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Trademark Appeal Case

不使用取消とウェブ表示の使用

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025300500
審判種別記載はありません。
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

結 論
登録第4989394号商標の指定商品中、第9類「電子応用機械器具及びその部品」についての商標登録を取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

理 由

第1 本件商標

本件登録第4989394号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成17年3月4日に登録出願、第9類「測定機械器具,電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、同18年9月22日に設定登録されたものである。

そして、本件審判請求の登録は、令和7年7月3日にされたものであり、この登録前3年以内の期間(同4年(2022年)7月3日~同7年(2025年)7月2日)を、以下「要証期間」という。

第2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求め、審判請求書及び令和7年8月6日付け審判事件答弁書(以下「答弁書」という。)に対する同年10月8日付けの審判事件弁駁書において、その理由を要旨以下のように述べている。

1 請求の理由

本件商標は、その指定商品中、第9類「電子応用機械器具及びその部品」(以下「本件審判請求に係る指定商品」という。)について、継続して3年以上日本国内において、本件商標の権利者(以下「商標権者」という。)、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用をした事実が存しないから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。

2 答弁に対する弁駁

(1)使用時期について

被請求人は、使用時期について、ウェブページ上の表示は商標法第2条第3項第8号に該当するとし、また、本ウェブページが平成19年(2007年)1月14日から平成28年(2016年)4月21日までの間に10回保存され、平成28年(2016年)4月21日以降も同一内容が継続して表示されている、としている。

しかしながら、本件商標が使用されていることを示す要証期間は本件審判請求の登録日である令和7年7月3日の前3年間、すなわち同4年7月3日から同7年7月2日までの3年の間であることが必要であるところ、被請求人は、単に同一内容が継続して表示されていると説明しているのみで、その間に表示使用されていることの客観的な証明はしていない。これに先立つ10年余りの期間においてウェブページが保存されていたとしても、要証期間外の使用であるにすぎず、審判請求登録日前の3年間にわたる使用を明確に示しているものではない。

一方、請求人は、本件審判請求に先立って行った調査の結果、審判請求前に我が国において継続して3年以上、指定商品について譲渡等がなされた事実を発見できなかったのである。これは、指定商品である使用対象商品が販売中止となっていたか、販売されていないことであると考えられる。

「ELEXY」を表示した商品を実際に販売しているのであれば、その記録が提出されてしかるべきであると考えられる。実際に製造も販売もされていない商品であるにもかかわらず、それがウェブページ上に表示されていても、広告にも該当しないことは明らかであり、当該商標が表示されていることは単に商標が存在していることを示すにすぎず、これは使用に該当しない、形式的なものであるといわざるを得ない。すなわち、現在、ウェブページ上で表示されているのは、過去に販売され、現在は実際に販売されなくなった商品であることを示す痕跡でしかなく、使用とはいえないことは明らかである。

また、当該商品は平成19年(2007年)1月以降に販売されているとしても、現時点では既に15年以上経過しており、販売から一定以上の期間が経過すると、一般的には商品の改良、モデルチェンジが実施され、これに伴い商標も変更使用されるのが通常であることを考えると、旧来の商品は販売されず、取り扱われなくなるのが業界の事情でもある。

ウェブページ上の当該商品が継続して販売されているのであれば、要証期間内における販売があったことが説明されるものと考える。

(2)使用対象商品について

被請求人は、本件商標が使用されている使用対象商品は、「店舗における対面販売において使用されるスケール・インジケーターであり、・・・透明ELディスプレイを採用することで、販売員と顧客とのコミュニケーションを妨げず、スムーズな対話を可能にする電子的な表示制御技術が活用されています。」としている。

そして、被請求人は、このスケール・インジケーターは電子式金銭登録機であるとしていると思われるが、このスケール・インジケーターはモニター自体が透明ELディスプレイになった表示制御技術を用いているにすぎない測定機械器具であり、測定機械器具は電子応用機械器具ではない。

また、被請求人の提出した乙第3号証掲載の使用対象商品(乙第6号証によるとSM-4600のショートポールタイプ)がどのような機能を有するかについて詳細はうかがい知ることはできず、このスケール・インジケーターが金銭登録機にあたるという答弁に根拠はないが、仮に本件使用対象商品が金銭登録機としての機能を有するのであれば、金銭登録機自体は電子応用機械器具に属さないのである。

