤,芳香作用を有する足・その他の身体用防臭剤」

登録出願日:平成 7年 8月29日

設定登録日:平成 9年 6月13日

(7)登録第4589527号商標(以下「引用商標7」という。)

商標の構成:株式会社リンレイ(標準文字)

指定商品:第3類「せっけん類,香料類,化粧品,つけづめ,つけまつ毛,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,歯磨き,床用ワックス剥離剤,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,つや出し剤,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,靴クリーム,靴墨,塗料用剥離剤」

登録出願日:平成13年 8月10日

設定登録日:平成14年 7月26日

4 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、別掲1のとおり、「凛麗」の漢字と「RINRAI」の欧文字を、上下二段に横書きしてなるところ、これらはいずれも一般的な辞書類に掲載されている語ではないものの、その構成中の「凛」の文字は「りりしい。」などを、「麗」の文字は「美しい。」などを、それぞれ意味する漢字であるから(出典:「新選漢和辞典 第八版」株式会社小学館)、「凛麗」の文字よりは、「りりしく美しい」ほどの意味合いが認識し得るものといえる。

そして、「凛」の文字は、「リン」と読むものであり、また、「麗」の文字は、「レイ」と読まれることが比較的多いものの、「ライ」の読みも辞書類に掲載されているものである上(出典:同上)、「高麗人参」(コウライニジン)などの語も知られていることから「ライ」と読まれることもあるものといえる。

そうすると、本願商標の構成中、「RINRAI」の欧文字は、「凛麗」の漢字の読みを特定するために表されているものと看取されるというべきであり、本願商標よりは、その構成文字に相応して「リンライ」の称呼のみが生じ、また、「りりしく美しい」ほどの観念が生じ得るものというのが相当である。

(2)引用商標について

ア 引用商標1について

引用商標1は、別掲2のとおり、「リンレイ」の片仮名を一列に横書きしてなるところ、これは一般的な辞書類に掲載されている語ではなく、また、特定の意味合いを認識させるものというべき事情も見当たらないことからすると、造語として理解されるものというのが相当である。

そうすると、引用商標1よりは、その構成文字に相応して「リンレイ」の称呼が生じ、また、特定の観念は生じないものというのが相当である。

イ 引用商標2及び引用商標5について

引用商標2は、別掲3のとおり、「RINREI」の欧文字と「リンレイ」の片仮名を上下二段に横書きしてなるものであり、また、引用商標5は、別掲6のとおり、「リンレイ」の片仮名と「RINREI」の欧文字を上下二段に横書きしてなるものであって、各商標の構成中の片仮名は欧文字の読みを表していると容易に理解し得るものである。

そして、「RINREI」及び「リンレイ」の文字は、一般的な辞書類に掲載されている語ではなく、また、特定の意味合いを認識させるものというべき事情も見当たらないことからすると、造語として理解されるものというのが相当である。

そうすると、引用商標2及び引用商標5よりは、その構成文字に相応して「リンレイ」の称呼が生じ、また、特定の観念は生じないものというのが相当である。

ウ 引用商標3及び引用商標6について

引用商標3は、別掲4のとおり、「Rinrei」の欧文字を一部図案化して表したといえるものであり、また、引用商標6は、別掲7のとおり、「RINREI」の欧文字を一部図案化して表したといえるものである。

そして、「Rinrei(RINREI)」の文字は、一般的な辞書類に掲載されている語ではなく、また、特定の意味合いを認識させるものというべき事情も見当たらないことからすると、造語として理解されるものというのが相当である。

そうすると、引用商標3及び引用商標6よりは、その構成文字に相応して「リンレイ」の称呼が生じ、また、特定の観念は生じないものというのが相当である。

エ 引用商標4及び引用商標7について

引用商標4は、別掲5のとおり、「株式会社リンレイ」の文字を一列に横書きし、その構成中「リンレイ」の文字が「株式会社」の文字よりもやや大きく表されているものであり、また、引用商標7は、「株式会社リンレイ」の文字を標準文字で表してなるものであって、いずれも「株式会社リンレイ」という法人の名称を表したものと、容易に理解できるものである。

また、引用商標4及び引用商標7の構成中の「リンレイ」の文字は、上記アと同様に造語と理解されるものであるのに対し、同構成中の「株式会社」の文字は、法人の種類を表す語であって、自他商品の識別機能を有するものではなく、簡易迅速を尊ぶ商取引の実情においては、引用商標4及び引用商標7に接する取引者・需要者が、その構成中の「リンレイ」の文字部分に着目し、当該部分をもって取引に当たる場合もあるというのが相当である。

そうすると、引用商標4及び引用商標7よりは、その構成文字に相応して「カブシキガイシャリンレイ」の称呼が生じるほか、その構成中の「リンレイ」の文字部分に相応した「リンレイ」の称呼も生じ、また、構成全体より「「株式会社リンレイ」という法人の名称」ほどの漠然とした観念が生じるものといえる。

