Trademark Appeal Case
UNIXWAREとUNIXの称呼類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年異議第91196号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4273396号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成7年3月13日に登録出願され、「UNIXWARE」文字を横書きしてなり、第9類「電気通信機械器具,レコード,録音済みコンパクトディスク,電子応用機械器具及びその部品,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,自動販売機,家庭用テレビゲームおもちゃ」を指定商品として、平成11年5月21日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立の理由
(1)本件商標は、「UNIX」の文字を横書きしてなり、平成1年12月26日に登録出願され、第11類「電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路、電子計算機用プログラムを記憶させた磁気ディスク、電子計算機用プログラムを記憶させた磁気テ―プ、電子計算機、その他の電子応用機械器具、但し、電子管、半導体素子、電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路以外の電子回路を除く」を指定商品として、平成7年1月31日に設定登録されている登録第2702681号商標(以下、「引用商標」という。)と類似するばかりでなく、その指定商品も同一または類似のものである。
(2)申立人は、引用商標をコンピュータ、パソコン、等に長年使用してきた結果、本件商標登録出願時に、該文字よりなる商標は申立人の業務に係る商標と広く需要者の間に認識されているものであるから、引用商標と類似する本件商標を、その指定商品に使用した場合には、その商品が申立人又は申立人と何等かの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
(3)本件商標権者は、著名な引用商標の顧客吸引力に只乗りしようとの意図があり、不正の目的をもって使用するものである。
(4)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に該当し、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標と登録異議申立人の「UNIX」と関係について
登録異議申立人(以下、「申立人」という)が自己の商品に使用する「UNIX」なる商標は、アメリカ電話電信会社(以下、「AT&T」という。)ベル研究所で1969年に開発されたコンピュータ・オペレーション・システムに名付けられた名称に基づくものである。その後、AT&Tの「UNIX」事業と「UNIX」の商標は、1993年にノベル社(その後、名義変更がなされ、現在は「ザ・サンタ クルズ オペレーション インコーポレイテッド」となっている。)に売却されたものであるが、ノベル社は1995年に商標「UNIX」を申立人に譲渡し、自社は「NetWare」と「UNIX」を統合した「UnixWare」を開発し・販売してきたところである。この間、ノベル社と「ユニックス システム ラボラトリーズ」(以下、「USL」という。)は「ユニベル社」を設立し、同社は「Unix」の改良版である「SVR4.2」に「NetWare」の機能を統合し、「UNIX」上で動く「NetWare」と連携した「UnixWare 1.0」を開発したが、1994年に「USL」がノベル社に買収されたためこれらの財産と権利は全てノベル社に移転し、同社は、1994「UnixWare1.1」、1995年「UnixWare2.0」、1996年「UnixWare2.1」等、「UnixWare」の改良版を次々に開発・販売してきた。そして現在、コンピュータ、パソコン等を取り扱う業界においては、「UnixWare」商標は、ノベル社(現商標権者である「ザ・サンタ クルズ オペレーション インコーポレイテッド」)のものとして広く認識されているのが実情である。(「デンタル用語事典」日経BP社出版局2000−2001、「通信・ネットワーク用語ハンドブック」日経BP社2000年版、「コンピュータ通信放送標準事典」アスキー出版局1998年)
(2)本件商標と引用商標との類否判断について
本件商標は「UNIXWARE」の文字を同書・同大・等間隔に書してなるものであるから、これよりは「ユニックスウエア」の称呼を生ずるものとみるのが相当である。
他方、引用商標は「UNIX」の文字よりなるものであるから、これよりは「ユニックス」の称呼を生ずるものというのが相当である。
そして、「ユニックスウエア」と「ユニックス」の称呼とは、前半部において「ユニックス」の音を同じくするものの、後半部において、「ウエア」の音の有無の差異を有するものであるから、称呼上明らかに相違するものである。
また、本件商標と引用商標とは上記したとおりの構成よりなるものであるから、外観、観念上は互いに区別しうるものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念につて相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
(3)本件商標と引用商標との混同を生じさせるおそれについて
本件商標は、その構成中に申立人の著名な商標である「UNIX」の文字を有するとしても、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれについても相紛れるおそれのない商標であるばかりでなく、上記(1)で述べた如く、「Unix」商標の所有権移動の経緯と「UnixWare」商標との関係及び本件商標と申立人が使用する商標とが、取引者・需要者間にそれぞれ別会社のものとして認識されている、等を総合し判断すれば、これを商標権者がその指定商品に使用しても、その商品が申立人又は申立人と何等かの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものといわざるを得ない。
(4)本件商標が不正な目的をもって出願・登録されたものであるか否か
本件商標は、自己のコンピュータ・オペラーション・システム名より採択した一連の造語よりなる商標と認められるものであるから、何ら不正の目的をもって使用するものとは認められないものである。
(5)結論
してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものとすることはできない。
したがって、本件商標は、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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