ここで、審査基準に示されている商品それぞれに付与されている商品の類似群コードから考察すると、測定機械器具、金銭登録機、電子応用機械器具の商品は相互に類似商品ではないのであり、使用対象商品は、電子応用機械器具に該当しないものである。

なお、電子式金銭登録機は、一般財団法人電気安全環境研究所のウェブサイトの例示記載から電子応用機械器具であるとしているが、スケール・インジケーター自体は、購入品の量目を測定した測定値、及びその価格を表示する測定機能を有する機器であって、表示制御技術をモニターとして付属させているにすぎないから、測定機械器具に該当すると考えられる。

仮に金銭登録機の機能を有する場合であっても、上述のとおり金銭登録機は、電子応用機械器具に属さないことが明らかである。

なお、被請求人は、本件商標の出願過程において、電子応用機械器具用表示装置が電子応用機械器具であることの説明と、商品補正とを行っている事実からも使用対象商品が電子応用機械器具としての性質を有することは明らかである、としているが、意見書(乙5)の内容及び本件商標の経過情報によると、被請求人は拒絶された第9類「電子応用機械器具用表示装置」を単に削除しただけであり、本件商標は当該削除補正により商標法第6条第1項及び第2項に係る拒絶理由が解消されて登録に至ったものである。

したがって、これによっても、本件商標の使用対象商品である上記のスケール・インジケーター自体が、電子応用機械器具であることを説明しているものではない。

ところで、対面販売上のコミュニケーションを図るとする透明ELディスプレイのモニターを使用するとした、販売員と顧客とがスケール・インジケーターを仲立ちとしての、量り売りによる対面販売は、近時、著しく減少しており、現在では、適宜量目の下でパッケージされた商品の商品コードを読み取ることで精算・販売されているのが一般的である。

確かに、本件商標の使用対象商品の販売開始当初は、対面販売されることで使用対象商品の需要があったと思われるが、近時の販売形態の変化によって、現在では使用対象商品の需要がなくなり、これに伴い販売されないことになったと考えられる。

したがって、このような販売態様の変化に伴っても、使用対象商品が販売されているのであれば、上記のように要証期間内における販売があったことが説明されるのは容易であると考える。

(3)使用商標について

被請求人は、使用商標は「ELEXY」であり、本件商標とは、外観上、文字の一部に濃淡を形成してある部分があるか否か、大文字・小文字か否かという僅かな違いがあるのみで、称呼は完全に一致しているから、社会通念上同一と認められる、とする。

本件商標の商標態様は、別掲のとおりであって、「ELEX」は大文字であり、末尾文字は小文字「y」を大文字態様と合わせて拡大表示しており、文字の各区画は淡くし、その区画の重なる部位は濃く表示している。こうすることで、単に「エレクシー」と称呼させるとしても、大文字・小文字の組合せ、濃淡の表示の特異性とあいまって、需要者をして外観上の顕著な特徴を看取するのであり、これに強い印象を受けるのである。

一方、使用商標は、被請求人も認めるとおり、「ELEXY」の太字欧文字であって、いわば各ゴシック体様の通常、一般的に表示される何らの変哲もない表示態様であるから、特に注意を引くものではない。

したがって、使用商標は、その登録された商標態様における顕著な特徴が認められないから、本件商標とは全く異なる印象を有するのであり、称呼上同一であるとはいえ、外観上で懸絶した相違があるから、社会通念上も同一とは認められない。

(4)まとめ

以上のように、要証期間内に使用対象商品に本件商標が使用されているとはいえず、また、使用対象商品は電子応用機械器具及びその部品に該当せず、使用商標につき本件商標とは異なるから本件商標の使用ではない。

第3 被請求人の主張

被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求め、答弁書において、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第7号証を提出した。

以下、証拠の記載にあたっては、「乙第○号証」を「乙○」のように省略して記載する場合がある。

1 答弁の理由

(1)本件商標の使用事実

本件商標は、通常使用権者である株式会社デジアイズ(以下「デジアイズ社」という。)が、本件審判請求の登録日(令和7年7月3日)前3年以内に日本国内において、指定商品「電子応用機械器具及びその部品」について使用し、かつ、現在まで継続的に使用している。

