Trademark Appeal Case
称呼類似性と一体不可分
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2000−90285(T2000−90285/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4340744号商標(以下「本件商標」という。)は、平成10年5月21日に登録出願され、「OmniRetail」の文字を横書きしてなり、第9類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成11年12月3日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、平成4年9月29日に登録出願され、「OMNI」の文字を横書きしてなり、第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、平成8年4月30日に設定登録された登録第3143678号商標(以下「引用商標」という。)と類似する商標であり、本件商標の第42類の指定役務中「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供,婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供,マッサージ及び指圧,医業,調剤,展示施設の貸与」は引用商標の指定役務と同一又は類似のものである。
また、申立人は、外国においてホテル業を営んでおり、引用商標「OMNI」は、海外旅行の盛んな昨今、日本国内において周知商標である。そして本件商標はこれに類似するものであるから、本件商標を前記の指定役務に使用した場合は、申立人の業務に係る役務と出所について混同を生ずるおそれがあり、さらに、本件商標の商標権者は、世界的な営業活動を行っている企業であり、少なくとも「OMNI」商標のホテルが存在することを知り得たはずであって、本件商標は、不正の目的をもって使用するものであるから、商標法第4条第1項第10号、同第11号、同第15号及び同第19号に該当する。
したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、前記に示すとおりの構成よりなるところ、その構成に係る各文字は同書、同大、同間隔で一連にまとまりよく表されているものであって、その構成中の「Omni」の文字部分が独立して把握、認識されるとみるべき特段の理由は見い出せないものであるから、全体をもって一体不可分のものと理解されるものであり、その構成文字に相応して「オムニリテイル」の称呼のみを生ずる一種の造語よりなるといえるものである。
これに対し、引用商標は、前記したとおりの構成よりなるものであるから、その構成文字に相応して「オムニ」の称呼を生ずるものである。
そうすると、本件商標より生ずる「オムニリテイル」の称呼と引用商標より生ずる「オムニ」の称呼は、音構成、構成音数において顕著な差異を有するものであるから、称呼において互いに紛れるおそれのないものであり、その観念においても類似するものとすることはできない。また、本件商標と引用商標は、前記のとおりであって外観上、十分に区別し得る差異を有するものと認められる。
してみれば、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれにおいても類似することのない十分に区別し得る商標といえるものである。 また、申立人の提出に係る証拠によっては、引用商標が申立人の業務に係るホテル業、即ち、「宿泊施設の提供」を表示するものとして、本件商標の登録出願時に取引者・需要者の間に広く認識されていたものとは認められない。加えて、本件商標は前記のとおりであるから、本件商標を指定役務中の「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供,婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供,マッサージ及び指圧,医業,調剤,展示施設の貸与」に使用した場合に、その役務が申立人又は申立人と関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その役務の出所について混同を生じさせるおそれのないものである。
さらに、本件商標は、上記の通りであるから、申立人の出所表示機能を希釈化させたり、又はその名声を毀損させるなど不正の目的をもって出願されたものとは認められない。
そうしてみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものでない。
したがって、本件商標は、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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