結論テキスト
登録第6939735号商標の商標登録を維持する。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 2025900177 |
|---|---|
| 審判種別 | 記載はありません。 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理 由
本件登録第6939735号商標(以下「本件商標」という。)は、「GRANDHOUSE」の文字を標準文字で表してなり、令和7年4月3日に登録出願、第37類「建設工事,建設工事に関する助言,建築設備の運転・点検・整備」を指定役務として、同年6月12日に登録査定、同月18日に設定登録されたものである。
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、登録異議の申立ての理由において引用する登録商標(以下、1ないし3をまとめて「引用商標」という。)は、次のとおりであり、いずれも現に有効に存続している。
商標の態様:Gran house(標準文字)
登録出願日:令和3年10月18日
設定登録日:令和4年3月31日
指定役務:第37類及び第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
商標の態様:グランハウス(標準文字)
登録出願日:平成28年7月16日
設定登録日:平成28年12月9日
指定役務:第37類及び第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
商標の態様:GRAND HOME(標準文字)
登録出願日:平成28年5月17日
設定登録日:平成30年11月22日
指定役務:第37類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するから、同法第43条の2第1号により、第37類「全指定役務」の登録は取り消されるべきである旨申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第4号証(なお、証拠の表記にあたっては、「甲第○号証」を「甲○」と記載する。)を提出した。
(1)本件商標と引用商標1(甲2)との対比
ア 本件商標は、「GRANDHOUSE」のアルファベット10文字から構成されており、「壮大な、威厳のある」等の意味を有する英語の単語「GRAND」と「家、住宅」等の意味を有する英単語「HOUSE」とを組み合わせてなる用語である。
イ 称呼に関して、「GRAND」の部分からは、「グランド」の称呼が生じ、「HOUSE」の部分からは、「ハウス」の称呼が生じ、本件商標全体からは「グランドハウス」の称呼が生ずる。
ただし、英単語「GRAND」の語尾は、破裂音の「d」であって弱く発音される部分であるため、英単語「GRAND」の発音は、実際には「グラン」と聞こえるケースが多く、「GRAND」の部分は、「グラン」の称呼をも生ずるものであり、本件商標全体からは、「グランハウス」の称呼も生ずる。
このことは、インターネット上の検索で、「grand」の欧文字と、その読みとしての片仮名表記の「グラン」とが併記されているウェブサイトの事例が、多数存在することからも明らかである。
一方、申立人が引用する引用商標1は、「グランハウス」の称呼を生ずることが明らかであるから、本件商標と引用商標1とは、称呼において同一である。
ウ 外観に関して、本件商標「GRANDHOUSE」と引用商標1「Gran house」とは、先頭から5文字目に関して、本件商標はアルファベット「D」の文字が位置するのに対して、引用商標1では空白のスペースが位置する点で異なる。
また、先頭の「G」の文字は、双方アルファベットの大文字で共通するが、それ以外の文字は、本件商標は全てアルファベットの大文字であるのに対して、引用商標1では最初の文字「G」以外は、全てアルファベットの小文字である点で異なる。
しかし、全体として観察すると、真ん中部分の文字「D」とスペースとの相違は、外観全体では微細な差異にすぎず、外観において、本件商標と引用商標1とは類似する。
エ 観念に関して、そもそも用語「gran」は、英語やフランス語等の「壮大な、大きな」等を意味する単語「grand」や、イタリア語やスペイン語等の同じく「壮大な、大きな」等を意味する単語「grande」に由来する語であり、一般的に「大きな、豪華な」等を意味する。そして、単語「house」は、「家、住宅」等の意味を有する。
よって、本件商標「GRANDHOUSE」は、「大きな家、壮大な住宅」といった意味を有し、一方、引用商標1「Gran house」は、「大きな家、豪華な住宅」等の意味を有する。
そうすると、観念において、本件商標と引用商標1とは同一又は類似である。
オ 以上、本件商標「GRANDHOUSE」と引用商標1「Granhouse」とは、外観、称呼及び観念の全てにおいて同一又は類似であり、両者が類似することは明らかである。
(2)本件商標と引用商標2(甲3)との対比
ア 称呼に関して、申立人が引用する引用商標2は、「グランハウス」の称呼を生じ、上述したように本件商標「GRANDHOUSE」は、「グランハウス」の称呼も生ずるものであるから、本件商標と引用商標2とは、称呼において同一である。
イ 観念に関して、片仮名書きの用語「グラン」は、用語「gran」や単語「grand」の読みとして認識され、「壮大な、大きな、豪華な」等を意味する。