(2)使用者

デジアイズ社は、商標権者である被請求人の支配下にある企業であり、資本関係証明書(乙1)により、デジアイズ社が被請求人の子会社であることが明らかであり、被請求人のウェブページ(乙2)に記載されたデジアイズ社の事業内容によれば、被請求人製品の開発及び製造を担当する工場である。

これらの証拠により、デジアイズ社が被請求人の製品開発・販売等に関与していることが確認でき、被請求人が製品製造を委託している関係からも、商標権者の通常使用権者として登録商標を使用していることが法的に裏付けられる。

なお、デジアイズ社が被請求人の支配下にあり、被請求人の製品開発・販売等に継続的に関与し、製造委託の関係にあることから、黙示の使用許諾が存在し、本件商標の通常使用権者として認められるべきである。

(3)使用態様及び使用時期

デジアイズ社の公式ウェブサイトにおいて、製品情報ページ「スケール・インジケーター」内(乙3)で「SM-4600」という製品型番と共に「ELEXY」商標(以下、「使用商標」という。)が使用されている。

当該ウェブページ上での表示は、商標法第2条第3項第8号に定める「これらを内容とする情報に標章を付して電磁的方法により提供する行為」に該当し、商標の使用として認められる。

さらに、アメリカの非営利団体「Internet Archive」が運営する、過去のWebページを保存・閲覧できる無料のオンラインサービス「Wayback Machine」により、本ウェブページが平成19年(2007年)1月14日から平成28年(2016年)4月21日までの間に10回保存されていることが確認できる(乙4)。

また、平成28年(2016年)4月21日以降も同一内容が継続して表示されていることから、使用商標の使用が継続して行われていることが明らかである。

(4)使用商標

使用商標「ELEXY」は製品型番と共に組み合わせて使用されているが、このうち、商標としての識別力を有する部分は「ELEXY」であり、「SM-4600」は製品型番を示す付加的な情報にすぎない。

また、本件商標は、各文字の一部に濃淡を形成する部分があるが、「ELEXy」という表記であることは明らかに視覚的に認定でき、「エレクシー」という称呼も導出される。

一方、使用商標は「ELEXY」であり、その文字からも当然に「エレクシー」という称呼も導出される。

このことから、両者の違いは、外観上、文字の一部に濃淡を形成している部分があるか否か、また、大文字・小文字か否かという僅かな違いがあるのみで、かつ、両商標の称呼は完全に一致していることから、取引者・需要者に対して同一の商標として認識されるものである。

したがって、使用商標「ELEXY」は、本件商標と社会通念上同一と認められる商標の使用に該当する。

(5)使用商標が用いられている対象商品

ア 本ウェブページ(乙3)には、使用商標が用いられている対象商品の説明として、「店舗における対面販売において使用されるスケール・インジケーターであり、電子技術を応用した表示機能を備えた機器です。特に、透明ELディスプレイを採用することで、販売員と顧客とのコミュニケーションを妨げず、スムーズな対話を可能にするなど、電子的な表示制御技術が活用されています。」の記載がある。

この記載から明らかなとおり、使用商標が用いられている対象商品は、店舗における商品の重さを計量し、商品単価とその商品の重さから当該商品の金額を算出し、その金額を電子的に表示する機能を有する機器であり、売上計上を目的とした電子式金銭登録機としての性質を有することが認められる。

イ さらに、本件商標の出願過程において、平成17年10月20日付の拒絶理由通知に対する平成17年12月6日提出の意見書(乙5)において、「「電子応用機械器具用表示装置」とは、ホストコンピュータからのデータ出力により文字及び動画を表示することができる表示器具であり、その表示にはエレクトロルミネッセンス(EL)素子を用いたディスプレイを使用するものです。主な使用用途としては、店舗情報の表示や、重量秤の表示部において重量・値段等表示する装置として使用されるものであり、「電子応用機械器具及びその部品」に含まれるものと判断されます。」と意見が述べられており、かかる意見に基づき本件商標は登録されており、これらの事実からも使用商標が電子応用機械器具としての性質を有することは明らかである。

