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Trademark Appeal Case

品質表示の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025009762
審判種別記載はありません。
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和6年3月5日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和6年8月27日付け:拒絶理由通知書

令和6年11月6日 :意見書の提出

令和7年3月14日付け:拒絶査定

令和7年6月24日 :審判請求書及び手続補足書の提出

令和7年12月2日付け:証拠調べ通知書

2 本願商標

本願商標は、「ナチュラルメイクブラ」の文字を標準文字で表してなり、第25類「ブラジャー,ブラジャー付キャミソール,ブラジャー付スリップ,その他のブラジャー付下着,ブラジャー付タンクトップ」を指定商品として登録出願されたものである。

3 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、「ナチュラルメイクブラ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「ナチュラル」の文字は「自然であること。」、「メイク」の文字は「作る」、「ブラ」の文字は「「ブラジャー」の略。」の意味を有する、いずれも一般的に知られた平易な語であるから、本願商標は全体として、「自然な(胸を)作るブラジャー」ほどの意味合いを容易に認識させるものである。また、本願に係る指定商品を取り扱う業界において、「ナチュラルメイクブラ」の文字が、「自然な胸を作るブラジャー」ほどの意味合いで使用され、自然な胸を作るブラが多数提供され、「ナチュラル」及び「メイク」の文字が使用されている実情が認められる。そうすると、本願商標を、その指定商品中、「自然な胸を作るブラジャー及び前記ブラジャー付下着」に使用しても、これに接する需要者、取引者は、商品の品質を表したものと理解するにとどまるため、本願商標は、単にその商品の品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるため、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

4 当審における証拠調べ通知及びそれに対する請求人の回答

当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、別掲1及び別掲2の事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、上記1のとおり、証拠調べ通知書によって通知し、相当の期間を指定してこれに対する意見を求めた。

請求人は、当該証拠調べ通知に対し、指定した期間を経過するも、何ら回答書(意見書)を提出していない。

5 当審の判断

(1)本願商標の商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について

本願商標は、「ナチュラルメイクブラ」の文字を標準文字で表してなるところ、本願商標の構成中、「ナチュラル」の文字は、「自然に見えるさま。」(「広辞苑 第七版」岩波書店)を意味し、「メイク」の文字は、「作る。」(「新英和中辞典 第7版」研究社)の意味を有する「make」の片仮名表記であり、「ブラ」の文字は、「「ブラジャー」の略。」(「広辞苑 第七版」岩波書店)を意味する語である。

そして、別掲1のとおり、指定商品との関係において、「ナチュラルメイクブラ」の語、または「ナチュラル」と「メイク」の語が組み合わされて、「自然な胸を作るブラジャー」ほどの意味合いで使用されている事実が認められる。

また、別掲2のとおり、指定商品との関係において、「自然な胸を作るブラジャー」が取引されている事実が認められる。

そうすると、本願商標の構成各文字の意味及び上記商品の取引の実情に照らせば、本願商標は、「自然な(自然に見える)胸を作るブラジャー」ほどの意味合いを容易に認識させるものであり、本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「自然な(自然に見える)胸を作るブラジャー・ブラジャー付キャミソール・ブラジャー付スリップ・その他のブラジャー付下着・ブラジャー付タンクトップ」であること、すなわち、商品の品質を表示したものと認識するにとどまるものというべきである。

そして、上記のとおり、本願商標は標準文字で表してなるものであるから、その態様上顕著な特徴は認められない。

したがって、本願商標は、指定商品との関係において、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるため、同法第4条第1項第16号に該当する。

(2)請求人の主張について

ア 請求人は、本願商標は、一体不可分の造語と理解され、仮に、本願商標を「ナチュラル」と「メイク」と「ブラ」とに分離したうえで、その語義を解釈したとしても、いまだ商品の特徴等を直接的かつ具体的に表していると言うことは到底できず、本願商標は「ナチュラルメイク」の語と略称「ブラ」の本来的に結びつきが弱い語同士が組み合わされた語とも言え、この点からも一種の造語商標であると言うことができる旨主張する。

しかしながら、指定商品との関係において、別掲1のとおり、「ナチュラルメイクブラ」の語、または「ナチュラル」と「メイク」の語が組み合わされて、「自然な胸を作るブラジャー」ほどの意味合いで使用され、また、別掲2のとおり、「自然な胸を作るブラジャー」が取引されている実情に照らせば、本願商標は、上記(1)のとおり、これに接する取引者、需要者に、「自然な(自然に見える)胸を作るブラジャー」の意味合いを容易に認識させるものというのが相当である。

イ 請求人は、登録例を示し、その構成中に「ナチュラル」や「メイク」の語を含み、識別力が比較的弱いと考えられる語とを組み合わせた商標であるものの、全体としては漠然とした意味合いしか想起されず、その識別性が認められた点において、当該登録商標と本願商標とを別異に判断すべき特段の事情は何ら存在しない旨主張する。

しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品及び指定役務との関係や、その商品及び役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例は、商標の構成文字、指定商品等が異なるものであり、取引の実情も異なる点において、本願商標とは、事案を異にするものというべきであるから、過去の登録例が存在することをもって、本願商標の登録の適否の判断基準とするのは必ずしも適切ではない。

ウ 請求人は、本願商標の商標的な使用を既に開始しており、大々的に宣伝・広告・販売等を行っており、その使用態様や実績はウェブ検索において容易に推し量ることができ、既に取引需要者において、本願商標が本願人に係る商標であると把握・認識されている実情がある旨主張する。

しかしながら、請求人が本願商標の商標的な使用を既に開始していることをもって商標法第3条第1項第3号の該当性の判断を左右するものではなく、令和7年6月24日付け手続補足書における「検索エンジンGoogle検索結果(写)」(第2号証)の提出をもってしても、本願商標は使用をされた結果、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるものになっているとはいえない。

エ したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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