そうすると、本件商標が「大きな家、豪華な住宅」等の意味を有するのに対して、引用商標2は、「大きな家、豪華な住宅」等の意味を有し、観念において、本件商標と引用商標2とは同一又は類似である。
ウ 以上、本件商標「GRANDHOUSE」と引用商標2「グランハウス」とは、外観において、アルファベット文字と片仮名との相違はあるものの、称呼及び観念において同一又は類似であり、両者が類似することは明らかである。
(3)本件商標と引用商標3(甲4)との対比
ア 本件商標「GRANDHOUSE」と申立人が引用する引用商標3「GRAND HOME」とは、どちらも10文字程度のアルファベットの標準文字を横書きして表してなるところ、両者の構成中の前半の単語「GRAND」は同一であり、後半の単語は、「HOUSE」と「HOME」とで異なる。
イ 外観に関して、本件商標と引用商標3とは、前半の単語(「GRAND」)と後半の単語(「HOUSE」又は「HOME」)との間のスペースの有無と、後半の単語の頭「HO」と最後「E」との間のアルファベット文字が「US」と「M」とで異なるだけである。
このように、本件商標と引用商標3とは、外観上、スペースの有無と中間のアルファベット文字の1文字又は2文字が違うだけであり、外観上、判然と区別し得る程度の差異ではなく、外観において両者が類似することは明らかである。
ウ 観念に関して、そもそも英単語「HOUSE」と「HOME」とは、どちらも「家」を意味し、上述したように、本件商標が「大きな家」を意味するのに対して、引用商標3も「大きな家」を意味し、観念において両者は同一である。
エ 以上、本件商標「GRANDHOUSE」と引用商標3「GRAND HOME」とは、称呼において一部相違はあるものの、外観及び観念において同一又は類似であり、両者が類似することは明らかである。
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
(1)本件商標
本件商標は、上記第1のとおり、「GRANDHOUSE」の文字を標準文字で表してなるところ、本件商標全体としては、辞書等に掲載された語ではないものの、その構成中の「GRAND」及び「HOUSE」の文字は、各々「雄大な,壮大な」及び「家」を意味する英語(いずれも「新英和中辞典第7版」株式会社研究社。以下「新英和中辞典」という。)である。
なお、両語は、一般的な国語辞書(例えば「デジタル大辞泉」小学館。以下「大辞泉」という。)にも、「グランド(grand)」及び「ハウス(house)」の見出しで、「他の外来語の上に付いて、大きな、りっぱな、などの意を表す。」及び「家。家屋。住宅。」ほどの意味を有する語として掲載されており、我が国において親しまれたものである。
したがって、本件商標は、その構成文字に相応して「グランドハウス」の称呼を生じ、「大きな家」ほどの観念を生じるものである。
(2)引用商標
ア 引用商標1
引用商標1は、前記第2の1のとおり、「Gran house」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「Gran」及び「house」の文字は、各々「おばあちゃん」及び「家」を意味する英語として辞書に掲載されているものの(いずれも「新英和中辞典」)、「Gran」の文字は、「おばあちゃん」の意味合いで我が国において親しまれているとはいい難いものであり、また、両文字を組み合わせた「Gran house」の文字が、特定の意味合いを有する語として一般に親しまれているともいえない。
そうすると、引用商標1からは、特定の観念を生じないというのが相当である。
したがって、引用商標1は、その構成文字に相応して「グランハウス」の称呼を生じ、特定の観念を生じない。
イ 引用商標2
引用商標2は、前記第2の2のとおり、「グランハウス」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、辞書等に掲載された語ではなく、特定の意味合いを有しない一種の造語として認識されるものである。
したがって、引用商標2は、その構成文字に相応して「グランハウス」の称呼を生じ、特定の観念を生じない。
ウ 引用商標3
引用商標3は、前記第2の3のとおり、「GRAND HOME」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「GRAND」及び「HOME」の文字は、各々「雄大な,壮大な」及び「家」を意味する英語(いずれも「新英和中辞典」)である。
なお、両語は、一般的な国語辞書(例えば「大辞泉」)にも、「グランド(grand)」及び「ホーム(home)」の見出しで、各々「他の外来語の上に付いて、大きな、りっぱな、などの意を表す。」及び「家庭。家。」ほどの意味を有する語として掲載されており、我が国において親しまれたものである。
したがって、引用商標3は、その構成文字に相応して「グランドホーム」の称呼を生じ、「大きな家」ほどの観念を生じるものである。
(3)本件商標と引用商標との類否
ア 本件商標と引用商標1との類否
本件商標と引用商標1とを比較すると、外観において、中間における「D」の文字とスペースの差異に加え、語頭の「G」の文字以外が大文字と小文字といった差異があることから、両者は、外観上、区別し得るものである。
次に、称呼においては、本件商標から生じる「グランドハウス」の称呼と、引用商標1から生じる「グランハウス」の称呼とは、中間における「ド」の音の有無の差異を有し、他の音を共通にする。