ウ 「SM-4600 ELEXY」のカタログ(乙6)には、精肉店、鮮魚店、惣菜店等における量り売りに使用される旨が記載されており、販売員が顧客と対面しながら商品を計量し、その価格を表示した上で精算を行うための機器であることが明示されている。さらに、商品のマスタ管理や売上管理等を行うPOSシステムの機能を有していることが明らかである。

エ 一般財団法人電気安全環境研究所のウェブサイト「型式の区分・特定以外の電気用品」(乙7)において、「電子応用機械器具」の例示として「電子式金銭登録機」が挙げられている。

オ 小括

したがって、通常使用権者により、使用商標が、指定商品「電子応用機械器具及びその部品」に対して使用されている。

(6)むすび

以上より、通常使用権者であるデジアイズ社が本件商標を少なくとも平成19年(2007年)1月から現在まで継続して使用していることは明らかであり、商標法第50条第2項の証明がされている。

第4 当審における審尋及びそれに対する被請求人の対応

当審において、令和7年12月9日付けで通知した審尋により、被請求人の提出に係る証拠によっては、被請求人又は通常使用権者が、商標法第50条第2項に規定する本件商標の使用をしている事実証明したものとは認めることができない旨の見解を示し、被請求人に意見を求めた。

しかしながら、被請求人は、上記審尋に対し、何ら応答していない。

第5 当審の判断

1 被請求人の立証責任

商標法第50条による商標登録の取消審判の請求があったときは、同条第2項の規定により、被請求人において、その請求に係る指定商品のいずれかについての登録商標の使用をしていることを証明し、又は使用をしていないことについて正当な理由があることを明らかにしない限り、その登録の取消しを免れない。

すなわち、本件商標の使用をしていることを証明するには、商標法第50条第2項に規定されているとおり、被請求人は、ア 要証期間に、イ 日本国内において、ウ 本件商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが、エ 本件審判請求に係る指定商品のいずれかについての、オ 本件商標又は本件商標と社会通念上同一の商標の使用(商標法第2条第3項各号のいずれかに該当する使用行為)をしていることをすべて証明する必要がある。

2 被請求人の提出した乙各号証によれば、以下のとおりである。

(1)乙第1号証について

乙第1号証は、「資本関係証明」と題する書面であり、被請求人がデジアイズ社の株式を所有する比率について「100%」とする、被請求人の代表取締役の記名押印がなされた令和7年8月6日付けの書面である。

(2)乙第2号証について

乙第2号証は、印刷日を「2025/08/06」とする、被請求人のウェブサイトであり、「ホーム > (株)デジアイズ」の見出し下、「会社概要」の欄には「デジアイズは1944年、寺岡精工の部品加工・組立工場としてスタートしました。その後独立し、創業から70年以上を越えた現在、研究開発、設計機能を備えた寺岡グループの国内最重要生産拠点に成長しました。」との記載、並びに、「事業内容」の欄には「電子計量値付システム、自動計量包装値付機、POSシステム、POP作製システム、仕分けシステム、カウンティングスケール、自動倉庫管理システム、浄水システム、廃棄物管理システム、リサイクル処理機、アプリケーションソフト、医療用機器器具、専門店POSターミナルなどの開発、製造」との記載がある。

(3)乙第3号証について

乙第3号証は、印刷日を「2025/08/06」とする、デジアイズ社のウェブサイトであり、「製品情報」の見出し下、「スケール・インジケーター」の項目下の枠線内1段目に、右欄に「SM-4600 ELEXY 対面販売では、お客さまとのコミュニケーションを継続することが重要です。SM-4600 ELEXYは、お客さま側表示に透明ELディスプレイを採用することによりお客さまとコミュニケーションを妨げず、スムーズな対話を実現します。さらに透明ELディスプレイのかもし出す清潔感が、高級感のある売場づくりを演出します。」との記載、並びに、左欄に商品の画像が表示されている。

(4)乙第4号証について

乙第4号証は、印刷日を「2025/08/06」とする、「ウェイバックマシン」のウェブサイトであり、「これまでに保存された9,460億以上のウェブページを探索」、「https://www.digi-is.co.jp/products/products10.html」及び「2007年1月14日から2016年4月21日までの間に10回保存されました。」との記載がある。

