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Trademark Appeal Case

商標要部抽出の可否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025017023
審判種別記載はありません。
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和6年7月10日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和7年 2月18日付け:拒絶理由通知書

令和7年 7月23日付け:拒絶査定

令和7年10月24日 :審判請求書、手続補正書の提出

2 本願商標

本願商標は、「京いちじく熟王」の文字を横書きしてなり、第31類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものである。

そして、本願の指定商品は、当審における上記1の手続補正書により、第31類「京都産のいちじく,京都産のいちじくの苗」と補正されたものである。

3 原査定の拒絶の理由(要旨)

(1)商標法第4条第1項第11号

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6670457号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、令和4年9月30日登録出願、第31類「アボカド」を指定商品として、同5年2月9日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

なお、原査定は、引用商標の構成中「熟王」の文字部分を分離抽出し、これと本願商標とが類似する商標であるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとしたものである。

(2)商標法第4条第1項第16号

本願商標は、「京いちじく熟王」の文字を横書きしてなるところ、食品を取り扱う業界においては、「京○○」(「○○」の文字には食品の素材名が入る。)の文字が、「京都産の○○」ほどの意味合いを表す語として使用されている実情があることを考慮すると、本願商標の構成中の「京いちじく」の文字は「京都産のいちじく」を認識させる。

そうすると、本願商標をその指定商品中「京都産のいちじく」以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じるおそれがある。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。

ただし、本願の指定商品を「京都産のいちじく,京都産のいちじくの苗」に補正した場合は、この拒絶理由は解消する。

4 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

引用商標は、別掲のとおり、上部が円弧状に突出した円の内部にやや縦長な楕円を表した図形(外縁及び内部の楕円は緑色であり、その他はクリーム色である。以下「円図形」という。)を中央に配し、その上には王冠を表したと考えられる図形を茶色で表し、下には上下二段に黒色の「熟王アボカド」の文字と淡い茶色の「Jukuo Avocado」の文字(以下「文字部分」という。)を横書きしてなるものである。

そして、その構成中の円図形及び王冠様の図形と文字部分は、重なり合うことなく明らかに分離して配置されていること、また、文字部分についてみるに、上段の「熟王アボカド」の文字は、はっきりとした黒色で表されているものであるのに対し、下段の「Jukuo Avocado」の文字は、淡い茶色で、上段の文字よりも小さく表されており、やや視認しづらいことから、引用商標に接する取引者、需要者が、大きく、黒色ではっきりと表された「熟王アボカド」の文字に強く印象付けられることは、否定できないものである。

次に、引用商標の構成中の「熟王アボカド」の文字についてみるに、そのうち「アボカド」の文字は、引用商標の指定商品の普通名称であるから、自他商品の識別力を有しない部分といえるものであるのに対し、「熟王」の文字は、一般的な辞書類に掲載されている語ではなく、特定の意味合いを有する語として使用されているといった事情も見当たらないことから、造語として理解されるというべきものである。

しかしながら、引用商標の構成中の「熟王アボカド」の文字は、すべての文字が同書、同大、等間隔で一列に横書きされており、外観上一体的に看取し得るものであり、また、これより生じる「ジュクオウアボカド」の称呼は8音と冗長とまではいえず、一息で容易に発声できるものであって、さらに、引用商標の指定商品を取り扱う分野において、「熟王」の文字部分が強く支配的な印象を与えるというべき特段の事情は見当たらないものである。

そうすると、引用商標はその構成中の「熟王アボカド」の文字部分が、独立して出所識別標識としての機能を発揮し得るものであるから、引用商標の要部といえるものの、当該文字部分は、常に一連一体のものとして理解、認識されるというべきである。

したがって、本願の指定商品と引用商標の指定商品の類否について判断するまでもなく、引用商標の構成中「熟王」の文字部分を分離抽出し、これを前提に、本願商標と引用商標とが類似するものとして、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。

(2)商標法第4条第1項第16号について

本願商標は、その指定商品について、上記2のとおり補正された結果、これをその指定商品に使用しても、商品の品質について誤認を生じるおそれはなくなった。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第16号に該当するとした原査定における拒絶の理由は、解消した。

(3)まとめ

その他、本願についての拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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