しかしながら、当該「ド」の音は比較的強く発音される音であることからすると、たとえ当該音が中間に位置しているとしても、7音又は6音という比較的短い構成音全体に与える影響は小さいものとはいえず、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、その音調、音感が異なり、互いに聴別できる。
さらに、観念においては、本件商標からは「大きな家」の観念を生じ、引用商標1からは特定の観念を生じないから、両者は、観念において、相紛れるおそれはない。
そうすると、本件商標と引用商標1とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれはないから、これらを総合して考察すれば、両者は、役務の出所の混同を生ずるおそれのない非類似の商標と判断するのが相当である。
イ 本件商標と引用商標2との類否
本件商標と引用商標2とを比較すると、外観において、それぞれの構成文字は、欧文字と片仮名という文字種が異なり、また、文字数も相違することから、両者は、外観上、区別し得るものである。
次に、称呼及び観念においては、上記アのとおり、相紛れるおそれはないから、これらを総合して考察すれば、両者は、役務の出所の混同を生ずるおそれのない非類似の商標と判断するのが相当である。
ウ 本件商標と引用商標3との類否
本件商標と引用商標3とを比較すると、外観において、両者はいずれも欧文字であり、「GRAND」の文字を含む点で共通するものの、本件商標は、「GRAND」と「HOUSE」とを一連一体に結合して表した欧文字10文字からなるのに対し、引用商標3は、「GRAND」と「HOME」とをスペースを介して区切って表示した欧文字5文字と4文字からなり、構成態様が異なる。また、後半の文字は、「HOUSE」と「HOME」で文字数及びつづりが相違することから、これらの相違は看者に与える視覚上の印象に明確な差異を生じさせる。
よって、両者は、外観上、区別し得るものである。
次に、称呼においては、本件商標から生じる「グランドハウス」の称呼と、引用商標3から生じる「グランドホーム」の称呼とは、後半の3音が異なることから、7音という比較的短い構成音全体に与える影響は小さいものとはいえず、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、その音調、音感が異なり、互いに聴別できる。
また、観念においては、両者から「大きな家」ほどの観念を生ずることから、観念は同一又は類似するものである。
そうすると、本件商標と引用商標3とは、観念において同一又は類似するとしても、外観及び称呼において相紛れるおそれはないから、両者の外観、称呼、観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は、役務の出所の混同を生ずるおそれのない非類似の商標と判断するのが相当である。
エ 以上のとおり、本件商標の指定役務と引用商標の指定役務とが同一又は類似する役務であるとしても、本件商標と引用商標は非類似の商標であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(1)申立人は、本件商標中の英単語「GRAND」の語尾は、破裂音の「d」であって弱く発音される部分であるため、英単語「GRAND」の発音は、実際には「グラン」と聞こえるケースが多く、「GRAND」の部分は、「グラン」の称呼をも生ずることから、本件商標全体からは「グランハウス」の称呼も生ずる旨主張するとともに、「grand」の欧文字と片仮名表記の「グラン」とが併記されているウェブサイトの事例を挙げている。
しかしながら、本件商標は、「GRANDHOUSE」の欧文字からなるものであって「グランハウス」の文字が併記されているものではないところ、その構成中の「GRAND」の文字は、英語の「HOUSE」とスペースなく結合されていることから「GRAND」も英語と認識されるというのが自然であり、加えて、「GRAND」の文字は、「壮大な」等を意味する英語であって「グランド」の読みで我が国において親しまれた語といえる。さらに、「GRANDHOUSE」の文字が「グランハウス」と読まれるものとして一般に親しまれているとみるべき実情も見いだせない。
そうすると、本件商標は「グランドハウス」の称呼のみを生じるというのが相当である。
(2)申立人は、引用商標1の観念に関して、そもそも「gran」は、英語やフランス語等の「壮大な、大きな」等を意味する単語「grand」や、イタリア語やスペイン語等の同じく「壮大な、大きな」等を意味する単語「grande」に由来する語であり、一般的に「大きな、豪華な」等を意味し、また、「house」は「家、住宅」等の意味を有することから、引用商標1は「大きな家、豪華な住宅」等の意味を有する旨述べている。
しかしながら、我が国において、フランス語やイタリア語、スペイン語等は英語ほど一般に親しまれているものではないことから、「gran」の文字が一般的に「大きな、豪華な」等の意味を認識させるとはいえない。
また、上記1(2)アのとおり、「Gran」の文字は、英語の「house」の前に配置されていることから、英語と認識されるとみるのが自然であるところ、「gran」の英語は「おばあちゃん」の意味合いで我が国において親しまれているとはいい難いことから、「Gran house」の文字は、特定の観念を生じない造語として認識されるというのが相当である。
したがって、申立人の主張はいずれも採用することができない。
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。