(5)乙第5号証について

乙第5号証は、「提出日 平成17年12月6日」とする「商願2005-19004」の商標登録出願において被請求人を出願人とする「意見書」であり、「(1)本願指定商品にある「電子応用機械器具用表示装置」とは、ホストコンピュータからのデータ出力により文字及び動画を表示することができる表示器具であって、その表示にはエレクトロルミネッセンス(EL)素子を用いたディスプレイを使用するものです。そして、その主な使用用途としては、スーパーマーケット等の店舗情報を表示するディスプレイパネルとして使用するほかに、重量秤の表示部において重量・値段等を表示する表示部に使用するものです。(2)これらのことから、「電子応用機械器具用表示装置」は、「電子応用機械器具及びその部品」に含まれるものとも思われますので、本願商標登録の指定商品を「測定機械器具、電子応用機械器具及びその部品」とし、本意見書と同時に提出した手続補正書により補正を行いました。」との記載がある。

また、職権による調査によれば、当該出願については、意見書と同日提出に係る手続補正書が提出されており、指定商品が「第9類 測定機械器具,電子応用機械器具及びその部品」と補正されている。

(6)乙第6号証について

乙第6号証は、被請求人が「SM-4600 ELEXY」のカタログと主張するものであり、1葉目の左上部には、ロゴマークと「TERAOKA」の文字の記載、その下、中央部に「ELEXy」、「TRANSPARENT EL DISPLAY」、「SERIES」及び「エレクシーそれは透明なメッセージ!」の文字が4段に記載されており、それらの下には果実を持った人の手及び「季節のメニューをご用意しました。」や「TERAOKA」、「SM-4600」等の文字が表示された表示装置と思われる機械の画像が表示され、さらに、それらの左下部には「グッドデザイン賞 受賞商品 2003年度SM-4600ベンチタイプ」等の記載がある。

また、2葉目には、表示装置を備えた機械器具3台の画像が横に並び、左から「SM-4600 ELEXY Short Pole Type[ショートポールタイプ]」、「SM-4600 ELEXY Elevated Type[エレべーテッドタイプ]」及び「ELEXY Stand Type[スタンドタイプ]」との記載がある。

さらに3葉目には、上部中央に「ELEXy」の記載、その下欄の左側には「外形寸法図」として、「SM-4600 ELEXY/ショートポールタイプ」、「SM-4600 ELEXY/エレべーテッドタイプ」及び「ELEXY/スタンドタイプ」の記載及び各文字の下には寸法が表示された商品の画像が表示されており、また右側には「ELEXYの主な仕様」として、寸法等の記載がある。それらの下部には、「はかり・POS・FA」、「新しい常識を創造する。」及び被請求人の名称、住所、電話番号等の記載、並びに、その右側には略四角形の枠線内に「お問い合わせは」及び「K 0503」の記載、そして、四角形の下に「※記載内容については、改良のため予告なく変更する場合があります。※本カタログに掲載されている内容は、平成17年1月現在のものです。」との記載がある。

(7)乙第7号証について

乙第7号証は、印刷日を「2025/08/06」とする、一般財団法人電気安全環境研究所のウェブサイトであり、「型式の区分-特定以外の電気用品」の見出し及び「電子応用機械器具」の小見出し下、「電子式金銭登録機」との記載がある。

3 判断

上記2によれば、以下のとおり判断できる。

(1)使用商品について

被請求人は、答弁書において、通常使用権者であるデジアイズ社のウェブサイトにおいて、「製品情報」の見出し下に掲載されている「スケール・インジケーター」内の「SM-4600 ELEXY」という名称の商品(乙3。以下「使用商品」という。)は、「SM-4600」という製品型番とともに「ELEXY」という商標が使用されており、使用商品は、店舗における商品の重さを計量し、商品単価とその商品の重さから当該商品の金額を算出し、その金額を電子的に表示する機能を有する機器であって、売上計上を目的とした電子式金銭登録機としての性質を有するものであり、一般財団法人電気安全環境研究所のウェブサイト(乙7)において、「電子応用機械器具」の例示として「電子式金銭登録機」が挙げられていることからすれば、当該「スケール・インジケーター」は「電子応用機械器具及びその部品」に属する商品である旨主張している。

