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Trademark Appeal Case

BARの形状表示と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025012922
審判種別記載はありません。
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和6年3月1日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和6年12月12日付け:拒絶理由通知書

令和7年 1月23日 :意見書の提出

令和7年 5月 9日付け:拒絶査定

令和7年 8月18日 :審判請求書の提出

令和8年 1月16日付け:審尋

2 本願商標

本願商標は、「BARヨーグルト」の文字を標準文字で表してなり、第29類及び第30類に属する別掲1のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものである。

3 原査定の拒絶の理由(要旨)

原審において、「本願商標は、「BARヨーグルト」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の、「BAR」の文字は「棒状のもの」の意味を有し、「ヨーグルト」の文字は「発酵乳の一。牛乳・羊乳などを乳酸菌または酵母で発酵させ、クリーム状や液状にした食品。」の意味を有し、この商標登録出願に係る指定商品の原材料を表す語である。そして、食品を取り扱う業界では、棒状の菓子や惣菜等を表示するものとして「BAR」の文字が普通に使用されている実情がある。そうすると、本願商標に接する取引者、需要者は、本願商標全体から「棒状のヨーグルトを使用した商品」ほどの意味合いを理解するにすぎず、これをこの商標登録出願に係る指定商品に使用したとしても、単に商品の形状、品質を普通に用いられる方法で表示したものにすぎないと言わざるを得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、拒絶したものである。

4 当審における審尋

当審において、上記1の審尋により、別掲2に掲げる事実を提示した上で、本願商標が、その指定商品との関係において、商標法第3条第1項第3号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、請求人に対し、意見を求めた。

請求人は、当該審尋に対し、指定した期間を経過するも、何ら回答していない。

5 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号該当性について

本願商標は、「BARヨーグルト」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成は、「酒場,バー。棒。棒状のもの。」等を意味する「BAR」(出典:「新英和中辞典 第7版」株式会社研究社)の欧文字及び「牛乳・羊乳・山羊乳などを乳酸発酵によって凝固させた食品。」を意味する「ヨーグルト」(出典:「広辞苑 第7版」株式会社岩波書店)の片仮名を組み合わせてなるものであると容易に理解できるものである。

ところで、原審提示の情報(令和6年12月12日付け拒絶理由通知書で提示した使用例3.ないし5.)に加えて、別掲2のインターネット情報が示すとおり、本願の指定商品を含む食品の分野において、「BAR(Bar、bar)」の欧文字やそれに通ずる「バー」の文字は、「棒状」の商品を認識させる語として広く一般に使用されており、その中には、ヨーグルトを原材料とした又はヨーグルト風味の棒状の商品が販売されていることも確認できる。

また、別掲1のとおり、本願の指定商品は、全て「ヨーグルトを使用した商品」であることからすると、本願商標の構成中の「ヨーグルト」の文字は、商品の原材料を表示する語であるといえるものである。

そうすると、本願商標は、その構成全体から、「ヨーグルトを使用した(又はヨーグルト風味の)棒状の商品」ほどの意味合いを認識させるものであり、本願商標をその指定商品中、例えば、「ヨーグルトを使用した菓子」に使用する場合、これに接する取引者、需要者は「ヨーグルトを使用した(又はヨーグルト風味の)棒状の菓子」であること、すなわち、単に商品の品質、形状を表示したものと認識、理解するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識しないものというのが相当である。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

(2)請求人の主張について

ア 請求人は、「BAR」のローマ字が「酒場」の意味で最も一般的に使用されている実情に鑑みると、英語が母国語でない多くの我が国の需要者が、ローマ字「BAR」に接する場合、複数の意味の中で先ず「酒場」の意味を認識することは明らかであり、また、棒状の食品の意味を表す語として末尾に「BAR」又は「バー」が配されることはあるとしても、語頭に配される場合は一般的であるとは到底言えない旨主張している。

しかしながら、上記(1)のとおり、食品の分野では、「BAR(Bar、bar)」の欧文字やそれに通ずる「バー」の文字が、「棒状」の商品を認識させる語として広く一般に使用され、その中には、語頭に配された使用例やヨーグルトを原材料とした又はヨーグルト風味の棒状の商品が販売されている実情等に照らせば、本願商標をその指定商品に使用する場合、これに接する取引者、需要者は、請求人が主張する「BAR」の文字を「酒場」と認識するというよりは、「棒状のもの」と認識し、全体として「ヨーグルトを使用した(又はヨーグルト風味の)棒状の商品」であることを理解、認識するにすぎないというのが相当である。

イ 請求人は、「BAR(Bar)」又は「バー」の文字を含む構成からなる過去の商標登録例や審決例を挙げ、本願商標も自他商品の識別力が認められるべきである旨主張している。

しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品との関係や、その商品の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例や審決例は、商標の構成態様が本願商標とは異なるものである点において、本願とは、事案を異にするものというべきであり、また、過去の登録例や審決例が存在することをもって、上記判断が左右されるものではない。

ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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