(3)本願商標と引用商標の類否について

ア 本願商標と引用商標1の類否について

本願商標と引用商標1を比較するに、外観においては、本願商標は上記(1)、引用商標1は上記(2)アのとおりの構成からなるところ、両者は文字種や書体が異なることから、明確に区別することができるものである。

そして、称呼においては、本願商標より生じる「リンライ」と、引用商標1より生じる「リンレイ」とでは、語頭からの2音「リン」及び語尾の音「イ」を共通にするものの、3音目において「ラ」と「リ」の音で異なり、いずれも全部で4音という短い音構成においては、この差異が全体の印象に与える影響は小さくなく、語調、語感が異なるものといえるから、明瞭に聴別することができるものである。

また、観念においては、本願商標より「りりしく美しい」ほどの観念が生じ得るに対し、引用商標1よりは特定の観念は生じないものであるから、相紛れるおそれのないものである。

そうすると、本願商標と引用商標1とは、外観においては明確に区別できるものであり、称呼においても明瞭に聴別することができるものであって、観念において相紛れるおそれのないものであるから、両商標が与える印象、記憶等を総合してみれば、商品の出所について誤認混同を生じるおそれのない、非類似の商標というのが相当である。

イ 本願商標と引用商標2及び引用商標5の類否について

本願商標と引用商標2及び引用商標5を比較するに、外観においては、本願商標は上記(1)、引用商標2及び引用商標5は上記(2)イのとおりの構成からなるところ、両者は書体が異なる上、欧文字と並記されているものが漢字か片仮名かで異なり、また、各商標の構成中の欧文字である「RINRAI」と「RINREI」を対比してみても、6文字中5文字を共通にするものの、5文字目が「A」と「E」とで異なり、いずれも6文字という長いとはいえない文字構成において、この差異が全体の印象に与える影響は小さいとはいえないことから、十分に区別することができるものである。

そして、上記アと同様に、称呼においては、明瞭に聴別することができるものであり、また、観念においても、相紛れるおそれのないものである。

そうすると、本願商標と引用商標2及び引用商標5とは、外観においては十分に区別できるものであり、称呼においても明瞭に聴別することができるものであって、観念において相紛れるおそれのないものであるから、両商標が与える印象、記憶等を総合してみれば、商品の出所について誤認混同を生じるおそれのない、非類似の商標というのが相当である。

ウ 本願商標と引用商標3及び引用商標6の類否について

本願商標と引用商標3及び引用商標6を比較するに、外観においては、本願商標は上記(1)、引用商標3及び引用商標6は上記(2)ウのとおりの構成からなるところ、両者は漢字の有無や書体などが異なり、本願商標の構成中の欧文字「RINRAI」と引用商標3及び引用商標6を対比してみても、書体(図案化の有無)が異なる上、つづり字としても上記イと同様に異なるものであるから、明確に区別することができるものである。

そして、上記アと同様に、称呼においては、明瞭に聴別することができるものであり、また、観念においても、相紛れるおそれのないものである。

そうすると、本願商標と引用商標3及び引用商標6とは、外観においては明確に区別できるものであり、称呼においても明瞭に聴別することができるものであって、観念において相紛れるおそれのないものであるから、両商標が与える印象、記憶等を総合してみれば、商品の出所について誤認混同を生じるおそれのない、非類似の商標というのが相当である。

エ 本願商標と引用商標4及び引用商標7の類否について

本願商標と引用商標4及び引用商標7を比較するに、外観においては、本願商標は上記(1)、引用商標4及び引用商標7は上記(2)エのとおりの構成からなるところ、両者は全体としては「株式会社」の文字の有無などから別異の語を表していることが明らかである上、本願商標と引用商標4及び引用商標7の要部といえる「リンレイ」の文字とを対比してみても、上記アと同様に異なるものであるから、明確に区別することができるものである。

そして、称呼においては、本願商標より生じる「リンライ」の称呼と、引用商標4及び引用商標7より生じる「カブシキガイシャリンレイ」とは、音数が明らかに異なるものである上、引用商標4及び引用商標7より生じる「リンレイ」との比較においても、上記アと同様に、明瞭に聴別することができるものである。

また、観念においては、本願商標より「りりしく美しい」ほどの観念が生じ得るのに対し、引用商標4及び引用商標7よりは「「株式会社リンレイ」という法人の名称」ほどの漠然とした観念が生じるものであって、相違するものであるといえる。

そうすると、本願商標と引用商標4及び引用商標7とは、外観においては明確に区別できるものであり、称呼においても明瞭に聴別することができるものであって、観念においても相違するものであるから、両商標が与える印象、記憶等を総合してみれば、商品の出所について誤認混同を生じるおそれのない、非類似の商標というのが相当である。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、両商標の指定商品の類否について判断するまでもなく、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しないものである。

したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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