ところで、デジアイズ社のウェブサイト(乙3)に表示されている「スケール・インジケーター」については、その一連の語(文字)が、いかなる商品の商品名であるかは明らかではなく、また、その構成中の「スケール」の文字(語)が「はかり。長さ・角度・濃淡などをはかる器具。」等を意味し、「インジケーター」の文字(語)が「機器類の動作状況を表示する器具。またその表示部分。」等を意味する(いずれも、「三省堂国語辞典第8版」株式会社三省堂)ことから、それらの語義からすれば「はかり。長さ等を計る器具。」又はその範ちゅうの商品、若しくは「機器類の動作状況を表示する器具」であるといえるものであって、本件審判請求に係る指定商品と同一又は類似の商品であることを確認することができず、使用商品が本件審判請求に係る指定商品の範ちゅうに含まれる商品とみることはできない。

被請求人は、一般財団法人電気安全環境研究所のウェブサイト(乙7)において、「電子応用機械器具」の例示として「電子式金銭登録機」が挙げられていることからすれば、当該商品は「電子応用機械器具及びその部品」に属する商品であるとも主張している。

しかし、「電子式金銭登録機」については、「電子式」の語が電子の作用をその機械器具の要素としているとしても、「自動的に金銭出納の記録を行う機械。」(「広辞苑第8版」株式会社岩波書店の「金銭登録機」の項目より。)、すなわち、金銭出納の記録を機械の作用で行うことが、当該商品の本質であるといい得るものであるから、「電子式金銭登録機」は、「自動的に金銭出納の記録を行う機械。」である「金銭登録機」の範ちゅうの商品というべきであり、また、電子の作用をその機械器具の機能の本質的な要素としている「電子応用機械器具」の範ちゅうの商品であるとは認めることができないものである。

そして、一般財団法人電気安全環境研究所のウェブサイト(乙7)における「形式の区分」がいかなる基準で例示されているものかは、当該ウェブサイトにおける記載からはうかがい知ることができないことから、当該証拠によりその主張を採用することもできない。

(2)使用時期について

被請求人は、答弁書において、通常使用権者であるデジアイズ社の公式ウェブサイトにおいて、本件商標を使用商品に使用しており、過去のWebページを保存・閲覧できる無料のオンラインサービス「Wayback Machine」(乙4)によると、当該ウェブサイトが平成19年(2007年)1月14日から平成28年(2016年)4月21日までの間に10回保存され、また、当該ウェブサイトは、平成28年(2016年)4月21日以降も同一内容が継続して表示されていることから、使用商標の使用が継続して行われていることが明らかである旨述べている。

しかしながら、「Wayback Machine」によって当該デジアイズ社のウェブサイトが保存された期間、すなわち、インターネット上で当該ウェブサイトの閲覧が可能であったのは、平成19年(2007年)1月14日から平成28年(2016年)4月21日まで(以下、この期間を「乙3ウェブサイト保存期間」という。)であるから、乙3ウェブサイト保存期間は、要証期間外である。

また、デジアイズ社のウェブサイト(乙3)は、左上部に表された「2025/08/06 14:34」が、当該ウェブサイトを印刷した日時と認められるところ、2025年(令和7年)8月6日は要証期間外である。

そうすると、仮に、乙第3号証によって、本件商標を使用商品に使用したことが認められたとしても、要証期間に使用したことを認めることができる証拠は見いだせないから、当該証拠によっては、本件商標が使用された使用商品が要証期間に商標法第2条第3項各号に定める使用がされたと認めることはできない。

したがって、被請求人が提出した証拠によっては、本件審判請求に係る指定商品について、本件商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。)の商標法第2条第3項各号にいう使用があったことを認めるに足る事実を見いだせない。

4 まとめ

以上のとおり、被請求人の提出に係る証拠によっては、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが本件審判請求に係る指定商品についての本件商標(本件商標と社会通念上同一と認められる商標を含む。)の使用をしていることを被請求人が証明したとはいえない。

また、被請求人は、本件審判請求に係る指定商品について本件商標を使用していないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、その指定商品中の「結論同旨の指定商品」についての登録を取り消すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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