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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号2025013548
審判種別記載はありません。
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

理 由

1 手続の経緯

本願は、令和6年7月22日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和7年 2月 6日付け:拒絶理由通知書

令和7年 3月25日 :意見書の提出

令和7年 5月21日付け:拒絶査定

令和7年 8月27日 :審判請求書の提出

2 本願商標

本願商標は、「NUMERO HUILE POUR LES CHEVEUX」の欧文字を横書きしてなり、第3類「化粧品,化粧水,化粧用クリーム,ヘアーローション,頭髪用化粧品,化粧用シートマスク,まつ毛用化粧品,せっけん類」を指定商品として登録出願されたものである。

3 原査定の拒絶の理由(要旨)

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6804829号商標(以下「引用商標」という。)は、「NUMERO」の文字を標準文字で表してなり、令和5年10月4日登録出願、第3類「動物用防臭剤,動物用シャンプー(医療用でない身づくろい用剤),医療用でない愛玩動物用シャンプー(獣医科用のものを除く。),愛玩動物用シャンプー(医療用のものを除く。),愛玩動物用せっけん類,愛玩動物用シャンプー及びコンディショナー(獣医科用のものを除く),愛玩動物用化粧品,愛玩動物用リンス,愛玩動物用皮膚保護クリーム,愛玩動物用口内洗浄剤(医療用でないもの。),愛玩動物用歯磨き,愛玩動物用芳香剤」を指定商品として、同6年5月15日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

4 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号該当性について

ア 本願商標について

本願商標は、「NUMERO HUILE POUR LES CHEVEUX」の欧文字を横書きしてなるところ、その構成中の「NUMERO」の文字は、フランス語で「ニュメロ」と発音し、「番号」等の意味を、「HUILE」の文字は、「ユイル」と発音し、「オイル」等の意味を、「POUR」の文字は、前置詞で「プール」と発音し、「~のために」の意味を、「LES」の文字は、「レ」と発音し、定冠詞「le」「la」の複数形を、「CHEVEUX」の文字は、「シュヴー」と発音し、「髪の毛」等の意味をそれぞれ表す語である(出典:株式会社三省堂「クラウン仏和辞典 第七版」)。

そうすると、本願商標の構成中の「HUILE POUR LES CHEVEUX」の文字部分からは、「髪の毛のためのオイル」ほどの意味合いが生じ、そして、フランス語が多用される本願の指定商品を取り扱う業界において、実際に、別掲に挙げるとおり、本願の指定商品に含まれる商品(ヘアオイル)について、「HUILE POUR LES CHEVEUX」の文字が使用されていることが確認できることよりすれば、当該文字部分は、本願の指定商品との関係においては、商品の品質を表すにすぎず、自他商品の識別標識としての機能を有しないものであって、出所識別標識としての称呼及び観念を生じないものと認められる。

一方、本願商標の構成中の「NUMERO」の欧文字は、「番号」等を意味する語であって、本願の指定商品との関係において、直ちに商品の具体的な品質を表すものとはいえないから、「HUILE POUR LES CHEVEUX」の文字部分に比して、自他商品識別標識として強く支配的な印象を取引者、需要者に与えるものである。

そうすると、本願商標においては、その構成中の「NUMERO」の文字部分を要部として抽出し、他人の商標と比較することが許されるものというべきである。

したがって、本願商標は、その構成文字全体から「ニュメロユイルプールレシュヴー」の称呼を生じるほか、要部である「NUMERO」の文字部分から「ニュメロ」の称呼をも生じ、「番号」等の観念を生じるものである。

イ 引用商標について

引用商標は、「NUMERO」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字に相応して「ニュメロ」の称呼を生じ、上記アに記載の当該語の意味合いから、「番号」等の観念が生じるものである。

ウ 本願商標と引用商標との類否について

本願商標と引用商標の類否について、まず外観については、本願商標と引用商標とは、構成文字数に相違があるものの、「NUMERO」の文字を共通にするものである。

また、称呼については、本願商標の要部と引用商標とは、いずれも「ニュメロ」の称呼を生じることから、称呼を共通にするものであり、観念については、両者はいずれも「番号」等の観念を生じるものであるから、観念を共通にするものである。

そうすると、本願商標と引用商標とは、全体の外観においては構成文字数に相違があるものの、「NUMERO」の文字を共通にし、本願商標の要部と引用商標との対比においては、両者は称呼及び観念を共通にするものであるから、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、本願商標と引用商標は、商品の出所について誤認混同を生じるおそれのある、互いに類似の商標というのが相当である。

エ 本願の指定商品と引用商標の指定商品との類否について

本願の指定商品「化粧品,化粧水,化粧用クリーム,ヘアーローション,頭髪用化粧品,化粧用シートマスク,まつ毛用化粧品,せっけん類」は、引用商標の指定商品中の「動物用シャンプー(医療用でない身づくろい用剤),医療用でない愛玩動物用シャンプー(獣医科用のものを除く。),愛玩動物用シャンプー(医療用のものを除く。),愛玩動物用せっけん類,愛玩動物用シャンプー及びコンディショナー(獣医科用のものを除く),愛玩動物用化粧品,愛玩動物用リンス,愛玩動物用皮膚保護クリーム」と同一又は類似の商品である。

オ 小括

上記アないしエによれば、本願商標は、引用商標と類似する商標であって、かつ、本願の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似のものである。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)請求人の主張について

請求人は、本願の指定商品の分野においては、ブランド名の表記を全体観察によって認識して商品を識別することが常に行われるといった事情があり、いわゆる分離観察による類否判断手法は、本分野の需要者の視点においては適していないと述べ、本願商標の冒頭の語「NUMERO」はイタリア語、あるいはスペイン語で「番号」を意味する一般的な語であって造語ではなく、また、化粧品の分野において、「番号」を意味する「ナンバー」「Number」などの語と他の語との組合せによって、全体で特別な識別力を発揮し、一部の共通の文字列と区別して需要者に認識されることも決して珍しくないことから、本願商標は全体で一連一体のまとまりのある文字列で構成され、称呼、外観において全体観察すると引用商標とは大きく相違し、異なる出所識別力を発揮する程度に需要者に認識される旨主張する。

しかしながら、上記(1)アで述べたとおり、「HUILE POUR LES CHEVEUX」の文字部分は、本願の指定商品との関係においては、商品の品質を表すにすぎないものであるから、当該文字部分は、自他商品の識別標識としての機能を有しないものである一方、「NUMERO」の文字部分は、本願商標の自他商品の識別標識としての機能を強く果たす部分であるから、本願商標は、常に一体不可分なものとして理解、認識されるとはいえないものである。

さらに、本願の指定商品との関係において、請求人が主張するような全体観察による判断手法が常に行われ、分離観察による類否判断手法は適していないといった実情を示す証左もなく、他に本願商標が、一連一体のものとしてしか認識されないと認めるべき特別の事情も見いだせない。

したがって、請求人の上記主張は、採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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